2000年12月04日
トヨタ、全社での埋立廃棄物ゼロを達成
-当初目標の2003年度末を3年以上早めて実現-
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、「2003年度末までに全15工場・事業所で埋立廃棄物ゼロ※1」を目標に掲げ、1998年度から取り組みを行ってきたが、今年12月で達成した。
トヨタでは、かねてより環境問題への対応を経営上の重要課題の一つと位置づけ、積極的な活動を行っている。廃棄物低減では、90年以降は「5R活動※2」として取り組みを強化・推進してきた。
特に、昨今、最終処分場問題等で社会的にも関心の高まっている埋立廃棄物については、発生源における廃棄物の低減とリサイクルにより、90年の81,100tに比べ99年度には5,500tと90%以上の削減を達成した。
さらに98年度には「2003年度末までに全15工場・事業所で埋立廃棄物ゼロ」を目標に掲げ、車両組立工場については堤工場(愛知県豊田市)、ユニット工場では明知工場(愛知県西加茂郡三好町)をモデルに、「埋立廃棄物ゼロ」への取り組みを全社15工場(車両系4工場・ユニット系6工場・電子部品工場・工機工場・住宅3工場)に展開してきている。
この結果、車両組立工場で2001年度末、ユニット系工場と住宅事業所を含む工場で2003年度末までとしていた当初目標を大幅に早め、本年12月に達成することができた。
各工場では、工場長の指揮のもとに現場の経験豊富な従業員を含めたプロジェクトチームを結成して、徹底した分別回収によるリサイクル、廃棄物を利用した商品開発、発生源での廃棄物低減等により、埋立廃棄物ゼロ達成を実現した。
今後は、資源の有効活用と併せて経済性を確保すること、さらに焼却廃棄物のミニマム化を進め、最終的には「廃棄物ゼロ」を実現していく。
- ※1埋立廃棄物
- 断熱材、耐火物、化成処理スラッジ(塗装下地処理カス)、床溝清掃かす等の不燃物
- ※25R活動
- 廃棄物の低減と再資源化活動を推進するため、車両の企画、開発、設計段階から生産、廃棄に至るまでの一貫した活動のこと。5Rは「Refine/質変換」「Reduce/低減」「Reuse/再使用」「Recycle/再利用」「Retrieve Energy/エネルギー利用」の頭文字をとったもの。
- 「ゼロ」
- 埋立廃棄物には未だ技術的にリサイクルが困難なものがあり、トヨタでは95年度比95%以上の低減で「ゼロ」と定義している。
以上