2004年03月09日
フォードモーターカンパニー
トヨタ自動車株式会社
トヨタとフォード、ハイブリッドと排出ガス浄化に関する特許のライセンス契約を締結
トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)とフォードモーターカンパニー(以下、フォード)は、本日、ハイブリッドシステムと排出ガス浄化に関する特許のライセンス契約を締結したことを発表した。
契約では、トヨタが開発し、保有するハイブリッドシステム制御に関する特許が、フォードが独自に開発を進めているハイブリッドシステムにライセンス供与される。トヨタとフォードは、良好な信頼関係の下で、ライセンスの期間と条件について合意した。
フォードは、顧客が期待する性能、安全性、装備、利便性との妥協なしに、環境維持を図るため、継続的に燃費や排出ガス性能の改善を進めている。フォードは、同社のハイブリッドシステムに関し、100を超える独自の特許を保有する見通しであり、本年、同社の人気SUVであるエスケープに、ハイブリッド車を導入する予定である。同車は、世界初のフルハイブリッドSUVであり、本年夏の終わり頃に導入される。
トヨタは、1997年に、世界初の量産型ハイブリッド車としてプリウスを発売し、現在までにハイブリッド車の販売累計が20万台以上に達している。同社はかねてより、地球環境保全への貢献を目指し、広く環境対応技術を開示する方針を公表している。例えば、02年には、日産自動車(株)と技術協力を含む取引関係を長期に渡って継続的に築くことで基本合意している。
ハイブリッド車はCO2排出量が少なく、排出ガスもクリーンという優れた環境性能を特長としているが、走行性能の点でも進化を続けており、新たな魅力を持つ新世紀の車として、需要を拡大しつつある。
今回、同時に、両社の希薄燃焼エンジンに関する様々な排出ガス浄化技術特許に関しても、ライセンス契約が締結された。フォードならびにフォードグループにライセンス供与されるトヨタの特許には、直噴ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン等の希薄燃焼エンジン用のNOx吸蔵還元型三元触媒システムが含まれる。トヨタならびにトヨタグループに供与されるフォードの特許には、NOx制御システムと直接噴射点火装置(DISI)が含まれる。
今後もトヨタとフォードは、これらの環境対応技術について、自社展開を推進するとともに、他社からの要請に応じライセンス供与も進めることで、より広く世界に普及させ、地球環境の保全に寄与していく考えである。
以上