TOYOTA GAZOO Racing

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、2月14日(木)から17日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンに、オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦します。2017年のWRC復帰初年度、2戦目にしてラトバラが勝利を飾った記念すべき1戦で、チームは優勝を目指して戦います。

#8号車(オィット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ)
#8号車(オィット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ)

ラリー・スウェーデンはシーズン唯一の「フルスノーラリー」です。SS(スペシャルステージ)の平均速度は非常に高く、シーズン最速であるラリー・フィンランドに次ぐ2番目のポジションを、他のラリーと毎年競っています。SSは表面が雪や氷で覆われた森林地帯のグラベル(未舗装路)ステージが中心となり、ラリーカーは金属製のスタッド(スパイク)が埋め込まれた雪道専用のタイヤを装着して走行します。雪面が硬く締まっている時は非常に高いグリップ力を得られますが、昨年のように新雪が深く積もるとスタッドが雪面を捉える力が弱まり、早い出走順の選手にとって不利な走行条件となります。また、路肩には雪の壁があり、それをコーナー外側のクッションとして上手く使うことで、より速く大胆なコーナリングが可能となります。ただし雪壁が軟らかい場合はクルマが埋まってスタックすることがあり、また硬すぎる場合はボディやサスペンションにダメージを負う可能性もあるため、硬さの見極めがとても重要になります。

ラリーの中心となるサービスパークは、昨年と同様スウェーデンのトルシュビーに置かれ、SSは多くの部分が昨年と重なります。ただし一部のステージは走行距離が若干変更され、2016年以来の復活となる新ステージ、SS9/12「ラメーン」は進行方向が以前と逆になるなど、いくつか変更点があります。

ラリーは2月14日(木)の夜8時過ぎ、カールスタード近郊の競馬場で行われるスーパーSSで競技がスタート。15日(金)はサービスパークを基点に、隣国ノルウェーのステージを含む7本のSSを走行します。16日(土)は人気のビッグジャンプ「コリンズクレスト」で知られる「ヴァルゴセン」のステージを含む8本のSSを走行。ラリー最終日の17日(日)は多くの観客が集う「リケナス」のSSを2回走り、その後サービスパークすぐ近くの「トルシュビー」のパワーステージで幕を閉じます。4日間で19本のSSを行ない、その合計距離は316.80km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1,460.59kmに達します。

なお、今回はこれまでにラリー・スウェーデンで4勝を飾っているラトバラにとって、記念すべき197回目のWRC出場となります。これは、かつてトヨタのドライバーとして2回WRC王者に輝いたカルロス・サインツの記録を抜き、WRC最多出場回数となります。また、過去に2回WRC王者となったフィンランドの歴史的ドライバー、マーカス・グロンホルムがヤリスWRCで久々にWRC出場を果たします。グロンホルムは自分自身のチームであるGRXからのプライベート出場となり、4台のヤリスWRCが出走するのは今回のラリー・スウェーデンが初となります。

トミ・マキネン(チーム代表)

開幕戦ラリー・モンテカルロではとても良い形でシーズンのスタートを切れたので、ラリー・スウェーデンで優勝を争う準備はできています。昨年は路面のコンディションと出走順が大きく影響し、我々にとっては厳しい戦いとなりました。しかし、今年はライバルと比べて良い出走順ですので、それほど心配はしていません。ここ数週間、フィンランドでテストを行なってきたので準備は万端ですし、我々のクルマはスウェーデンのステージにとても合っていると確信しています。

オィット・タナック(ヤリスWRC #8号車)

マルティン・ヤルヴェオヤ、オィット・タナック
マルティン・ヤルヴェオヤ、オィット・タナック

スウェーデンに向けて十分な準備ができていると思いますが、このラリーでは週末を通してどのような路面コンディションとなるのかを正確に知る事は困難です。昨年は多くの降雪があり、路肩には大きな雪壁ができるなど典型的なウインターラリーのコンディションでした。しかし、新雪によってタイヤのグリップが十分に得られず、早い出走順だった我々にとっては厳しい状況でした。今年はトップ争いができることを期待しています。スウェーデンのステージは流れるように高速で、もし条件が合えば本当に楽しめるラリーですし、我々のクルマもきっと力を存分に発揮できるでしょう。

マルティン・ヤルヴェオヤ、オィット・タナック
マルティン・ヤルヴェオヤ、オィット・タナック

ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)

ミーカ・アンティラ、ヤリ-マティ・ラトバラ
ミーカ・アンティラ、ヤリ-マティ・ラトバラ

今年のラリー・スウェーデンは私にとって特別な意味を持つ1戦となります。かつて私は2008年のスウェーデンでWRC史上最年少優勝ドライバーとなり、それから11年後の今年はもっとも経験豊かなWRCドライバーとなります。今、フィンランドでは十分な積雪がありますが、ラリー・スウェーデンでも同様のコンディションとなることを願っています。もしそうなれば、素晴らしいウインターラリーとなるでしょう。2017年にヤリスWRCで初優勝した時のように、優勝争いをできることを期待しています。ただし、そのためにはモンテカルロでは完全には得られなかった、良いフィーリングをつかむ必要があります。

ミーカ・アンティラ、ヤリ-マティ・ラトバラ
ミーカ・アンティラ、ヤリ-マティ・ラトバラ

クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)

セブ・マーシャル、クリス・ミーク
セブ・マーシャル、クリス・ミーク

開幕戦のモンテカルロは私にとってポジティブなスタートとなりましたが、当面の目標は変わりません。クルマについて学び、そしてドライビングを楽しむこと。それが、開幕戦から続くそれぞれ大きくタイプが大きく異なる3つのラリーを戦う上での私の目標です。先週はスウェーデンに向けての充実したテストを、フィンランドで3日間行ないました。雪道用のセットアップで初めての走行でしたが、それは素晴らしい経験でした。とても良いフィーリングが得られましたが、ラリー本番では気温の変化によってコンディションが大きく変わることを忘れてはなりません。できれば、安定した良いコンディションで、皆が楽しめるようなラリーになることを願っています。

セブ・マーシャル、クリス・ミーク
セブ・マーシャル、クリス・ミーク
ラリー・スウェーデンでの過去の成績
オィット・タナック ヤリ-マティ・ラトバラ クリス・ミーク
2018 9 7 DNF
2017 2 1 12
2016 5 26 23
2015 4 DNF 7
2014 5 1 10
2013 4
2018年のラリー・スウェーデン

2017年のラリー・スウェーデンでは、ヤリ-マティ・ラトバラがチームとヤリスWRCに記念すべき初優勝をもたらしました。しかし昨年の2018年大会は降雪量が多く、ステージの路面は全体的に深い新雪に覆われました。開幕戦モンテカルロで2位に入ったタナック、3位に入ったラトバラは序盤SSの出走順が前方となり、新雪の除雪役を担ったため大幅にタイムロス。それぞれ9位、7位でラリーを終えました。また、エサペッカ・ラッピは金曜日のミスから挽回し総合4位でフィニッシュ。最終のパワーステージではトップタイムを記録しました。

2018年ラリー・スウェーデンの様子
2018年ラリー・スウェーデンの様子

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、“ALL FOR WIN”を合い言葉に2019年シーズンを戦い抜きます。トリプルタイトル獲得を目指し、チーム一丸となって大きな目標にチャレンジします。皆さま、今シーズンも応援を宜しくお願い致します。

ALL FOR WIN

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  • ミーカ・アンティラ、ヤリ-マティ・ラトバラ
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  • セブ・マーシャル、クリス・ミーク
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