トヨタ×道セレクション
宮城県利府町

北は北海道、南は沖縄まで、全国の道で行われるモータースポーツ トヨタのラリーチャレンジ。それぞれの開催地には独自の風土と文化が息づき、まだ知られていない魅力がたくさん眠っている。
2024年度のラリーチャレンジRd.10の舞台となった宮城県利府町も、そのひとつ。仙台の北東に位置する海と山に囲まれた小さな町は多様な地形がもたらす恵みにあふれていた。

仙台市中心部から車で30分の場所に位置する利府町。
FIFAワールドカップや東京オリンピックのサッカー会場となった、宮城スタジアムがあり、近年は大型商業施設がオープンし、町内外から多くの人が訪れ賑わいのある町である。
人口35,816人(2024年[令和6年7月末現在])、面積44.89㎢。

波の侵食が作った天然の桟橋

馬の背

日本三景のひとつに数えられる松島に隣接する利府町の海岸線は、表松島と呼ばれている。その場所を象徴するスポットのひとつが「馬の背」だ。長い年月をかけて波が陸地を削り、特徴的な地形を作り出した。桟橋のようにせり出した約250メートルの陸地の先端部分は、松の木が生い茂っており、その姿が馬のたてがみに見えることから「馬の背」の名がついたという。また、「馬の背」は入り江にあるため波が穏やかで、あたりは驚くほど静寂に包まれている。日の出のタイミングは空が薄紫に染まり、より一層、幻想的な雰囲気に。

馬の背までの道中は急坂が続く。訪れる際は動きやすい服装で。

時間帯や季節によって、表情がまったく異なる馬の背。

馬の背
住所:宮城県宮城郡利府町赤沼櫃ケ沢
電話:022-767-2120(利府町商工観光課)

松島湾で獲れた海の幸をいただく

田里津庵

1973年に創業し、そこから半世紀以上にわたり地元民や観光客に近海で獲れた海の幸を提供する「田里津庵」。ここで食べるべきは、穴子のひつまぶしと牡蠣フライ。穴子は三陸でとれた肉厚のものだけを厳選し、牡蠣も宮城県産の2年もののみを使用している。穴子の旬は6月から8月、牡蠣は11月から5月上旬までなので、訪れる際の参考に。ランチどきは多くの人たちが訪れ行列になることも少なくないため、予約をおすすめする。店内にあるテラスからは表松島の景色も望むことができ、食事とともに味わいたい。

昭和30年代に建てられた別荘を改築した建物。

名物である穴子のひつまぶし。うなぎに比べ
脂が少なく、さっぱり食べられるのも特徴のひとつ。

田里津庵
住所:宮城県宮城郡利府町赤沼字井戸尻132−2
電話:0570-041-075
営業時間:11:00〜14:00
www.ichinobo.com/taritsuan

1日限定3組。
宮城屈指の料理宿で利府を感じる

沢乙温泉うちみ旅館

仙台藩のお膝元で、湯治場として栄えた利府町の里山。その歴史を紡ぐ宿が「沢乙温泉うちみ旅館」だ。1000年前からこんこんと湧き出る冷泉は、古くから旅人を癒し、いまも湯治場として通う人があとをたたない。近年は料理宿としても人気が高まっており、自慢の冷泉と、こだわり抜かれた地元食材を使った懐石料理は美食家たちを唸らせている。9代目当主が1組ずつ丁寧にもてなすために、宿泊は1日限定3組のみ。地元の職人が、地元の材料を使って仕立てた内装も見どころのひとつ。旅の醍醐味は、その土地の文化や風土に触れること。ここにくれば、利府町のすべてが味わえる。

とろりと柔らかい湯は肌に密着し美肌効果も高い。
日帰り入浴も可能。

9代目当主と湯守、
そして料理長も兼任する内海貴史さん。

利府町周辺の土や木材などを使用した客室。
大きな窓からは、
周辺に広がる自然を望むことができる。

1階に設けられた大広間では、宿の核ともいえる
湧水を祀っている。

とろりと柔らかい湯は肌に密着し美肌効果も高い。
日帰り入浴も可能。

1階に設けられた大広間では、宿の核ともいえる湧水を祀っている。

利府町周辺の土や木材などを使用した客室。
大きな窓からは、周辺に広がる自然を望むことができる。

9代目当主と湯守、
そして料理長も兼任する内海貴史さん。

沢乙温泉うちみ旅館
住所:宮城県宮城郡利府町菅谷明神沢1
電話:022-356-3145
www.sawaoto-onsen.com

旬をむかえた
利府梨を味わう。

利府町は梨の産地としても知られ、9月から10月までが最盛期。その時期になると町内の直売所には県内外から多くの人たちが押し寄せ長蛇の列ができ、その光景は利府町の風物詩のひとつ。梨を使った特産品も多く、そのなかでも町内のパティスリー「レーブ・ド・ルピナス」が作る梨カステラは絶品。そんなカステラをアレンジして作った特別メニューを、期間限定で提供。

利府梨カステラ
蜂蜜と檸檬、梨とヨーグルト