2007年01月01日
年 頭 所 感

取締役社長
渡辺 捷昭
新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
新しい年を迎えるにあたり、本年の抱負と取り組みについて述べさせていただきます。
世界の自動車市場を俯瞰すると、今後も自動車の普及が見込まれる地域が多く、また普及が進んだ地域においても、新しい技術やコンセプトを持ったクルマの登場が期待されているなど、中長期的に自動車市場は拡大していくものと思われます。しかしながら、これからも世界規模での競争が一層激しくなることは確実です。
そうした中で、私は「質の向上なくして成長なし」との考えをさらに貫いていくことが、大変重要だと考えております。そのためにもトヨタは、「環境、安全、エネルギー」を中心とする技術開発はもちろんのこと、「品質、コスト競争力、人材育成」に対して、しっかりと取り組む「モノづくりの王道を歩み続ける会社」でなければならない、そして「活力と品格に満ちた会社」でありたいと考えております。
このような考えのもと、私どもは本年を、将来の飛躍に向けた「より磐石な足許を築く年」と位置付け、各種プロジェクトに取り組んでまいりたいと考えております。
まず商品面ですが、今春にはレクサスLSにハイブリッド車を設定し、日本から順次世界で発売してまいります。新型カローラにつきましては、昨年の日本に続き、中国市場から順次世界へ投入する予定です。
国内におきましては、昨年を上回る積極的な新車の投入により、様々な価値観を持つお客様のご要望に、きめ細かくお応えするとともに、市場の拡大や国内景気の活性化に少しでも寄与したいと考えております。秋には東京モーターショーが、8年振りに乗用車・商用車合同で開催されます。トヨタとしても、ご来場者の方々に「わくわく、どきどき」していただけるような魅力的なコンセプトカーを出展する予定です。
次に生産面ですが、春には富士重工業(株)の米国工場・SIAで、カムリの生産が始まります。そして年末には、いよいよロシアの新工場が稼動いたします。また、タイ、中国でも、それぞれ新工場が立ち上がる予定です。
国内におきましては、高岡工場の生産ラインの刷新が完了いたします。トヨタにおける「モノづくりの革新拠点」とすべく、現在トヨタが持つ最新の技術を導入し、世界中のトヨタの工場をリードする存在になることを目指します。
また、海外事業が拡大する中で、今一度「モノづくり基盤の強化」に取り組む必要があり、そのためにも、グローバルな視点での人材育成や現地事業体の自立化を含めた一層の現地化を進めてまいります。
研究開発では、引き続き「環境・安全・エネルギー」をキーワードに、全力で取り組んでまいります。
特に環境につきましては、ハイブリッドを「環境問題の解決に貢献できるコア技術」と位置付け、「ハイブリッド技術の進化をリードする」との気概を持って開発に取り組んでまいりたいと思います。ハイブリッド車のラインナップを一層充実させるとともに、プラグインハイブリッドの研究開発についても積極的に推進してまいります。また、エネルギー多様化への対応としては、ブラジル市場に、バイオエタノール100%燃料にも対応可能なFFV*を、今春を目処に導入する予定です。
地域毎のインフラの状況や、お客様のニーズに沿い、「適地・適時・適車」の考えのもとで、環境対応技術の開発とエコカーの展開を強力に推進いたします。
本年は、さまざまな節目を迎える年でもあります。トヨタは創立70周年、米国トヨタは創立50周年となります。また、モータースポーツに本格参戦して50年となる年に、富士スピードウエイでF1を開催することも大変喜ばしく思っております。
「上下一致 至誠業務に服し 産業報国の実を挙ぐべし」「研究と創造に心を致し 常に時流に先んずべし」、これはトヨタグループの創始者である豊田佐吉翁の言葉です。この節目の年に、従業員一人一人が、この言葉の重みと、すべてのステークホルダーの皆様への感謝の気持ちをかみしめ、お客様や社会に安心と喜びをお届けできるよう、心を込めてモノづくりに励んでまいりたいと思っております。
今後とも、一層のご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。
* Flex Fuel Vehicle



