2008年08月01日

トヨタ、パーソナル移動支援ロボット『Winglet』を開発

 

 トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、現在開発を進めている、人の活動をサポートする「トヨタ・パートナーロボット」の一つとして、立ち乗り型のパーソナル移動支援ロボット「Winglet(ウィングレット)」を開発したことを発表した。

 「Winglet」は、「安心して自由に移動を楽しめる社会の実現」に貢献することを目的に、誰もが快適に使える優れた使用性と、ユーザーの行動範囲を拡大するような性能を、生活空間で使いやすいコンパクトなサイズで実現する、次世代のモビリティツールである。

 具体的には、A3サイズ相当の投影面積のコンパクトで持ち運び可能なボディとし、センサーで常に姿勢を検出しながら制御することで、安定した状態のまま電動で2輪走行することを可能としている。さらに、独自の平行リンク機構を採用することで、乗員は体重移動のみにより前後進および旋回操作を行なうことができ、狭い場所や混雑した空間においても、安心かつ快適に使用することができる。
 また、ボディ上部のステアリングユニットを変更することで、操作感の異なる「Type L」「Type M」「Type S」の3つのバリエーションを用意し、実用的な走行から、両手が自由な状態でのスポーティな走行まで、用途に応じてユーザーに自由に選択頂けるようにしている。

 今後は、実用化に向けた様々なトライアルを通じて、多くの方に「Winglet」を体感いただき、ご意見を伺う予定である。具体的には、2008年秋より中部国際空港セントレア(愛知県常滑市)、複合型マリンリゾート施設ラグーナ蒲郡(愛知県蒲郡市)において、移動手段としての実用性の検証を行い、2009年にはオートモール複合型商業施設トレッサ横浜(神奈川県横浜市)において、人混みなどでの使用性や他者に与える心理的な影響を検証する予定である。

 トヨタは、未来の豊かな社会づくりのために、「3つのサステイナビリティ」を取り組みのキーワードとして、「研究開発」「モノづくり」「社会貢献」におけるサステイナビリティを追求している。「パートナーロボット」においても、サステイナビリティを念頭に、モビリティ技術や生産技術など、当社のモノづくり技術を応用した開発を進めており、2007年にはモビリティロボットの一つとして、座り乗りの「MOBIRO」を開発している。

 今後もこうした「パートナーロボット」の開発を、産官学の連携を一層強化し鋭意進めることにより、2010年代の早い段階での「パートナーロボット」の実用化を目指して、積極的に取り組んでいく方針である。
<『Winglet』の概要>
  Type S Type M Type L
写 真 Type S Type M Type L
全長(mm) 265 265 265
全幅(mm) 464 464 464
全高(mm) 462 680 1,130
重量(kg) 9.9 12.3
最高巡航速度
(km/h)
旋回半径
(m)
0~(その場で旋回可能)
航続距離
(km)
10
充電時間 1時間(満充電)
* 航続距離は乗員の体重や路面状況によって異なる
(バーチャルイベントのご案内)
トヨタが提供する3次元仮想都市「トヨタメタポリス(β版)」にてパーソナルモビリティの体験ができます。
<開催概要>
  1.日   時  :   8月1日(金)20:00~、21:00~
  2.場   所  :   トヨタメタポリス内 ビギナー広場
  3.主なイベント内容
  (1)パーソナル移動支援ロボットのご紹介
    ◆ユーザー参加型のトークショー形式
    ◆開発者への質問コーナーあり
  (2)メタポリス内でアイテムプレゼント
    メタポリスでのイベントにご参加いただいた方全員へ、バーチャル版パーソナル移動支援ロボット4種のうちどれか1つをプレゼントいたします。
トヨタメタポリス(β版)やイベント情報の詳細についてはこちら
http://metapolis.toyota.co.jp
イベント参加には、事前にユーザー登録・アプリケーションのダウンロードが必要です。
環境によってはダウンロードに20分以上かかる場合もございますので早めのご準備をお願いします。
以上

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