Aug. 06, 2004

「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」を京都と愛知で開催

~京都では昨年の活動を踏まえ、市民がNPO設立を目指し、ワークショップ(※1)型授業を展開~

 

 トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、メセナ(芸術文化支援)活動の一環として、NPO法人「芸術家と子どもたち」(※2)と連携し、子どもとアーティストをつなぐプログラム「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」を2004年1月に創設。今年度(2004年4月~2005年3月)は当プログラムを京都と愛知で開催する。

 「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」は、アーティストとの出会いを通じて子どもの豊かな感性や価値観を育てることを目的に、ダンサーや現代アートのアーティストたちが学校や児童館に行き、先生と協力しながら、音楽や体育、総合的な学習の時間等を活用して、ワークショップ型授業を展開するプログラム。
 また、開催地の市民と共に実行委員会を組織し、ワークショップ型授業を2年間実施する(※3)ことによって、当活動に対する認知度が各地で向上し、学校や児童館とアーティストを繋ぐコーディネーターが育つことも目指している。

 京都府では、昨年度にワークショップ型授業2校とシンポジウムを実施。今年度は、その運営を経験した20代の若者たちが、トヨタの支援が終了する2005年度以降も自主的に活動することを目指して、任意団体「子どもとアーティストの出会い設立準備室」(※4)を立ち上げた。中学校の総合的な学習の時間や、小学校の運動会に向けたダンス作品づくりなど、アーティストによるワークショップを幅広くコーディネートする。

 また、愛知県でも「トヨタ・子どもとアーティストの出会い in 愛知」を今年度に開催する予定であり、現在詳細を地元のNPOと検討中。

 今年度の開催計画・授業の見学申込み方法等は、下記及び別紙の通り。

【2004年度開催概要】

「トヨタ・子どもとアーティストの出会い 2004 in 京都」(詳細は別紙ご参照)
内容 公開ワークショップ(見学については事前申込みが必要)
場所 大阪府門真市立第二中学校、京都府宇治市立大久保小学校、京都市立石田小学校等
時期 2004年9月~2005年3月
開催形態 主催:「子どもとアーティストの出会い」設立準備室
共催:トヨタ自動車株式会社、NPO法人「芸術家と子どもたち」
「トヨタ・子どもとアーティストの出会い in 愛知」(詳細決定後、発表予定)
内容 公開ワークショップ シンポジウム
場所 県内の小学校等(2箇所) 愛知芸術文化センター
時期 2004年11月~2005年2月頃 2005年1月30日(日)
開催形態
主催: 「トヨタ・子どもとアーティストの出会いin愛知」実行委員会
トヨタ自動車株式会社、NPO法人「芸術家と子どもたち」

トヨタのメセナの紹介ホームページ http://www.toyota.co.jp/jp/community_care/domestic/mecenat/

※1) ワークショップとは:参加者が自ら参加・体験して行う創作活動

※2) NPO法人 芸術家と子どもたち
 1999年秋からAPA(芸術振興協会)内でエイジアス活動(ASIAS=Artist's Studio In A School:小学校の授業の中で、プロのコンテンポラリーアーティストと学校の先生が協力しながら実施するワークショップ型授業)の企画準備を始め、2000年7月に最初のエイジアス授業が実現。首都圏を中心に事業が拡大し、2001年7月、NPO法人の認証を受け、「芸術家と子どもたち」を設立。エイジアスの活動のほか、地域の子どもや親子を対象にした事業も展開している。
代表:堤 康彦
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-9-1 旧朝日中学校
TEL:03-5961-5737  FAX:03-5961-5738
※3) 2年継続プログラム
1年目 トヨタと「芸術家と子どもたち」が地元事務局と連携しながら、小学校や児童館での公開ワークショップと、シンポジウムを開催。
2年目 昨年度開催地域を対象に、当プログラムを実施した地元事務局が活動の定着を目的として行う独自の企画について支援。
※4) 「子どもとアーティストの出会い」設立準備室
 2004年4月、「トヨタ・子どもとアーティストの出会い2004in京都」でワークショップの運営を経験した若者4人が、トヨタの支援が終了する2005年度以降も自主的に活動を展開することを目指して、任意団体を設立。今年度は、トヨタや「芸術家と子どもたち」、及び京都のアートボランティア育成NPO「アート・スタッフ・ネットワーク」のアドバイスを受けながら、中学校の総合的な学習の時間や、小学校の運動会に向けたダンス作品づくりなど、アーティストによるワークショップを幅広くコーディネートする予定。また、一方で、関西の音響メーカーTOAとも連携し、中学生とアーティストの共同作業による手作りコンサート「トライやる・ウィーク~島っこ♪リズムボックス~」を2004年6月に実施。今後、さらに、関西地域に根付いた活動展開を図っていく。
代表:井手上 春香
〒573-0163 大阪府枚方市長尾元町7丁目74-43
TEL:090-6731-8598  FAX:072-866-3617 E-MAIL:hidegami@fmg.freeserve.ne.jp

京都 実施概要 (公開ワークショップ詳細)

実施校 門真市立第二中学校
(大阪府門真市沖町10-1)
宇治市立大久保小学校
(京都府宇治市広野中島1-1)
京都市立石田小学校
(京都市伏見区石田森西24)
日時 <ワークショップ計8回>
9月2日、9日、30日
10月7日、14日、21日、28日
11月4日
<総合発表会(体育館)>
 11月9日(時間未定)
<ワークショップ:計7回>
9月 13日~17日
21日、22日
<発表(運動会)>
 9月23日(時間未定)
<ワークショップ:1回>
 10月19日
  (9:45~11:30)
アーティスト セレノグラフィカ
(コンテンポラリー・ダンサー)
砂連尾理+寺田みさこ
(コンテンポラリー・ダンサー)
LOCO
(造形パフォーマンス)
対象 2年生(14名)
* 総合学習でダンスを選択した生徒
4年生(4クラス132名) 3年生(2クラス47名)
4年生
 (1クラス32名)計79名
教科 総合的な学習の時間 体育 授業参観
内容
名前をモチーフに一人一人が振付をつくり、ペアになってダンスを創作します。
子ども達から引き出された「動き」をもとに、音楽を使って少人数でダンスを考え、全員で学年全体の作品をつくりあげます。
「人と人とのつながり」をテーマに、紙コップを使った糸電話などによるパフォーマンスを行います。
見学
申込
方法
学校内での開催でもあり、事前申込みが必要です。
下記項目をご記入の上、FAXまたはメールで事務局へお申込みください。
折り返し、時間等詳細と入場整理券をお送りいたします。
 (1)氏名 (2)郵便番号・住所 (3)電話番号・FAX番号
 (4)ご職業(所属団体・学校など) (5)メールアドレス (6)見学ご希望の学校・日時
<申込み・問い合わせ先>
  *ワークショップ開催時間などの詳細は事務局までお問い合わせください。
「子どもとアーティストの出会い」設立準備室  担当:井手上 春香
 TEL:090-6731-8598 FAX:072-866-3617 E-MAIL:hidegami@fmg.freeserve.ne.jp

【アーティストプロフィール】

ダンスユニット セレノグラフィカ (http://www2.odn.ne.jp/~caf86090/sgp/
97年、隅地茉歩と阿比留修一によって結成。以後、6度の本公演開催や様々な企画公演への参加の他、数多くのワークショップの講師を務める。不思議なスピード感、絵画的な静謐さ、温かみのあるコミカルさなど、常に彩り豊かなダンスを提供。身体の質感に関する洞察や〈動き〉の探究に根ざし、この時代に生きている確かな手応えが反映されている舞踊を追求。03年には京都コンテンポラリーダンス研究所を設け、身体に関する多角的な研究にも力を入れている。

砂連尾理+寺田みさこ (http://www4.airnet.ne.jp/jaremisa/
砂連尾理は学生時代よりダンス・演劇を、寺田みさこは幼少よりバレエを学ぶ。1991年、ダンスデゥオ「砂連尾理+寺田みさこ」を結成。すべての作品において振付・構成・演出・出演を2人が共同で行い、京都・大阪を中心に作品を発表。また、京都府内の小学校や公民館でワークショップも実施している。2002年、《第1回TORII AWARD・大賞》受賞。同年、「第1回トヨタコレオグラフィーアワード」において《次代を担う振付家賞》及び《オーディエンス賞》をW受賞。京都/関西コンテンポラリーダンス・シーンを代表する実力派アーティスト。

紙コップアーティストとして、1000人での糸でんわパフォーマンス、コップ人間パフォーマンス、等身大糸でんわパフォーマンス等、身近なコップを素材に作品を制作。また新聞にてアートエッセイ連載他、ラジオ、テレビにも出演。たけしの誰でもピカソ「誰ピカミュージアム」出演、たけしと結婚パフォーマンス。兵庫県立近代美術館「アート・ナウ」他、美術館への出品多数。03年ベネチアビエンナーレに招待パフォーマンス

以上