2011年05月17日

トヨタ自動車、自動車リサイクル法に基づく2010年度再資源化等の実績を公表

 

　トヨタ自動車(株)（以下、トヨタ）は、自動車リサイクル法＊1に基づく、ASR＊2・エアバッグ類・フロン類の特定３物品の2010年度(2010年４月～2011年３月)再資源化等の実績を公表した。

　自動車リサイクル法において、自動車メーカー等は特定３物品の引取り、リサイクル・適正処理の義務を担っている。トヨタは、ASRについては豊通リサイクル(株)に、エアバッグ類およびフロン類については業界共同で設立した一般社団法人 自動車再資源化協力機構に業務委託し、全国における特定３物品の引取り・リサイクル・処理を適正かつ効率的に行っている。

　その結果、トヨタの2010年度再資源化等実績は、ASRの引取りが97万台、重量にして21万トンで、うち18万トンを再資源化した。ASR再資源化率は通年で約85％となり、07年度より継続して2015年度法定基準70％を大幅に前倒しにて達成、車両のリサイクル実効率＊3に換算すると約97％の結果となった。
（ASR再資源化率推移；2005年度57％、2006年度66％、2007年度76％、2008年度80％、2009年度81％）

　さらに、エアバッグ類の引取りは56万台(180万個)で、回収での再資源化率は94％と、法定基準85％を上回る水準を確保した。フロン類についても適正に破壊処理を行った。
(各実績の詳細については別紙参照)

　なお、トヨタが特定３物品の再資源化等に要した費用総額は、社内のシステム関連費、専任人件費を含めて94.3億円となり、資金管理法人から払渡しを受けたお客様からの預託金総額99.6億円を5.3億円下回った。これにより、自動車リサイクル法施行後の2004年度からの累計収支は16.1億円の赤字から10.8億円の赤字に減少した。今後も中長期で収支のバランスが取れるよう取組んでいく。

　トヨタでは、Car to Carリサイクルの観点から1998年に豊田メタル(株)に世界初となるASRのリサイクルプラントを設置し、ASRから新車の防音材(RSPP＊4)等へのリサイクルを長年にわたり推進、RSPP搭載車両の累計台数は2010年度に2,000万台に達した。
　今後も引続きリサイクル実効率95％以上を確実に維持するとともに、より高度なリサイクルの実現に向けさらなる努力をしていく考えである。

  ＊１． 正式名称は「使用済自動車の再資源化等に関する法律」
  ＊２． ASR：Automobile Shredder Residue (自動車シュレッダーダスト)
  ＊３． 解体・シュレッダー工程までで再資源化される比率約83％（03/5合同審議会資料より引用）に、残りのASR比率17％とASRリサイクル率 約85％を乗算したものを合算して算出
  ＊４． RSPP：Recycled Sound-Proofing Products

以上

＜別紙＞

自動車リサイクル法に基づく2010年度 再資源化等の実績

１．対象期間 2010年４月１日　～　2011年３月31日
２．再資源化等の状況
項　　目 2010年度
(2010/4～2011/3)		 ＜参考＞2009年度
(2009/4～2010/3)
ASR
※1		 引取台数 引取使用済自動車台数
905,571
 台
961,850
 台
委託全部利用引渡解体自動車台数
68,526
 台
81,744
 台
合　　計
974,097
 台
1,043,594
 台
引取量 引取ASR重量
194,632
 t
204,470
 t
委託全部利用引渡ASR相当重量
14,437
 t
17,122
 t
合　　計【Ａ】
209,069
 t
221,592
 t
再資源化
重量		 再資源化施設再資源化重量(①－②) ※2
 ①施設投入重量
 ②施設排出残渣重量
163,835
 t
178,732
 t
14,897
 t
163,828
 t
181,479
 t
17,651
 t
委託全部利用再資源化重量(③－④)
 ③委託全部利用したASR相当重量
 ④排出残渣重量
13,011
 t
14,437
 t
1,426
 t
16,304
 t
17,122
 t
818
 t
合　　計【Ｂ】 ※3
176,846
 t
180,132
 t
エアバッグ類 引取台数 取外回収台数
114,820
 台
112,400
 台
車上作動台数
440,327
 台
385,906
 台
一部取外回収／一部車上作動台数
1,720
 台
992
 台
合　　計
556,867
 台
499,298
 台
引取量 取外回収個数 ※4
227,589
 個
189,364
 個
車上作動個数
1,567,977
 個
1,284,486
 個
合　　計
1,795,566
 個
1,473,850
 個
再資源化
重量		 再資源化施設の引取重量【Ｃ】 ※5
155,084
 kg
132,081
 kg
再資源化重量【Ｄ】
145,898
 kg
124,229
 kg
フロン類 引取台数 CFC引取台数
81,293
 台
122,339
 台
HFC引取台数
720,186
 台
732,631
 台
合　　計
801,479
 台
854,970
 台
引取量 CFC引取重量
19,769
 kg
32,034
 kg
HFC引取重量
225,227
 kg
235,058
 kg
合　　計
244,997
 kg
267,092
 kg

  ※１． ASR：Automobile Shredder Residue 自動車シュレッダーダスト
  ※２． ASR再資源化施設の基準適合状況は、下記の豊通リサイクル(株)のホームページを参照
http://www.toyotsurecycle.co.jp/ASR/asr-receipt02.html
  ※３． ASR再資源化重量合計値が各項目合計と一致しないのは四捨五入によるもの
  ※４． エアバッグ類の取外回収個数は指定引取場所において引き取った個数
  ※５． 指定引取場所に引き取った後、再資源化施設で引き取ったエアバッグ類の重量

３．基準の遵守状況
項　目 基　準 2010年度
(2010/4～2011/3)		 ＜参考＞2009年度
（2009/4～2010/3）
再資源化率 ASR
※上表の【Ｂ】／【Ａ】		 30％以上(2005年度～2009年度) 85％ 81％
50％以上(2010年度～2014年度)
70％以上(2015年度～)
エアバッグ類
※上表の【Ｄ】／【Ｃ】		 85％以上 94％ 94％

４．払い渡しを受けた預託金および再資源化等に要した費用 (単位：円)
  2010年度(2010/4～2011/3) ＜参考＞2009年度(2009/4～2010/3)
払い渡しを
受けた預託金		 再資源化等に
要した費用		 収　支 払い渡しを
受けた預託金		 再資源化等に
要した費用		 収　支
ASR
7,020,427,542
6,647,696,270
 
372,731,272
7,344,715,889
7,308,090,417
 
36,625,472
エアバッグ類
1,224,547,061
1,176,797,455
 
47,749,606
1,064,660,574
1,124,948,914
△
60,288,340
フロン類
1,715,665,266
1,602,724,760
 
112,940,506
1,808,938,561
1,850,940,691
△
42,002,130
合計
9,960,639,869
9,427,218,485
 
533,421,384
10,218,315,024
10,283,980,022
△
65,664,998