2010年03月05日

トヨタ博物館 企画展「スモールカー大集合」を開催

―走行披露や子ども工作教室も実施―

 

 トヨタ自動車(株)の文化施設であるトヨタ博物館(愛知県長久手町)では、3月19日(金)から6月27日(日)まで、企画展「スモールカー大集合」を開催する。

 今回の企画展では、昨今の地球環境保全への動きに呼応して、軽自動車やリッターカー等を含めた「スモールカー」に焦点をあてる。戦前から現代までの軌跡を4つのゾーンに分け、12台の展示車両をもとに、そのスタイルや技術革新の変遷や、わが国のモータリゼーションの発達に果たしてきた役割を紹介する。
 また、当館では動かせる状態を保ったままで車両を多く保存しており、その特徴を広く紹介し、より来館者に楽しんでいただけるよう
車両走行披露を春と秋に定期的に開催する。その第1弾となる今回は、企画展と連動させた小型車の走行披露も行う。

 そして、
3月20日(土)から4月4日(日)までの土・日曜日、祝日のあわせて7日間は、恒例の子ども工作教室「スプリングイベント2010」を開催。本イベント開催中は平日も含めこの期間は小学生の入館料を無料とする。

 さらに、
4月18日(日)は開館21周年を記念して、来館者全員の入館料を無料とする。

 企画展、イベントの概要は以下のとおり。
1.企画展「スモールカー大集合」

(1)期 間
: 
2010年3月19日(金)~6月27日(日)
(2)場 所
: 
トヨタ博物館 本館2階特別展示室
(3)内 容
: 
下記車両12台を展示 模型、カタログ、ポスター、書籍ほかも展示
  〔展示車両 ※詳細別紙〕
 
ゾーン 年 式 車 名
スモールカーのルーツ
1932
ダットサン フェートン11型
1955
フライングフェザー
1960
コニー三輪トラック
初期のスモールカー
1958
スバル 360
1963
トヨタ パブリカ デラックス
1969
ホンダ N360
最近のスモールカー
1979
スズキ アルト
1995
ダイハツ ムーヴ
1996
マツダ デミオ
1999
トヨタ ヴィッツ
参考展示
1959
モーリス ミニ マイナー
2005
アイゴ

(4)関連催事
学芸員トーク
開催日
3月20日(土)、21日(日)、22日(月)、4月4日(日)、11日(日)、25日(日)
時 間
①11:30~11:50 ②14:00~14:20
場 所
本館2階特別展示室
(5)後援・協力
後 援
愛知県教育委員会、長久手町教育委員会
協 力
大村正敏、オールドカーコレクション展示館・竹内武道、木村具幸、木村治夫、
木村浩、社団法人全国軽自動車協会連合会、スズキ株式会社・スズキ歴史館、
ダイハツ工業株式会社・ヒューモビリティワールド館、日本自動車博物館、
明和自動車サービス・佐藤春樹、山下正継(50音順、敬称略)
2.走行披露
 
開 催 日 時 間 走 行 車 両 場 所
3/20(土)、21(日)、22(月)、
3/27(土)、4/3(土)
①11:00~

②13:30~

③15:00~
トヨダAA型乗用車
フォード モデルT
メッサーシュミット
イセッタ
駐車場
(無料ゾーン)
4/24(土)、5/1(土)、15(土)、
6/5(土)、19(土)
トヨダAA型乗用車
フォード モデルT 他1台
3.イベント「スプリングイベント2010」

(1) 期 間
: 
3月20日(土)~4月4日(日)の土・日曜、祝日
(2) 時 間
: 
9:30~16:30
(3) 場 所
: 
トヨタ博物館 新館1階(無料ゾーン)
(4) 内 容    
 
項目 内   容 参加数 参加費
工作教室
オリジナルダンボールクラフト(トヨダAA型乗用車)
先着 100個/日 600円
万華鏡を作る
先着 50個/日 300円
写真撮影
超スモールカーに乗って写真を撮る
無料
4.小学生無料入館日 :3月20日(土)~4月4日(日)

5.開館21周年無料入館日:4月18日(日)
(トヨタ博物館のご案内)
(1) 所 在 地 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41-100
(名古屋瀬戸道路・長久手ICより西へ400m グリーンロード沿い)
TEL:0561-63-5151  FAX:0561-63-5159
ホームページ http://www.toyota.co.jp/Museum/index-j.html
(2) 開館時間 9:30~17:00 (入館受付は16:30まで)
〔休館日〕月曜日(祝日の場合は翌日)*3/22・5/3は開館、3/23(火)は休館
(3) 入 場 料
大人    1,000円 シルバー〈65歳以上〉 500円        中高生   600円
小学生   400円 団体割引あり
* 新館の1階、3階図書閲覧室、3階ギャラリーは無料ゾーン

以上

<別紙>

<企画展「スモールカー大集合」 展示構成と車両概要>
(1)スモールカーのルーツ(戦前、1950年代前半)
 
◆ダットサン フェートン11型(1932年) <戦前の代表的なスモールカー>
  1932年にダット自動車で生産された約150台の中の1台で、現存するダットサンでもっとも古いタイプ。排気量は495ccで、わが国のスモールカーのルーツともいえる車。
◆フライングフェザー(1955年) <国民車構想の発想の原点となった車>
  元日産自動車のデザイナーだった富谷龍一氏が設計し、当時日産自動車のボディメーカーだった住江製作所が製作した350ccの4輪乗用車。
◆コニー 三輪トラック(1960年) <名古屋生まれの軽三輪トラック>
  ヂャイアント号の製造で知られる愛知機械工業製の軽三輪トラック。バックボーンフレームに丸いハンドル、エンジンは359cc。頑丈で実用的な軽三輪トラックとして評価が高かった。
(2)初期のスモールカー(1950年代後半~1960年代)
 
◆スバル 360(1958年) <軽4輪乗用車を普及させた歴史的な車>
  てんとう虫の愛称で親しまれ、軽自動車の名を不動のものとした代表的な車。航空機技術を取り入れた車体は、曲面構成のモノコック・ボディ。1970年5月までに39万台以上を販売し、登場から10年間軽自動車のトップの座を占めた。
◆トヨタ パブリカ デラックス(1963年) <トヨタの国民車構想への対応車>
  低価格、経済性、実用性が大きな特徴として発表され、日本の自動車に“大衆車”という新しいカテゴリーをもたらした車。1963年7月パブリカ・デラックスを発表すると、価格はやや高くてもむしろ性能や装備の良さを望むという多くのユーザーに支持された。
◆ホンダ N360(1969年) <軽自動車の技術を画期的に向上させた車>
  ホンダが2番目に発売した乗用車。性能と価格において軽自動車の常識を覆し、当時ベストセラーカーだったスバル360を発売2ヶ月にして抜いた車。N360登場により軽自動車は性能競争と価格競争、さらにはスポーティモデルの追加へと過熱し、第二次軽ブームが到来した。
(3)大幅に普及したスモールカー(1970年代~1980年代)
*スターレット、マーチ、シティ、シャレードなど各社の代表的なスモールカーをカタログや雑誌等で紹介。
(4)最近のスモールカー(1990年代以降)
 
◆スズキ アルト(1979年) <ボンバン時代を築いたベストセラーカー>
  乗用車的な用途に使用できる軽自動車を開発しようという発想で造られた550cc時代の代表車。
◆ダイハツ ムーヴ(1995年) <人気のトールワゴン代表車>
  スズキワゴンRと共に軽トールワゴンのブームを席巻した車。1年後に販売累計10万台を達成。
◆マツダ デミオ(1996年) <人気のトールワゴン代表車>
  コンパクトカーの中でもスペースと実用性の確保を最大限追求し、実現された車。
◆トヨタ ヴィッツ(1999年) <スモールカーの世界戦略車>
  世界へ向けた新開発のFFコンパクトカー。欧州名はヤリス。
参考展示
 
◆モーリス ミニ マイナー(1959年)
  4人の大人が無理なく乗れる小型大衆車として、長い間世界中で愛された車。
◆アイゴ(2005年)
  トヨタとPSAプジョー・シトロエン、両社が共同生産した欧州向けの小型乗用車。