このたび日野自動車株式会社(以下、日野)において、これまでに公表済みの不正行為(3/4および8/2公表)に加えて、新たに、エンジンの排出ガス認証申請に関わる追加不正行為が、国土交通省の立ち入り検査を通じた指摘で判明いたしました。
- 判明事項
日野が開発を行ってきた平成28年排出ガス規制(ポスト・ポスト新長期規制)対象の車両用エンジンの全機種で、同社が行った排出ガス性能の劣化耐久試験で、①各測定点において排出ガス測定を2回以上行う必要があるところ、測定回数が不足している測定点があったこと、②劣化補正値の算出の際にそれらの測定データを使った算出が求められるところ、各測定点で1回分の測定データにより算出していたこと、が判明しました。
- トヨタ車への影響と対応
今回判明した不正行為は、これまで不正行為が確認されていなかった4Lディーゼルエンジン「N04C(HC-SCRシステム搭載)」も対象となります。当該エンジンは、日野からのOEM供給車種である、以下のトヨタ車に搭載されております。
対象車両
車種 | ダイナおよびトヨエース*の2トン積系(カーゴ、ダンプ) |
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生産期間 | 2019年5月の一部改良以降 |
生産台数 | 約1.9万台 |
生産工場 | 日野自動車(株) 羽村工場 |
* | 既に販売終了 |
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出荷停止について
上記の内、販売中のダイナ2トン積系(カーゴ、ダンプ)については、OEM供給元の日野において、本日付で出荷を停止いたしました。
ご注文の対象車両が出荷前のお客様や、購入をご検討中のお客様には、お車のお届けが遅れることで大変なご迷惑をおかけすることとなり、お詫び申し上げます。
販売済みの対象車両への対応について
現時点で、日野による技術検証では、排出ガス規制値超過の可能性は認められておりませんが、対応の要否を含め、日野側で引き続き確認を進めております。
対象車両を現在ご利用いただいているお客様には、ご心配をおかけすることをお詫び申し上げます。
なお、今回判明した事項は、走行機能への影響はなく、安全上の懸念が発生するものではございません。
- 今回の判明事項に対する弊社の受け止め
日野は既に、本年3月4日の公表に続いて、先日8月2日に「不正行為の全容」として、特別調査委員会と日野による全面的な調査の結果、広範な追加不正行為を公表しております。今回、さらなる不正行為が国土交通省の立ち入り検査によって判明したことは、弊社としても、極めて重大な事態であると考えております。
本件に関する、トヨタ自動車株式会社・代表取締役社長・豊田章男のコメントは以下の通りです。
「日野自動車が、新たな不正の発覚により、ステークホルダーの皆様の期待や信頼を、再度、大きく損なう事態に至ったことは、同社の親会社としても、株主としても、極めて残念に思います。長期間に亘りエンジン認証における不正を続けてきた日野は、ステークホルダーの皆さまに認めていただけるのか問われている状況にあると思います。この認識のもと、日野がステークホルダーの皆さまの信頼に足る企業として生まれ変われるのか注視し、見守ってまいりたいと思います。」
以上