トヨタ自動車(株)は、コンパクトなサイズの新型7人乗り乗用車「ウィッシュ“WISH”*1」を開発し、本日より全国のネッツトヨタ店ならびにトヨタビスタ店を通じて発売した。

ウィッシュ X“Sパッケージ” 2WD<オプション装着車>
ウィッシュ X“Sパッケージ” 2WD
<オプション装着車>

新型車は、「WISH COMES TRUE(多くの人の願いに応えること)」をテーマに、これからのクルマの理想像を追求した、スポーティでユーティリティが際立つクラスを超えた新世代ビークルである。

その特長は、軽量高剛性ボディ、新設計サスペンションなどにより軽快で気持ちの良い走りを実現したうえ、スポーティなモノフォルムデザイン、様々なシーンで多彩に使えるユーティリティ、そして快適な室内空間を備えたところにある。

  1. 多彩に使える新世代パッケージを追求したモノフォルムデザイン
  • トヨタデザインのキーワード「VIBRANT CLARITY(わくわく、さわやか)」に基づき、カプセルをイメージしたスポーティなモノフォルムデザインを創出
  • コンパクトな外形ながら、すべての席で快適な室内空間を追求するとともに、セカンド・サードシートは分割可倒とし、用途に応じてフラットで広いラゲージスペースや多人数乗車が使い分けられる、新世代パッケージを実現
  • サードシートにおいても広いレッグスペース、ゆとりのヘッドクリアランスに加え、快適な乗り心地を実現し、リヤドア開口部を大きくとり乗降性にも配慮
  1. 多人数乗車でも軽快で気持ちの良い走り
  • 軽量高剛性ボディ、新設計サスペンションなどによる優れた車両運動性能の実現に加え、高性能1.8リットルVVT-i*2付エンジンを搭載し、多人数乗車でも軽快で気持ちの良い走りを実現

また、優れた静粛性、高い安全性の追求に加え、低燃費を実現し平成22年燃費基準を先行してクリア(FF車)したほか、国土交通省の低排出ガス車認定制度における「超-低排出ガスレベル」を全車で達成するなど、優れた基本性能を備えている。

*1
ウィッシュ“WISH”
英語で「希望」、「願い」の意
*2
VVT-i
Variable Valve Timing-intelligent(連続可変バルブタイミング機構)

車両概要

  1. モノフォルムデザイン
トヨタデザインのキーワード「VIBRANT CLARITY(わくわく、さわやか)」に基づき、躍動感あふれる外形デザインを創出するとともに、上質感、スポーティ感を演出
  1. エクステリアデザイン
  • キャビンフォワードの先進的パッケージを活かしたカプセルをイメージさせるモノフォルムシルエットと、サイドからリヤに回し込んだウインドウグラフィックにより流麗で躍動感あるデザインを創出
  • 膨らみのあるフード面に構成した縦型グラフィックの4灯ヘッドランプ、シリンダー形状のランプエクステンションにより力強さと高性能なイメージを表現
  • ロングホイールベースを活かしタイヤ廻りを強調した造形により、スポーティさを表現
  • シンプルで張りのあるバックドアと両脇に配置した縦型コンビネーションランプが、ワイド感を表現(テール&ストップランプは反射式LEDを採用)
  1. インテリアデザイン
  • 円筒形のメーターフードから左右に広がるクラスター、ゲート式インパネシフトなどにより、コクピット感覚の運転席空間を演出
  • 新感覚の幾何学パターン表面処理のインストルメントパネルと、センタークラスターの金属調パネル(“Sパッケージ”はカーボン調)のコンビネーションにより上質感を表現
  • ドアトリムは、フロントからリヤにつながるシンプルで面一感のある造形と、後方に広がりを感じさせるオーナメントが伸びやかさと心地良い広さを表現
  1. 新世代パッケージ
コンパクトな外形に、すべての乗員がゆったり乗車できる室内スペースを確保したうえ、用途に応じ広いラゲージスペースや多人数乗車が使い分けられる新世代パッケージを実現
  1. 3列すべてが快適な新パッケージ
  • ロングホイールベース、フラットフロアにより、全席で広いレッグスペース、ゆとりのヘッドクリアランスを実現
  • 分割可倒のセカンドシート、サードシートにより、用途に応じて広くフラットなラゲージスペースや多人数乗車が使い分けられる多彩なシートアレンジを実現
  • 視界、乗降性に優れた高めの着座ポイントを設定したほか、リヤドア開口部を大きくとり、サードシートへの乗降性に配慮
車両寸法 等
全長(mm) 4,550
全幅(mm) 1,695
全高(mm) 1,590
ホイールベース(mm) 2,750
最小回転半径(m) 5.3
室内長(mm) 2,670
室内幅(mm) 1,460
室内高(mm) 1,310
フロントシート着座ポイント(mm)
[地上高]
600
4WD車は全高 1,600mm、最小回転半径 5.5m
  1. 機能性、ユーティリティの追求
  • セカンドシートは6:4分割可倒とし、ダブルフォールディング、リクライニング機構に加え、195mmの前後スライドを実現
  • サードシートは、ワンタッチでチルトダウン格納および引き起こしが可能な5:5分割とし、リクライニング機構も採用
  • 操作性に優れたインパネシフトに加え、足踏み式パーキングブレーキを採用することで、ウォークスルーが可能
  • ロングホイールベースながら最小回転半径5.3mを実現し、優れた取り回し性を確保
  1. 多人数乗車でも軽快で気持ちの良い走り
エンジンはVVT-i付を採用するとともに、軽量高剛性ボディをはじめトランスミッション、サスペンションなど主要コンポーネントの最適化を追求することで、多人数乗車でも軽快な走りを実現
  1. エンジン
1.8リットル*1BEAMS*21ZZ-FE

VVT-iや斜めスキッシュ燃焼室・高圧縮比(10.0)などによる高効率燃焼や、低摩擦損失の実現により低中速での扱いやすさと俊敏な加速を両立。さらにアルミブロックやオイルポンプなどによる軽量・コンパクト化により低燃費にも寄与

*1 2.0リットルエンジンを今春搭載予定
*2
BEAMS
Breakthrough Engine with Advanced Mechanism System(先進機構を備えた画期的エンジン)
  排気量
(cc)
駆動 最高出力
(kW/rpm)
最大トルク
(N・m/rpm)
10・15モード走行燃費
(km/リットル)
オートマチック車
1ZZ-FE 1,794 FF 97(132PS)/6,000 170(17.3kg・m)/4,200 14.4
4WD 92(125PS)/6,000 161(16.4kg・m)/4,200 12.8
国土交通省審査値
  1. トランスミッション
Super ECT(4速オートマチックトランスミッション)

高効率トルクコンバーター、フレックスロックアップシステムや高精度のクラッチ油圧コントロールシステムの採用により、スムーズかつ高レスポンスな変速フィーリングを実現するとともに、低燃費に寄与

  1. サスペンション、パワーステアリング
  • フロントサスペンションは、ジオメトリーの最適化を図ったLアームマクファーソンストラット式、リヤは、トーコレクト機能付トーションビームを備えたイータビーム式(FF車)、ダブルウィッシュボーン式(4WD車)を採用し、上質な乗り心地と、優れた操縦性・走行安定性を実現
  • 電動パワーステアリングは、車速センサーの情報に応じてアシスト特性を滑らかに変化させることで、各車速に呼応する優れた操舵フィーリングを提供(FF車)
  1. 4WDシステム
  • 4WD車には、アクティブトルクコントロール4WDを採用。
    リヤディファレンシャルに電子制御カップリングを搭載し、各種センサーからの入力信号により、一般路走行では燃費の良いFFと同等の駆動力配分とし、雪道など滑りやすい路面では前後輪に最適な駆動力配分とすることで優れた操縦性・走行安定性を実現
  1. 充実した各種装備・機能
  1. 各種装備・機構
  • インストルメントパネルに設けた助手席アッパーボックス&グローブボックス、マルチボックスや、フロントならびにリヤドアのボトルホルダー&ドアトリムポケット、助手席下のアンダートレイなど収納スペースを各所に配置
  • バックドアには、ドアハンドル内のスイッチを軽く押すことでロックを電気的に解除し、優れた操作性を実現した電気式バックドアアウトサイドハンドルを全車に標準装備
  • デイスチャージヘッドランプ装着車(“Sパッケージ”)には、乗車人数、積載量、路面状態などによる車両姿勢変化に伴う光軸変化を一定に保つオートレベリング機構を採用
  • オーディオでは、クリアなサウンドで定評のJBLプレミアムサウンドシステム(9スピーカー)を“Sパッケージ”にオプション設定
  • 車両盗難防止のため、IDコードが登録された正規のキー以外ではエンジンが作動しない、エンジンイモビライザーシステムをオプション設定
  1. ITS装備
  • DVDボイスナビゲーションおよび6.5型ワイドディスプレイを採用し、多彩なナビゲーション機能を装備したワイドマルチAVステーションをオプション設定
  • 見通しの悪い交差点やT字路などで車両前方の左右から接近する車両や人を画面に表示するブラインドコーナーモニターをオプション設定
  • ステアリングセンサーからの信号により、後退時の予想進路を計算し画面表示する、音声ガイダンス機能付カラーバックガイドモニターをオプション設定
  1. 環境・安全性能
排出ガスのクリーン化と低燃費を追求したほか、優れた緊急回避性能を実現する一方、進化した衝突安全ボディGOAの採用などアクティブ、パッシブ両面からトップレベルの安全性を追求
GOA
Global Outstanding Assessment(クラス世界トップレベルを追求している安全性評価)
  1. エコロジーへの配慮
  1. クリーンな排出ガスと低燃費
  • 全車、国土交通省の低排出ガス車認定制度における「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」を達成したほか、VVT-iエンジンをはじめ、高効率トランスミッションSuper ECTや電動パワーステアリングの採用、そして徹底した軽量化により低燃費を追求し、平成22年燃費基準を先行してクリア(FF車・グリーン税制による減税措置対象車)
  1. リサイクルへの対応
  • リサイクル性に優れた熱可塑性樹脂トヨタスーパーオレフィンポリマー(TSOP)を前後バンパー、コンソールボックスなど内外装部品に採用
  • フロアサイレンサーにリサイクル材を採用
  • 森林資源保護に寄与するケナフ(アオイ科の一年草)材をドアトリムオーナメントに採用
  • ダッシュサイレンサーに、使用済み車両のシュレッダーダストから再生した高性能防音材RSPPを採用
    RSPP
    Recycled Sound-Proofing Products
  1. 環境に優しい素材の採用
  • ラジエーター、ヒーターコア、ワイヤーハーネス被覆材、燃料タンクなどを鉛フリーとし、車両全体で鉛の使用量を2006年1月以降1/10以下(1996年比)に低減するという業界自主目標を早期に達成
  1. 高い安全性の確保
  1. アクティブセーフティ
  • 優れた配光性能を確保したハロゲン大型マルチリフレクターヘッドランプを採用したほか、さらに高い照度のディスチャージヘッドランプ(ロービーム)を採用(“Sパッケージ”)
  • ブレーキは、フロントに大径ベンチレーテッドディスクを採用し、優れた制動性能を実現
  • EBD付ABSと、ブレーキアシストを全車に標準装備
    EBD
    Electronic Brake force Distribution(電子制動力配分制御)
  1. パッシブセーフティ
  • 重量の異なる車両同士の衝突時の共存を追求するコンパティビリティの概念を取り入れ、進化させたGOAを採用。2トンクラスまでの相手車両との衝突における、自車および相手車相互の衝突安全性を追求
    具体的には、ウィッシュより重い車との衝突を念頭に、セルシオとの50%ラップオフセット前面衝突試験(50km/h)、側面衝突試験(50km/h)、50%ラップオフセット後面衝突試験(50km/h)という、全方位のカーツーカー衝突試験を実施し、生存空間やダミーの傷害値において、トヨタ独自の目標を設定し、クリア。また、軽量車との衝突においては加害性を低減するため、フロントに大型のバンパーリインホースメントを採用
  • 万一の歩行者との衝突時に、歩行者の頭部および脚部への傷害軽減に配慮した、歩行者傷害軽減ボディを採用
  • ピラーやルーフサイドレールの内装材に衝撃を吸収するリブなどを内蔵することにより、米国の頭部衝撃緩和基準レベルの性能を追求した構造のインテリアを採用
  • 運転席・助手席に、プリテンショナー&フォースリミッター付シートベルト、SRS*1エアバッグ、点滅式シートベルト非着用警告灯を標準装備
  • 前席SRSサイドエアバッグと、前席に加えセカンドシートの乗員も保護するSRSカーテンシールドエアバッグをオプション設定
  • 被追突時に、乗員の首への衝撃を緩和するWIL*2コンセプトを取り入れたシート構造を前席に採用
  • セカンドシートの左右席にはISOFIX*3に対応したチャイルドシート固定専用バーおよびチャイルドシート上部を固定するためのトップテザーアンカーを装備
  • セカンド中央席を含む全席にヘッドレストを装備
*1
SRS
Supplemental Restraint System(乗員保護補助装置)
*2
WIL
Whiplash Injury Lessening(頸部傷害低減)
*3
ISOFIX
誤使用防止、車両適合性向上、取り付け方法の国際的な統一を目的としたISO(国際標準化機構)規格のチャイルドシート固定方式

ウェルキャブ(メーカー完成特装車)

  1. ウェルキャブ 助手席回転スライドシート車

高齢者や身体の不自由な人のために、乗降性、使用性に優れた助手席回転スライドシート車(“Aタイプ”、“Bタイプ”)を設定。助手席シートは約70度回転し、車外へ約90mmスライドするとともに、室内でも前後スライドが可能。“Bタイプ”にはラゲージスペースへの車いすの積み下ろしが容易にできる手動車いす用収納装置(電動式)を標準装備

  1. ウェルキャブ 助手席リフトアップシート車

高齢者や身体の不自由な人の乗降を容易にする助手席リフトアップシート車(“Aタイプ”、“Bタイプ”)を設定。“Aタイプ”は、スイッチ操作で助手席シートが電動にて回転し、車外にスライドダウンすることにより、助手席シートに座ったままでの乗降を実現。“Bタイプ”は“Aタイプ”の装備に加え、車いすの積み下ろしが容易にできる手動車いす用収納装置(電動式)を標準装備

  1. ウェルキャブ フレンドマチック取付用専用車

足の不自由な人が手だけで運転できるように、操舵力を軽減した専用パワーステアリングなどを標準装備し、運転補助装置や専用運転席シートの取り付けが対応可能な車両として設定(運転補助装置は専門メーカーにて取り付け)

生産工場

トヨタ自動車(株) 堤工場

販売概要

  1. 販売店
    全国のネッツトヨタ店ならびにトヨタビスタ店
  2. 月販目標台数
    7,000台
  3. 店頭発表会
    1月25日(土)、26日(日)

メーカー希望小売価格

(消費税は含まず、単位 : 千円)
グレード 駆動 エンジン トランスミッション 価格
  “Eパッケージ” 2WD
(FF)
1ZZ-FE
(1.8リットル)
Super ECT 1,588
X 1,688
  “Sパッケージ” 1,898
X 4WD 1,938
  “Sパッケージ” 2,148
Super ECT
スーパーインテリジェント4速オートマチック
北海道
X、X“Sパッケージ”の2WD車は18千円高、X“Eパッケージ”ならびに4WD車は16千円高
沖縄
22千円高

ウェルキャブ メーカー希望小売価格

(消費税は含まず、単位 : 千円)
ベース
グレード
  駆動 エンジン トランスミッション 価格*1
X 助手席回転スライドシート車
“Aタイプ”*2
2WD
(FF)
1ZZ-FE
(1.8リットル)
Super ECT 1,778
4WD 2,028
助手席リフトアップシート車
“Aタイプ”*3
2WD
(FF)
1,948
4WD 2,198
フレンドマチック
取付用専用車*4
2WD
(FF)
1,732
4WD 1,982
*1
北海道
助手席回転スライドシート車およびフレンドマッチック取付用専用車の2WD車は18千円高、4WD車は16千円高
助手席リフトアップシート車の2WD車は17千円高、4WD車は15千円高
沖縄
22千円高
*2 “Bタイプ”は101千円高で、消費税は非課税
*3 “Aタイプ”、“Bタイプ”とも消費税は非課税。“Bタイプ”は101千円高
*4 フレンドマチック取付用専用車は車両購入時に指定の運転補助装置、または架装メーカーオプションの専用運転席シート(手動)・専用運転席パワーシートを取付けた場合のみ消費税は非課税

以上

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  • ウィッシュ X“Sパッケージ” 2WD<オプション装着車>
    ウィッシュ X“Sパッケージ” 2WD
    <オプション装着車>

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