2004年02月19日

トヨタ、2004年のモータースポーツ活動および支援計画を発表

 

 トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、"フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)"、"IRLインディ・カー・シリーズ(インディ)"、および"全日本GT選手権シリーズ(JGTC)"をモータースポーツのトップカテゴリー参戦の柱とし、2004年の活動を推進する。また、将来に向けたトップ・ドライバー育成、モータースポーツの基盤を支える活動についても継続して行う。

 参戦3年目となるF1については、今シーズンを"飛躍の年"と位置付け、新型エンジン"RVX-04"を搭載し、空力面やシャシー剛性などを大きく進化させた新型F1カー"トヨタTF104"と、クリスチアーノ・ダ・マッタとオリビエ・パニスの布陣で臨む。IRLインディ・カー・シリーズでは、昨年、初参戦で伝統の「インディ500」や「インディ・ジャパン(もてぎ)」などで勝利し、マニュファクチャラーズならびにドライバーズのダブルタイトルを獲得。今シーズンも、タイトルを堅持する。また、米国では、本年より"NASCARクラフツマン・トラック・シリーズ"に大型ピックアップトラック"タンドラ(Tundra)"で参戦する。日本国内では、全日本GT選手権シリーズへ参戦するチームを継続支援する。

 また、トップドライバーを継続的かつ長期的に育てることを目的とした"トヨタ・ドライバー・育成プログラム"については、日本国内および欧州での活動を継続し、才能ある人材の発掘と育成を進める。
 さらに、モータースポーツの基盤を支える活動については、日本国内でのワンメイクレース"ESSOフォーミュラ・トヨタ・シリーズ"や"Netz Cup(ヴィッツ・シリーズ、アルテッツァ・シリーズ)"の開催、米国での"トヨタ・アトランティック・チャンピオンシップ"や欧州での"ヤリス・カップ"への支援などを、積極的かつ継続的に行うことにより、モータースポーツの発展に寄与していく。

 なお、トヨタの様々なモータースポーツ活動は、東富士研究所のモータースポーツ部を中心に、日本ではトヨタテクノクラフト(株)TRD(以下、TRD)、米国ではTRD,U.S.A.Inc.(以下、TRD-USA)、欧州ではToyota Motorsport GmbH(以下、TMG)を、各地域での活動拠点として位置付けている。

 2004年の活動概要は次の通り。
【活動および支援計画概要】
1.フォーミュラ・ワン世界選手権(F1)
  • "パナソニック・トヨタ・レーシング"として、フルコンストラクター(単独チーム) での参戦を継続し、3年目となる2004年シーズンを、「飛躍の年」と位置付け活動を推進
  • 空力面やシャシー剛性などを大幅に進化させた新型F1カー"トヨタTF104"を開幕戦より投入。 エンジンレギュレーションの変更*に対応し、耐久性・信頼性とパワーとを高次元で両立させた新型エンジン"RVX-04"を搭載
*1 レースウィークエンドに使用可能なエンジンがレースカー1台当たり1基のみに変更
  • ドライバーには、クリスチアーノ・ダ・マッタ(Cristiano da Matta ブラジル)およびオリビエ・パニス(Olivier Panis フランス)を昨年に引き続き起用。サード・ドライバーは、リカルド・ゾンタ(Ricardo Zonta ブラジル)、セカンドテストドライバーはライアン・ブリスコ(Ryan Briscoe 豪州)

2-1.IRLインディ・カー・シリーズ(インディ)
  • IRL"インディ・カーシリーズ(IndyCar Series)"に参戦する5チーム7台を、米国トヨタ自動車販売(株)(以下、TMS)およびTRD-USAを通じ、エンジン開発・供給にて支援
  • エンジン供給チームとドライバーは下記の通り
チーム ドライバー
マールボロ・チーム・ペンスキー
(Marlboro Team Penske)
エリオ・カストロネベス (Helio Castroneves ブラジル)
サム・ホーニッシュ Jr. (Sam Hornish Jr. アメリカ)
ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング
(Target Chip Ganassi Racing)
スコット・ディクソン (Scott Dixon ニュージーランド)
ダレン・マニング (Darren Manning 英国)
ケリー・レーシング
(Kelly Racing)
スコット・シャープ (Scott Sharp アメリカ)
モー・ナン・レーシング
(Mo Nunn Racing)
高木虎之介 (Toranosuke Takagi 日本)
AJフォイト・エンタープライズ
(A.J. Foyt Enterprises)
A.J.フォイト4世 (A.J.Foyt IV アメリカ)
2-2.NASCARクラフツマン・トラック・シリーズ
  • TMSおよびTRD―USAを通じ、"NASCARクラフツマン・トラック・シリーズ(NASCAR Craftsman Truck Series)"に参戦するチームを支援
  • 参戦車両は、V8 5.8Lエンジンを搭載する大型ピックアップトラック"タンドラ"
  • 支援チームとドライバーは下記の通り
チーム ドライバー
バン・レーシング
(Bang ! Racing)
マイク・スキナー (Mike Skinner アメリカ)
トラビス・クバピル (Travis Kvapil アメリカ)
ビル・デービス・レーシング
(Bill Davis Racing)
ビル・レスター (Bill Lester アメリカ)
シェルビー・ハワード (Shelby Howard アメリカ)
イノベイティブ・モータースポーツ
(Innovative Motorsports, Inc.)
ロバート・ホフマン (Robert Huffman アメリカ)
ハンク・パーカーJr. (Hank Parker, Jr. アメリカ)
ダレル・ウォルトリップ・モータースポーツ
(Darrell Waltrip Motorsports)
ダレル・ウォルトリップ (Darrell Waltrip アメリカ)
デービッド・ルーティマン (David Reutimann アメリカ)
3.全日本GT選手権シリーズ (JGTC)
  • TRDを通じ、"全日本GT選手権シリーズ (All-Japan Grand Touring Car Championship Series:JGTC)"に参戦するチームを支援
  • 参戦車両は、V8 4.5Lエンジン(3UZ-FE)を搭載するスープラ(GT500クラス)、および2.0Lターボエンジン(3S-GTE)を搭載するMR-Sとセリカ(GT300クラス)
  • 支援チームおよびドライバーラインナップ(暫定)は下記の通り
チーム ドライバー
GT500
クラス
ESSO・トヨタ・チーム・ルマン
(ESSO TOYOTA Team LeMans)
脇阪寿一 (Juichi Wakisaka)
飯田章 (Akira Iida)
トヨタ・チーム・トムス
(TOYOTA TEAM TOM'S)
土屋武士 (Takeshi Tsuchiya)
マルコ・アピチェラ (Marco Apicella)
ジェームズ・コートニー (James Courtney)
片岡龍也 (Tatsuya Kataoka)
トヨタ・チーム・セルモ
(TOYOTA TEAM Cerumo)
立川祐路 (Yuji Tachikawa)
荒聖治 (Seiji Ara)
トヨタ・チーム・サード
(TOYOTA TEAM SaRD)
ジェレミー・デュフォア (Jeremie Dufour)
アンドレ・クート (Andre Couto)
チーム・アドバン・ツチヤ
(TEAM ADVAN TSUCHIYA)
織戸学 (Manabu Orido)
ドミニク・シュワガー (Dominik Schwager)
GT300
クラス
アペックス・ウィズ・エーピーアール
(APEX with apr) <MR-S>
田中実 (Minoru Tanaka)
松田晃司 (Koji Matsuda)
チーム・レクリス
(TEAM RECKLESS) <MR-S>
佐々木孝太 (Kouta Sasaki)
後藤聡 (Satoru Gotoh)
レーシングプロジェクト・バンドウ
(RACING PROJECT BANDOH) <セリカ>
青木孝行 (Takayuki Aoki)
谷口信輝 (Nobuteru Taniguchi)
トムス・スピリット
(TOM'S SPIRIT) <セリカ>
松永まさひろ (Masahiro Matsunaga)
T.B.N
シグマテック・レーシングチーム
(Sigmatec Racing Team) <セリカ>
竹内浩典 (Hironori Takeuchi)
西澤誠剛 (Seigo Nishizawa)
4.その他の活動支援
 <日本国内>
  • TRDを通じ、下記のカテゴリーへの参戦を支援。主に参戦マシン設計・開発・製作を担当するほか、トヨタ車を使用する各カテゴリーのチームへの技術的支援も実施

(1)全日本F3選手権シリーズ
  • "全日本F3選手権"に参戦するチームおよびドライバーを支援
  • トヨタエンジン使用のチームおよびドライバーラインナップ(暫定)は下記の通り
チーム名 ドライバー
トムス (TOM'S) リチャード・アンティヌッチ (Richard Antinucci アメリカ)
トムス (TOM'S) 番場 琢 (Taku Banba 日本)
トムス (TOM'S) 中嶋 一貴 (Kazuki Nakajima 日本)
トムス (TOM'S) 山本 左近 (Sakon Yamamoto 日本)
NOW MOTORSPORTS 小早川 済瑠 (Wataru Kobayakawa 日本)
NOW MOTORSPORTS 池田 大祐 (Daisuke Ikeda 日本)
インギング(INGING) 横溝 直輝 (Naoki Yokomizo 日本)
インギング(INGING) ロニー・クインタレッリ (Ronnie Quintarelli イタリア)
DTM 柴田 祐吉 (Hiroyoshi Shibata 日本)
DTM 西村 翔太 (Shota Nishimura 日本)
(2)ESSOフォーミュラ・トヨタ・シリーズ
  • ワンメイク・フォーミュラ・レース "ESSOフォーミュラ・トヨタ・シリーズ(全10戦)"の開催(1990年以来15シーズン目)
  • 参戦用車両(FT30)は、カーボンコンポジット製シャシー、ラジアルタイヤとL.S.Dの採用により、上級カテゴリーへのステップアップを考慮

(3)Netz Cup "アルテッツァ・シリーズ" および "ヴィッツ・シリーズ"
  • "観る"から"参加する"をコンセプトに2000年にスタート、これまで延べ約5800名(アルテッツァ・シリーズ約1000名、ヴィッツ・シリーズ約4800名)の参加者を記録
  • a)"アルテッツァ・シリーズ"
    • 主要サーキットを網羅する全国シリーズとし、全7戦を開催
    b)ナンバー付レース "ヴィッツ・シリーズ"
    • 5つの地方シリーズ(東北、関東、関西、西日本、北海道)全26戦を開催
    • 各地方シリーズの上位者が集うチャンピオン戦を開催

(4)その他各種グラスルーツ活動への支援
  • 各種活動(スーパー耐久シリーズ、全日本ラリー選手権、全日本ダートトライアル選手権など)における参戦チームへの支援
  • B級ライセンスで初心者も参加が可能なイベントとして、ヴィッツによるワンメイク・ラリー"TRD Vitz Challenge(全6戦)"の開催
  • "トヨタモータースポーツクラブ(TMSC)"の活動支援等
 <米  国>
  • IRLならびにNASCARクラフツマン・トラック・シリーズへの参戦に加え、TMSおよびTRD-USAを中心に、主に下記の活動を支援
(1)トヨタ・アトランティック・チャンピオンシップ
  • 今年で16回目となるタイトル・スポンサーおよびワンメイク用1.6Lエンジン(4A‐GE)の供給にて支援

(2)CORR(Championship Off Road Racing)
  • トヨタ"タンドラ"にて参戦するジョニー・グレーブス(Johnny Greves)、およびトヨタ "タコマ"で参戦するジェフ・キンケイド(Jeff Kincaid)を支援

(3)グランド・アメリカ・ロード・レーシング(GRAND AM)
  • "ロレックス・スポーツ・カー・シリーズ"に参戦するセグワ・スポーツ(Cegwa Sport)など4チームへのV8 4.35Lエンジン供給による支援(本年よりレクサスブランドで参戦)

(4)NHRA(National Hot Rod Association)ドラッグレース
  • "ファニーカー(Funny Car)"クラスに"セリカ"で参戦するアラン・ジョンソン・レーシング(Alan Johnson Racing)とドライバーのジェリー・トリバー(Jerry Tolliver)とジム・ヘッド(Jim Head)への支援
  • チャンプ・カー・ワールド・シリーズ初戦ロングビーチ・グランプリへのスポンサード(ロングビーチ・グランプリへのスポンサードは、1975年以来30回目)
  • IRLインディ・カー・シリーズ開幕戦マイアミ・ホームステッド、および第15戦フォンタナへのスポンサード
  • NASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第15戦ナッシュビルへのスポンサード

 <欧  州>
  • ヤリス(日本名ヴィッツ)1.3Lをベースとするワンメイクレースを開催、2004年は欧州数カ国で各6~8戦を開催予定
【トヨタ・ドライバー育成プログラム】
1.基本的な考え方
  • 世界および日本のトップカテゴリーにおいて活躍できるレーシングドライバーの育成を目的に、才能ある人材を発掘するとともに、継続的にステップアップできるプログラムを用意

2.プログラムの内容について
 <日本における育成プログラム>
(1)トヨタ/ヤマハ ステップアップ・システム
  • ヤマハ発動機(株)が展開するレーシングKARTプロジェクトを支援するとともに、優秀ドライバーを"フォーミュラ・トヨタ・レーシングスクール(FTRS)"に招聘

(2)フォーミュラトヨタ・スカラシップ
  • レーシングKART、入門フォーミュラシリーズの成績優秀者などを対象(18歳前後)とする"フォーミュラ・トヨタ・レーシング・スクール(FTRS)"より選抜した2名のドライバー、大嶋和也(Kazuya Ohshima 16歳)、関口雄飛(Yuuhi Sekiguchi 16歳)の"ESSOフォーミュラ・トヨタ・シリーズ"への参戦を支援

(3)トヨタF3スカラシップ
  • 2003年"ESSOフォーミュラ・トヨタ・シリーズ"のシリーズ上位入賞者を対象としたオーディションにより、シリーズ・チャンピオンの中嶋一貴(Kazuki Nakajima)ならびにシリーズ3位の池田大祐(Daisuke Ikeda)の"全日本F3選手権"への参戦を"トヨタF3スカラシップ"として支援
  • 横溝直輝(Naoki Yokomizo)、小早川済瑠(Wataru Kobayakawa)、番場琢(Taku Banba)の3名のドライバーの"全日本F3選手権"への参戦を"トヨタF3スカラシップ"として支援

(4)トヨタレーシングスクールの開催
  • 関谷正徳を校長とした"フォーミュラ・トヨタ・レーシング・スクール(FTRS)"の実施
  • 各スカラシップ選定者を対象としたトレーニング・プログラムの実施(レーシングカーの基礎知識、ドライビング理論、メンタル・フィジカル両面でのトレーニング等の幅広いメニュー)
  • フォーミュラカーおよびツーリングカーのドライバーを対象とした、新たなレーシング・スクールの設立に向けた準備(富士スピードウェイを拠点に、2005年スタート予定)

(5)世界トップカテゴリーへ参戦するドライバーへの支援
  • 高木虎之介の"IRLインディ・カー・シリーズ"への参戦を支援
  • 優秀なドライバーのトップ・カテゴリーへの参戦支援については、継続的に検討

 <欧州における育成プログラム>
  • TMGによる"トヨタ・ドライバーズ・アカデミー"として、将来のF1ドライバー育成を目標に活動
  • レーシングカーやドライビングに関する理論の習得、メンタル・フィジカル両面でのトレーニングや、PRおよび語学等のトレーニングを実施
  • 2004年は、下記の6名のドライバーが対象
ドライバー 参戦カテゴリー チーム
平中克幸
(Katsuyuki Hiranaka 日本 22歳)
F3ユーロシリーズ
(F3 Euro series)
プレマ・パワーチーム
(Prema Powerteam)
フランク・ペレラ
(Franck Perera フランス 19歳)
ロベルト・ストレイト
(Roberto Streit ブラジル 20歳)
平手晃平
(Kohei Hirate 日本 17歳)
フォーミュラ・ルノー
(Formula Renault)
小林可夢偉
(Kamui Kobayashi 日本 17歳)
ベン・クラカス
(Ben Clucas 英国 20歳)
<ご参考>

【富士スピードウェイ・全面リニューアル計画について】
  • 2005年4月のリニューアルオープンに向け、現在、リニューアル工事を実施中。国際レーシングコースおよび関連施設の全面改築、安全運転講習施設の新設などを通じ、モータースポーツの振興・安全運転の普及を更に推進し、車まわりの情報を広く発信していく施設とする。
  • なお、この工事期間中もジムカーナコース・テストコースは継続営業中。
  • また、本年4月より、全長880mのショートコースを新規・先行オープン。様々な車の試乗会・サーキット走行会・レーシングスクール等にご利用いただく予定。

以上