トヨタ、新コンパクト車 プラッツを発売

　トヨタ自動車(株)（以下トヨタ）は、新コンパクト車プラッツ^＊1を開発し、全国のトヨペット店（大阪地区は大阪トヨタ）およびネッツトヨタ店を通じて本日より一斉に発売した。

　プラッツは、コンパクトサイズのベンチマークとしてヴィッツを提案したトヨタが世に問う新世代コンパクトセダンである。
　セダン・イノベーションを念頭に、優れた基本性能はもとより、大人5人が乗車しても十分なキャビンスペースとクラストップレベルのトランクスペースをミニマムサイズで実現したプラッツは、トヨタが21世紀をリードするコンパクトセダンとして提案するもので、フォーマルユースをはじめ様々な生活シーンにマッチする新型車である。

1. コンパクト4ドアセダンのベストパッケージを追求し、ゆとりのキャビンスペースと余裕のトランクスペースを創出
2. エクステリアは質感が高く存在感のある新鮮な3ボックススタイルとし、インテリアは快適性、機能性を重視したデザインにより、21世紀のコンパクトセダンを具現化する魅力的な内外デザインを現実
3. 新開発の1.5リットルVVT-i^＊2（1NZ-FE）、1.3リットルVVT-i（2NZ-FE）、1.0リットルVVT-i（1SZ-FE）の3タイプのBEAMS^＊3エンジンをラインアップするとともに、トランスミッションには全車先進のSuper ECTを採用し洗練されたシャシーとあいまって軽快な走りを追求
4. 全車クラストップレベルの低燃費を実現しCO2排出量の削減を図りつつ、平成12年の新排出ガス規制に先行して適合させ、さらに1.0リットルエンジン搭載車は、環境庁指針の「移行期低排出ガスレベル（J-TLEV）」を満たすなど環境に配慮
5. 視認性に優れたセンターメーター、ABS、ブレーキアシストを全車標準装備するとともに、最新のGOA^＊4ボディの採用などにより、アクティブ、パッシブの両面からクラス世界トップレベルの安全性を実現

　なお、トヨタではこの新型車より、車種毎の「環境仕様」を車両カタログに掲載する。

1. ベストパッケージの追求

   コンパクトな外形ながら、余裕のキャビンスペースと十分なトランクスペースが成立する洗練されたパッケージを追求

   • 全長4,145mm、全幅1,660mm、全高1,500mmのコンパクトな車両サイズで、身長190cm程度の人が快適に乗車できるゆとりのキャビンスペースを確保（乗車定員は5名）
   • 自然な姿勢で楽に乗降できることを追求し、ヒップポイント地上高をフロント席で580mm、リヤ席で600mmのポジションとするとともに、乗員への負担が少なく、より運転しやすい姿勢を実現するためフロント席のヒップポイント床上高を350mmに設定
   • ゆとりのキャビンスペースを確保しつつ、クラストップレベルのトランクスペースを確保
     （465リットルVDA法／分割可倒式リヤシート設定車）
2. 魅力的なエクステリアとインテリアの実現

   次世代のコンパクトセダンを具現化する存在感のある3ボックススタイルのエクステリアと、様々なシーンにマッチする快適なキャビンスペース、収納スペース等の機能性を追求したインテリア

   1. エクステリア
      • フロントビューは、ボディと一体感のあるバンパーと張りのある面で構成したフードにより塊感を、また、スリムなグリルと個性的な形状のヘッドランプで幅広感を表現
      • サイドビューは、ルーミーなキャビンと安定感のあるリヤクォーターピラーにより斬新なシルエットを表現
      • リヤエンド面はサイドからの張りのある面を受け継ぎ、また、上部にスポイラー風の処理を施しつつ、個性的なテールランプ形状により幅広感を表現
   2. インテリア
      • インストルメントパネルからドアトリムにかけての豊かな面質、ダイナミックに流れる造形とツートーンの配色により、上質感のあるインテリアを演出
      • メーターをインストルメントパネル中央上部に配して視線移動を少なくし、各部の操作系や多数の収納スペース等の機能性・実用性を追求し、人に優しいキャビンを創出
   3. 快適装備
      • チルト式ステアリング、防眩インナーミラーや花粉などを除去するクリーンエアフィルターを採用したエアコンディショナーなどを全車に標準装備
3. 軽快な走りの追求

   最新設計のエンジン、トランスミッション、サスペンションおよび軽量高剛性ボディを採用し、優れた操縦性・走行安定性やフラットで上質な乗り心地を確保

   1. エンジン
      1. 1.5リットルVVT-i BEAMS 1NZ-FEおよび1.3リットルVVT-i BEAMS 2NZ-FE
         • VVT-iや斜めスキッシュ燃焼室による熱効率向上、樹脂製ロングポートインテークマニホールドやステンレス製ロングブランチエキゾーストマニホールドによる吸排気効率向上により低中速での扱いやすさと俊敏な加速性能を両立
         • アルミシリンダーブロックの採用や、吸排気系それぞれに樹脂やステンレスを採用することで、両エンジンともクラス最軽量を実現（1.5リットル ： 78kg、1.3リットル ： 75kg）
         • 1.5リットル1NZ-FEはFF車に、1.3リットル2NZ-FEは4WD車に搭載
      2. 1.0リットルVVT-i BEAMS 1SZ-FE
         • 燃焼室のコンパクト化、VVT-i、樹脂製等長インテークマニホールド、ステンレス製ロングブランチエキゾーストマニホールド、オフセットクランクシャフトの採用などによる熱効率向上、吸排気効率の向上、各部摩擦損失の低減により、1リットルクラストップレベルの豊かな低中速トルクと傑出した低燃費を達成

2. オートマチックトランスミッション
   • 3タイプのエンジン搭載車に対応して、それぞれ専用に設計し高効率と小型軽量化を実現した新世代のSuper ECTを採用
   • 高効率小型トルクコンバーターや低フリクション機構の採用により伝達効率を高めるとともに、フレックスロックアップシステムを採用し、クラストップレベルの低燃費に大きく寄与
   • 高精度のクラッチ油圧コントロールシステムを採用し、スムーズかつ高レスポンスな変速フィーリングを達成
3. サスペンション
   • フロントにはマクファーソンストラット式、リヤにはトーコレクト機能付きのイータビームサスペンションを採用し、ホイールストロークを長く取り、フラットな乗り心地と優れた操縦性・走行安定性を実現
   • 十分なタイヤ切れ角を確保することにより最小回転半径を4.3mとし、優れた車両取り回し性を実現（13インチタイヤ、パワーステアリング装着車）
   • フロントおよびリヤにスタビライザーを設定し、アブソーバーやブッシュ、スプリングに専用チューニングを施した「X“Sパッケージ”」を1.5リットルエンジン搭載車に設定
   • 4WD車は、リヤにラテラルロッド付き4リンク式サスペンションを採用し、ショックアブソーバー、リヤスタビライザーなどの特性やフロントとリヤのロール剛性配分を最適化することにより、高い操縦性・走行安定性と乗り心地とを両立
4. 4WDシステム
   • 通常の直進走行ではFFに近いトルク配分を行い、滑りやすい路面やコーナリング時などでは後輪にも最適なトルク配分を行うフレックスフルタイム方式を採用し、様々な路面状況においても安定した走行を提供

4. 多面的なエコロジーの追求

   全車、傑出した低燃費によるCO2削減や新排出ガス規制に先行して適合し排出ガスのクリーン化を図るとともに、リサイクルへの配慮や環境負荷物質の低減などエコロジーを追求

   1. CO2削減と排出ガスのクリーン化
      • 地球温暖化の原因とされるCO2削減を念頭に、最新設計のエンジン、トランスミッションの搭載や徹底した軽量化、空気抵抗の低減により、各排気量でクラストップレベルの低燃費を実現した他、1.0リットルエンジン搭載車と1.5リットルおよび1.3リットルエンジン搭載のマニュアル車は平成22年度新燃費基準も達成（自動車取得税軽減対象車^＊）
      • VVT-i高微粒化フューエルインジェクター、各気筒独立燃料噴射制御を採用した他、1.5リットルおよび1.3リトルエンジン搭載車は前方吸気・後方排気レイアウトにより、また、1.0リットル車はオイルパン直下への触媒配置により、触媒の暖気性を高め排出ガスをクリーン化
      • これにより、全車平成12年10月から施行される新排出ガス規制への適合（自動車取得税軽減対象車^＊）はもとより、1.0リットル車は、HCとNOXにおいて新規制をさらに25％下回る環境庁低公害車等排出ガス技術指針の「移行期低排出ガスレベル（J-TLEV）」を達成
      税軽減が重複する場合は購入者が一方を選択
   2. リサイクルへの配慮
      • リサイクル性に優れる加熱塑性樹脂トヨタスーパーオレフィンポリマーを前後バンパーやインストルメントパネルなどの内外装部品に積極的に採用
      • 前後バンパーは上下2分割構造とし、また、ヘッドランプおよびリヤコンビネーションランプのレンズを脱着可能とし、補修時の省資源、リサイクル性を追求
      • 使用済み車両のシュレッダーダストから再生した高性能防音材RSPP^＊をダッシュサイレンサーとフロアサイレンサーに採用するとともに、エンジンアンダーカバー、スペアタイヤボードなどにリサイクル材を活用
      • エンジンオイル、クーラントなどの液抜き性やバンパー、エンジンアンダーカバー、ワイヤーハーネスなどの解体性をそれぞれ向上

      ＊	RSPP Recycled Sound Proofing Products

   3. 環境負荷物質の低減
      • ラジエーター、ヒーターコア、ガラスセラミックプリント、ワイヤーハーネス被覆材など、環境負荷物質である鉛を含まない部品を採用
5. クラス世界トップレベルの安全性の実現

   コンパクトなサイズの中で最新技術を結集し緊急回避運動性能を追求しつつ、進化させたGOAボディを採用するなど、アクティブ、パッシブの両面から一段と高い安全性を追求

   1. アクティブセーフティ
      • 運転中の視線移動が少ないセンターメーターを採用するとともに、高めの着座ポイント、アップライトな着座姿勢とあいまって優れた視認性を確保
      • 「走る、曲がる、止まる」の基本性能を磨き上げ、高い走行安定性と優れた緊急回避運動性能を確保した上、ABSやブレーキアシストを全車に標準装備
   2. パッシブセーフティ
      • より重量のある車両との衝突、もしくはより高い速度で衝突した場合の安全性を確保するため、40％ラップオフセット前面衝突試験を64km/h、フルラップ前面衝突試験および側面衝突試験を55km/hに従来より速度を上げて実施し、進化させたGOAボディを採用
      • 運転席・助手席に、プリテンショナー＆フォースリミッター付シートベルト、SRS^＊1エアバッグ、点滅式シートベルト非着用警告灯などを全車に標準装備
      • ピラーやルーフサイドレールの内装材に衝撃を吸収するリブなどを内蔵することにより、米国の頭部衝撃緩和基準レベルのインテリア構造を採用
      • アンダーボディおよび取付部を工夫することで前面衝突時にブレーキペダルの室内への突出を抑制し、乗員の脚部への衝撃を緩和
      • 被追突時に乗員の首への衝撃を緩和するWIL^＊2コンセプトを取り入れたシート構造を採用

      ＊1	SRS Supplemental Restraint System（乗員保護補助装置）
      ＊2	WIL Whiplash Injury Lessening（頸部障害低減）

1. ウェルキャブ助手席回転シート仕様
   • 高齢者や体の不自由な人を対象とした助手席回転シートを一部のグレードおよびパッケージのオートマチック車に設定（A・Bタイプ共通）し、Bタイプのにはトランクスペースへの車いすの積み下ろしが容易にできる電動式の車いす収納装置を標準装備
2. ウェルキャブフレンドマチック取付用専用車
   • 足の不自由な人が手だけで運転できるように、操舵力を軽減した専用パワーステアリング等を標準装備したフレンドマチック取付用専用車を「X」グレードのオートマチック車に設定し、専門メーカー製の運転補助装置や専用運転席シートを取り付け可能とするよう配慮

1. 販売店

   全国のトヨペット店（大阪地区は大阪トヨタ）およびネッツトヨタ店

2. 月販目標台数

   3,000台

3. 店頭発表会

   9月4日（土）、5日（日）

以上

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