THEATER PROGRAM
ウィーン世紀末芸術
「美の黄金時代」
グスタフ・クリムトとエゴン・シーレ
~光と影の芸術家たち~
イマーシブアート
※ご鑑賞にはチケットが必要となります。
本コンテンツは終了しました
視覚も、聴覚も、呼吸も、美に奪われる。
日本の文明開化を象徴する港町・横浜。
その歴史的な産業遺構である
山下ふ頭4号上屋に、
「THE MOVEUM YOKOHAMA」が誕生。
音や映像に包まれる没入型芸術体験を
約1800㎡の巨大空間で。
こけら落としを飾る本展では、
混沌と絢爛が交錯する19世紀末の
ウィーンを舞台に、
美と退廃、革新とエロスが織りなす世界を、
圧倒的な音楽と映像でご体感いただけます。
ウィーン・アール・ヌーヴォー建築や
世紀末木工芸の息吹、壮麗な楽曲とともに、
クリムトの主要な名作約170点、
シーレの魂を揺さぶる名作約110点が、
美の極致と耽美の記憶があなたの
感性を深く揺さぶり、
現実を忘れさせる
ウィーン世紀末の旅へと誘います。
Main Exhibition
40min
Gustav Klimt :
The Golden Age
グスタフ・クリムト:黄金時代
クリムトが描いた生命、愛、黄金、死といった人間の本質的なテーマを
音楽、色彩、動き、空間デザインが融合した5つのテーマを通して感覚の旅へと誘います。
観念的な理解を超え、直感と感情に深く訴えかけるクリムトの世界を、
交響曲のように響き合う物語として再解釈する、新たな試みをご体感ください。

音と色彩のシンフォニー
19世紀末のウィーンでは、あらゆる形態の芸術が融合した「総合芸術」が追求されました。若きグスタフ・クリムトは帝国ブルク劇場の壁画制作を通じて華々しいキャリアをスタート、やがて象徴派へと転向。初めての大きな転換点を迎えます。

分離派の革命
クリムトは、ウィーン分離派とともに芸術の自由を宣言。次第に作品も流麗でエロティックな表現へと進化していきました。その過程では伝統的なイメージにも挑み、変わっていく時代にふさわしい、新しい美的・倫理的ビジョンを提示していきます。

暮らしに息づく装飾美
クリムトが描く女性の肖像画は、世紀末ウィーンの感性と美学を体現しています。また世紀末の洗練された芸術は、インテリアやファッション、日用品など暮らしのデザインにも広がり、近代的なライフスタイルの基盤となりました。

黄金の時代と象徴的傑作
音楽と黄金に魅せられたクリムトは、象徴的な表現と華やかな装飾美を極めました。『ベートーヴェン・フリーズ』や『接吻』などの代表作では、金箔の輝きと心理的象徴が組み合わさり、観る者を深く引き込む芸術体験を生み出しています。

未完の肖像、旅の終わり
晩年のクリムトは、人間の本質や自然、生と死、そして愛を詩情豊かに探索しています。画風には、ジャポニズムやアール・ヌーヴォーの影響が色濃く表れ、未完成ながらも深い余韻を残す肖像画の数々が、彼の芸術の旅を静かに締めくくっています。
Special Section
12min
Egon Schiele :
In Golden Shadow
エゴン・シーレ:黄金の影で
スペシャルセクションでは、動乱のウィーン世紀末の内なる不安を視覚化した表現主義の世界を、
エゴン・シーレの作品を中心にご紹介します。
シーレ独自の緊張と孤独をたたえた作品をたどる旅。
同世代の芸術家たちとの対話から、クリムトに連なる美学の系譜が解き明かされていきます。

自然と生命の詩
エゴン・シーレの芸術の旅は、水上の自然の風景画から始まります。穏やかな水面とゆっくり揺れるボートが静かな雰囲気をかもし出し、次第に色彩豊かな家が並ぶ都会の風景へと移ります。
リヒャルト・シュトラウスの音楽をバックに、シーレの目を通じて、家々の繊細な細部や風に揺れる洗濯物を観察します。
シーレ、クリムト、ウィーン
エゴン・シーレは、グスタフ・クリムトのお気に入りの弟子で、一緒になってウィーン分離派以降の芸術的転換を主導しました。
この二人は、伝統的な絵画から脱却して、画期的な表現形式を追求し、美的革命の先頭に立ちました。この動きは、世紀末ヨーロッパ全域に広がってゆきます。
不安な自然と内なる象徴
シーレの作品では、自然は装飾的な画風から離れて、きびしく抑制された線で描かれており、そこには内なる不安や心理的緊張が反映されています。
ねじれた枝や、人間の体の凍りついた瞬間は、ちょうど映画のストップモーションのようで、感情が激発する直前の一瞬を捉えています。
肖像画と表現の解剖学
スケッチ、グワッシュ、油彩画など、さまざまな方法を駆使しながら、シーレは人間の本質に迫ります。
女性らしさや官能に焦点を当てたクリムトとは異なり、シーレは禁欲的で彫刻的なポーズの男性の人物像を通じて、生存の重みや不安を捉えます。
死、黄昏(たそがれ)、再生
油彩画では、シーレは濃密な色彩と荒々しい筆致を用いて、象徴主義と表現主義を融合させ、ブルジョワ社会の衰退と人間存在の悲劇を描き出します。
この会場を詩情豊かに締めくくるのは、太陽が沈む夕暮れの風景です。グスタフ・マーラーの曲をバックに、再生と新しい生命の可能性が喚起されます。
Photo credit :
THE MOVEUM YOKOHAMA by TOYOTA GROUP
シアター・アート・
プロジェクト・キュレーター
ジャンフランコ・イアヌッツィ

ジャンフランコ・イアヌッツィは、30年以上の経験を持つ没入型アートの第一人者で、観客を作品の核心に引き込む、感情豊かでインタラクティブな環境を創り出します。
イアヌッツィは作品を通じ、人々が「感情」、「光」、「空間」を通してアートを体験する方法を常に改革し続けています。

2010年以来、彼はパリからソウル、東京、ニューヨークに至るまで、世界をリードする没入型アートセンターの創設と発展に貢献してきました。
THE MOVEUM YOKOHAMA は、山下ふ頭をデジタルアートによって再生・昇華させ、より感情に訴えるアート体験を皆様に提供する、彼の最新のプロジェクトとなります。
ジャンフランコ・イアヌッツィについて学術協力
成城大学名誉教授・広島県立美術館館長
千足伸行
本コンテンツ解説を制作するにあたり、
絶えず有益なご助言と励ましを
賜りました、
千足伸行氏に
心より感謝を申し上げます。
インフォメーション
- 名称
ウィーン世紀末芸術「美の黄金時代」
グスタフ・クリムトとエゴン・シーレ~光と影の芸術家たち~
- 会場
- 〒231-0023
神奈川県横浜市中区山下町279-9 横浜山下ふ頭4号上屋 @THEATER - 会期
- 終了しました
- 上映時間
日曜日~金曜日・祝日
11:00~18:00
土曜日、および2026年5月2日(土)~10日(日)
11:00~19:00


