2009年03月19日

トヨタ自動車と仏EDF、仏ストラスブール市でプラグインハイブリッド車の大規模試験を実施

 

 トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)とフランス電力公社(Électricité de France、以下、EDF)は18日(欧州時間)、充電インフラを活用したプラグインハイブリッド車(以下、PHV)の公道実証試験をフランスのストラスブール市において共同で開始すると発表した。

 本プロジェクトにおいて、トヨタはプラグインハイブリッド技術や車両の性能に関する研究開発、EDFは充電インフラの多様な使い方の検証を通じて、PHVの理解促進と将来の普及に備えることを目的としている。具体的には、トヨタは、ストラスブール市のフリートユーザーに対し、2009年末から3年間に渡って、約100台のPHVをリースする。EDFは本プロジェクト参画企業の協力を得て、ユーザーの自宅や企業の施設、公共駐車場、公道沿い等に、数百基の充電スタンドを設置する予定である。

 なお、本プロジェクトは、フランス環境エネルギー管理庁(French Environment and Energy Management Agency: ADEME)が募集した低排出車に関するプロジェクトの一つとして、同庁管轄の研究基金から助成金を受けている。

 トヨタは、2007年より、日米欧でニッケル水素電池を搭載したPHVの公道実証試験を行っている。欧州では、EDFと共同で、2007年秋からフランスのパリで、2008年9月から英国のロンドンで、公道実証試験を実施している。2009年末からはフリートユーザー向けに、新型プリウスをベースにリチウムイオン電池を搭載したPHVをグローバルで約500台リースする予定であり、本プロジェクトはその一環として実施するものである。

 PHVは、トヨタがこれまでに培ったハイブリッド技術を応用し、家庭用電源からの充電機能を追加するとともに電池容量を増やした車両である。近距離や市街地では電気自動車として走行し、長距離は通常のハイブリッド車として走行することができる。トヨタは、電気エネルギーを自動車に活用するアプローチとしては、PHVが現時点で最も現実的であると考えている。

 トヨタは、今後とも、ハイブリッド技術を中心とし、人や自然と共生するクルマ社会、「サステイナブルモビリティ」の実現に向けたチャレンジを続けていく。

以上