2009年05月14日

トヨタ、自動車リサイクル法に基づく2008年度再資源化等の実績を公表

 

　トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、自動車リサイクル法＊1に基づく、ASR＊2・エアバッグ類・フロン類の特定３物品の2008年度（2008年４月～2009年３月）再資源化等の実績を公表した。

　自動車リサイクル法において、自動車メーカー等は特定３物品の引取り、リサイクル・適正処理の義務を担っている。トヨタは、ASRについては豊通リサイクル(株)に、エアバッグ類およびフロン類については業界共同で設立した一般社団法人 自動車再資源化協力機構に業務委託し、全国における特定３物品の引取り・リサイクル・処理を適正かつ効率的に行っている。

　その結果、トヨタの2008年度再資源化等実績は、ASRの引取りが92万台、重量にして20万トンで、うち16万トンを再資源化した。ASR再資源化率は通年で約80％となり、昨年度に引続き2015年度法定基準70％を大幅に前倒しにて達成、車両のリサイクル実効率＊3に換算すると約97％の結果となった。（ASR再資源化率推移；2005年度 57％　2006年度 66％　2007年度 76％）さらに、エアバッグ類の引取りは34万台（96万個）で、回収での再資源化率は94％と、法定基準85％を上回る水準を確保した。フロン類についても適正に破壊処理を行った。
（各実績の詳細については別紙参照）

　なお、トヨタが特定３物品の再資源化等に要した費用総額は、社内のシステム関連費、専任人件費を含めて89.3億円となり、資金管理法人から払渡しを受けたお客様からの預託金総額85.4億円を3.9億円上回る見込み。（詳細実績値は５月20日以降トヨタホームページにて公表予定）

　トヨタでは、リサイクルしやすいクルマづくりの観点から1998年に豊田メタル(株)内に世界初となるASRのリサイクルプラントを設置し、ASRからリサイクル防音材（RSPP＊4）等へのCar to Carリサイクルを長年にわたり推進、2008年度にはRSPP搭載車両の累計台数は1,500万台に達した。また、2008年12月発売の新型プレジャーボート「PONAM-28L」にも高性能防音材としてRSPPを活用するなど、自動車以外での用途拡大も積極的に図り、ASRの更なるリサイクル促進を推進している。

　トヨタは今後も、リサイクル実効率95％以上を確実に維持するとともに、より高度なリサイクルの実現に向けさらなる努力をしていく考えである。
  ＊１． 正式名称は「使用済自動車の再資源化等に関する法律」
  ＊２． ASR：Automobile Shredder Residue (自動車シュレッダーダスト)
  ＊３． 解体・シュレッダー工程までで再資源化される比率約83％（03/5合同審議会資料より引用）に、残りのASR比率17％とASRリサイクル率 約80％を乗算したものを合算して算出
  ＊４． RSPP：Recycled Sound-Proofing Products
以上
＜別紙＞
自動車リサイクル法に基づく2008年度 再資源化等の実績
１．対象期間 2008年４月１日　～　2009年３月31日
２．再資源化等の状況
項　　目 2008年度
(2008/4～2009/3)		 ＜参考＞2007年度
(2007/4～2008/3)
ASR
※１
引取台数
引取使用済自動車台数
833,320
 台
858,506
 台
委託全部利用引渡解体自動車台数
83,457
 台
102,234
 台
    合計
916,777
 台
960,740
 台
引取量
引取ASR重量
178,141
 t
178,764
 t
委託全部利用引渡ASR相当重量
17,238
 t
20,495
 t
    合計【Ａ】
195,379
 t
199,259
 t
再資源化
重量
再資源化施設再資源化重量(①－②) ※２
 ①施設投入重量
 ②施設排出残渣重量
138,769
 t
157,047
 t
18,278
 t
131,130
 t
145,787
 t
14,657
 t
委託全部利用再資源化重量(③－④)
 ③委託全部利用したASR相当重量
 ④排出残渣重量
16,985
 t
17,238
 t
253
 t
20,279
 t
20,495
 t
216
 t
    合計【Ｂ】 ※３
155,754
 t
151,409
 t
エアバッグ類
引取台数
取外回収台数
88,212
 台
76,473
 台
車上作動台数
245,957
 台
168,130
 台
一部取外回収／一部車上作動台数
1,065
 台
641
 台
    合計
335,234
 台
245,244
 台
引取量
取外回収個数 ※４
137,374
 個
109,553
 個
車上作動個数
822,926
 個
508,966
 個
    合計
960,300
 個
618,519
 個
再資源化
重量
再資源化施設の引取重量【Ｃ】 ※５
94,772
 kg
73,650
 kg
再資源化重量【Ｄ】
89,429
 kg
69,217
 kg
フロン類
引取台数
CFC引取台数
148,256
 台
215,555
 台
HFC引取台数
559,885
 台
489,444
 台
    合計
708,141
 台
704,999
 台
引取量
CFC引取重量
39,933
 kg
58,666
 kg
HFC引取重量
179,582
 kg
156,381
 kg
    合計
219,515
 kg
215,047
 kg
  ※１． ASR：Automobile Shredder Residue 自動車シュレッダーダスト
  ※２． ASR再資源化施設の基準適合状況は、下記の豊通リサイクル（株）のホームページを参照
http://www.toyotsurecycle.co.jp/ASR/asr-receipt02.html
  ※３． ASR再資源化重量合計値が各項目合計と一致しないのは四捨五入によるもの
  ※４． エアバッグ類の取外回収個数は指定引取場所において引き取った個数
  ※５． 指定引取場所に引き取った後、再資源化施設で引き取ったエアバッグ類の重量
３．基準の遵守状況
項　目 基　準 2008年度
(2008/4～2009/3)		 ＜参考＞2007年度
(2007/4～2008/3)
再資源化率 ASR
※上表の【Ｂ】／【Ａ】		 30％以上
(2005年度～2009年度)		 80％ 76％
50％以上
(2010年度～2014年度)
70％以上
(2015年度～)
エアバッグ類
※上表の【Ｄ】／【Ｃ】		 85％以上 94％ 94％
４． 払い渡しを受けた預託金および再資源化等に要した費用
 
  2008年度（2008/4～2009/3）（単位：億円） ＜参考＞2007年度（2007/4～2008/3）（単位：円）
払い渡しを受けた預託金
再資源化等に要した費用
 収　支
払い渡しを受けた預託金
再資源化等に要した費用
 収　支
ASR
63.6
65.2
△
1.6
6,479,125,316
6,532,926,729
△
53,801,413
エアバッグ類
7.0
8.2
△
1.2
491,901,354
629,675,955
△
137,774,601
フロン類
14.8
15.9
△
1.1
1,459,413,529
1,606,076,263
△
146,662,734
合計
85.4
89.3
△
3.9
8,430,440,199
8,768,678,947
△
338,238,748
注） 詳細な収支金額（実績値）については５月20日以降トヨタホームページにて公表予定