Challenge6 人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ

基本的な考え方

人と自然が共生していくためには、各地域の豊かな森や自然を守っていかなくてはなりません。しかし、世界では森林の減少が進み、多様な生きものの生息域が分断され、生物多様性の損失が進んでいます。このことは、社会に不可欠な生物資源の枯渇、自然災害の惹起、温暖化の促進など、さまざまな問題を内在しており、社会全体の持続可能性にとってリスクであると考えています。トヨタでは、こうしたリスクを踏まえ、地域ごとの「いい町・いい社会」の実現に貢献するために、国内外各地で自然共生プロジェクトを立ち上げ、「地域をつなぐ」活動を推進しています。

また、国内外のNGOなどと連携した「世界とつなぐ」環境活動や、従業員や次世代などに向けた「未来へつなぐ」環境教育活動を展開しています。これらの3つの「つなぐ」活動により、人と自然が共生する未来を目指します。

これらの取り組みを通じて、SDGsの12.8(持続可能なライフスタイル)、15.1(陸上生態系の保全)、15.a(資金確保)の達成に貢献します。

関連するSDGs

3つの「つなぐ」プロジェクト

  • Toyota Green Wave Project 「地域をつなぐ」
  • Toyota Today for Tomorrow Project 「世界とつなぐ」
  • Toyota ESD Project 「未来へつなぐ」

生物多様性ガイドライン

各事業所・各地域の活動を“地域をつなぐ”自然保全活動の推進―Toyota Green Wave Project

トヨタや関係各社は、これまでもそれぞれで工場の森づくり、周辺の環境保全などを進めてきました。こうしたさまざまな自然共生活動を通じて「地域をつなぐ」取り組みが、「Toyota Green Wave Project」です。トヨタの自然共生活動の輪を国内外各地で広げ、その結果として生きものの生息域が広がり、生物多様性に寄与するサステナブルな社会づくりを目指します。具体的な活動として、自然や生きものを育む環境をつくる「自然と共生する工場」と、地域や関係会社をつなぐ「オールトヨタ グリーンウェーブ プロジェクト」があります。

地域に根ざした「自然と共生する工場」

「プリウス」を生産する堤工場をモデル工場として、2007年より「工場の森づくり」をテーマに植樹活動を実施してきました。2017年度より活動内容を発展した「自然と共生する工場」として、さまざまな生きものの生息環境の整備にも活動を拡大しています。

「自然と共生する工場」が目指す姿

2018年度の主な取り組み

  • 地域本来の生態系保全への貢献を目的とした「びおとーぷ堤」を開設(希少種保全などを積極的に進めている活動などが評価されビオトープ大賞を受賞)
  • 貞宝工場で地元高校生と生態系調査を実施

オールトヨタ自然共生ワーキンググループ活動「オールトヨタ グリーンウェーブ プロジェクト」

オールトヨタ自然共生ワーキンググループ活動「オールトヨタ グリーンウェーブ プロジェクト」

「Toyota Green Wave Project」活動の受け皿として、2015年5月に「オールトヨタ自然共生ワーキンググループ」を23社で立ち上げ(2019年参加 : 22社)、トヨタグループの自然共生の取り組み拡大や情報発信の充実、グループの連携強化などに取り組んでいます。

2018年度の主な取り組み

  • 関係会社各社の活動248件実施
  • 第5回「つなぐ」活動に19社43人が参加し、計265人でオオキンケイギクの駆除活動を実施
オールトヨタ自然共生ワーキンググループ活動「オールトヨタ グリーンウェーブ プロジェクト」

生物多様性の認知向上の取り組み

オールトヨタ グリーンウェーブ プロジェクト

「Toyota Green Wave Project」の意義や生物多様性の大切さ、グループ各社の取り組み事例を紹介した冊子を作成して従業員に配付し、活動への参加意識向上や横断的な協力の重要性を継続して啓発しています。さらに専用ホームページを立ち上げ、各社の活動をタイムリーに発信しています。

詳しくはこちら

オールトヨタ グリーンウェーブ プロジェクト

自然・生物多様性保全を“世界とつなぐ”環境活動への助成の強化
―Toyota Today for Tomorrow Project

「トヨタ環境活動助成プログラム」や中国・フィリピンにおける植林活動など、長年継続してきた環境活動助成を、「Toyota Today for Tomorrow Project」としてグローバルに強化し、世界で自然保全活動をしている団体と協働で、自然共生・生物多様性分野の課題解決につながるようなプロジェクトを立ち上げ、社会に貢献していくことを目指します。

国際機関との協働プロジェクト

WWF(World Wide Fund for Nature)

自動車業界として世界初、日本企業初となる「WWF*1グローバル・コーポレート・パートナーシップ」を開始し、生物多様性保全の取り組みとして、2016年から年間100万米ドルを助成し、支援を開始しています。また、生物多様性の危機に関する知見を拡充するため、IUCN*2と5年間のパートナーシップを始め、年間約120万米ドルを助成し、『IUCN絶滅のおそれのある生物種のレッドリストTM』(IUCN レッドリスト)*3の支援を始めています。

*1
WWF(World Wide Fund for Nature)
世界自然保護基金
*2
IUCN(International Union for Conservation of Nature)
国際自然保護連合。1948年に世界的な協力関係のもと設立された、国家、政府機関、非政府機関などで構成される、国際的な自然保護ネットワーク
*3
IUCN レッドリスト(The IUCN Red List of Threatened SpeciesTM(IUCN Red List))
国際機関 IUCNがまとめている世界の絶滅の恐れのある生物種のリスト
International Union for Conservation of Nature
マウンテンゴリラ
スマトラサイ

2018年度の主な取り組み

  • 国連生物多様性条約第14回締約国会議(COP14)において、IUCNや環境NGOとの協働によるトヨタの生物多様性保全への取り組みを紹介
  • トヨタの支援によるIUCNウェブサイトの拡充および検索性の向上
  • 『IUCNレッドリスト』対象種の調査や保全活動を行っている環境NGOのバードライフ・インターナショナルとコンサベーション・インターナショナルの活動を支援するため、両団体に対して車両を寄贈し、現地調査を支援
  • 『IUCNレッドリスト』の科学的データに基づく保全行動の結果、マウンテンゴリラの生息状況の改善を把握
  • WWF「生きているアジアの森プロジェクト」の一環で、リスクの高い地域に身を置いていた絶滅危惧種指定のスマトラサイを保護
  • 同プロジェクトの一環で、テッソニロ国立公園での継続したパトロールにより、森林の違法伐採を大幅に減少
International Union for Conservation of Nature
マウンテンゴリラ
スマトラサイ
トヨタ環境活動助成プログラム

トヨタ環境活動助成プログラム

トヨタは、世界初の量産型ハイブリッド車の発売や環境マネジメントシステムの構築、環境情報の積極的な開示などが評価され、1999年に国連環境計画(UNEP)から「グローバル500賞」を受賞しました。この受賞を契機に、環境分野での課題解決と、次世代を担う人材育成の一助にしようとの思いから、2000年度より民間非営利団体などの環境活動を支援するため助成プログラムを実施しています。

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トヨタ環境活動助成プログラム

環境活動を“未来へつなぐ”環境教育貢献の強化―Toyota ESD Project

環境保全活動を「未来へつなぐ」ためには、「人づくり」が重要です。そのため「Toyota ESD*4 Project」では、「地域に適したサステナブル人材育成を促進」する活動を進めています。環境人材を育て、業務に生かすための従業員教育だけでなく、次世代のために、事業地や社有地フィールドの特色を生かし、持続可能な社会を担う子どもたちのための環境教育にも力を入れています。

*4
ESD(Education for Sustainable Development)
持続可能な開発のための教育

トヨタ白川郷自然學校

地産地消・文化体験「合掌造りネソガケ体験」

「トヨタ白川郷自然學校」は、自然の叡智を大切に、地域に根ざした環境教育を広く展開することを目的に、世界遺産に指定された白川郷に2005年に開校しました。學校では「共生」を理念に掲げ、白山麓の豊かな自然のもと、白川郷を訪れる多くの方々や子どもたちに自然体験プログラムを提供するとともに、野生生物の生態系調査や森林保全活動に取り組んでいます。また、2015年の開校10年を機に、自然体験プログラムを拡充するとともに、「共生」に向けて、共に育ち、育て合う「共育」を新たなテーマとし、子どもたちの環境意識や自立心、行動力を育む「こどもキャンプ」に力を入れています。

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地産地消・文化体験「合掌造りネソガケ体験」

トヨタの森

豊田市にある「トヨタの森」では、市街地近郊にある社有林を、かつて人々の暮らしと共にあった「里山」の環境に整備し、動植物が生息しやすい森づくりをしています。1997年より一般の方々にも公開し、開設20年を迎えました。森の中を自由に散策していただけるほか、里山の暮らし体験や五感を使った自然体験ができるイベントを開催しています。

トヨタの森

2018年度の主な取り組み

  • 地域の小学生向け体験学習に5,155人が参加
  • 2017年に開催した里山の生きものをテーマにしたプログラムの後継活動として、参加者自らがトンボを通じた環境学習プログラムを企画・実践するイベントを実施

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トヨタの森

バイオ緑化事業、自動車周辺技術、森林保全活動による環境貢献の推進

トヨタ三重宮川山林

宮川山林木工ワークショップ

トヨタが所有する三重県多気郡大台町の山林は、国内林業の衰退に伴い荒れた森林が広がっていましたが、この10年間で間伐を進め、森林の持つ水源涵養などの公益的機能を発揮できる森づくりをしてきました。また、古くからの林業地帯である宮川山林の特徴を生かし、森林と人とのつながりや林業について学ぶ森林体験プログラムなどを行っています。また、森林管理にクルマづくりのノウハウを導入することで、効率的な管理を進めています。

2018年度の主な取り組み

  • 森を次世代につなげることを目的に、木や森林空間の活用にチャレンジする「フォレストチャレンジ・森あげプロジェクト」において、審査を経て選ばれた挑戦者たちが活動開始

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宮川山林木工ワークショップ

トヨタの取り組みをもっと詳しく

環境報告書(PDF : 13MB)

トヨタの環境への取り組みについて年次報告書を発行しています。