2001年10月09日

トヨタ、東南アジアを中心にクラシックコンサート・ツアーを開催

 

 トヨタ自動車(株)(以下トヨタ)は、本年11月にインドネシア、マレーシア、タイ等の10の国と地域において、ロンドン・フェスティバル・オーケストラのコンサート・ツアーを開催する。
 このコンサートは、アジア各国の方々に本格的なクラシック音楽の演奏を楽しんでいただき、音楽文化の振興に貢献することを目的として、1990年よりアジア各国のトヨタ販売代理店と協力して開催しているもので、本年で12回目を迎える。本年は、過去最大の10ヶ所での公演となる。
 ロンドン・フェスティバル・オーケストラは1980年の設立以来、さまざまな音楽様式において完璧な演奏能力を評価されている英国の人気オーケストラである。創設者兼音楽監督のロス・ポープルの元、同オーケストラはそのレパートリーを着実に広げてきた。また、英国全土に知られるようになった「カテドラル・クラシックス」や、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで毎年1回開かれる「リメンバランス・サンデー・コンサート」などで注目を集めている。ヨーロッパ各地における主要なコンサートホールでの公演をはじめ、海外では南アメリカ、韓国、香港、台湾にも招かれている。
 指揮は、ツアーの7カ国をロス・ポープル氏が、その他3カ国ではオーストラリアを中心に活躍しているトーマス・ウッズ氏が務める。ソプラノにはイングリッシュ・ナショナル・オペラなど欧米の数々の歌劇場で活躍しているジュディス・ハワースさんを起用。
 曲目は、シューマンの交響曲第3番とブラームスの交響曲第4番を中心に、イギリス人作曲家のブリテン、ウォルトン、ヴォーン=ウィリアムズ、ヘンデルの作品を織り交ぜて、クラシック音楽の名曲を演奏する他、各国のアーティストとの共演なども予定されており、音楽を通じた国際交流も期待される。
 なお、各国でのコンサートのチケット代金は、地元の社会事業団体に寄付される予定。
コンサートの概要は、別紙のとおり。

[企画概要]
タ イ ト ル  「TOYOTA CLASSICS -A WORLD OF HARMONY-」
  (トヨタ クラシックス ―ワールド・オブ・ハーモニー)
目    的  クラシック音楽の演奏を通じ、アジア各国の音楽文化の振興に貢献する。
日    程  11月7日(水)~11月28日(水)
公 演 予 定  開催地:アジアの10の国と地域、10公演(本年で12回目の公演)
 
日程 国・地域 会場
11月7日(水) インドネシア
(ジャカルタ)
シャングリラ・ホテル、ボールルーム
Shangri-La Hotel, Ballroom
11月10日(土) ブルネイ インターナショナル・コンベンション・センター
International Convention Centre
11月12日(月) マレーシア
(クアラルンプール)
シャー・アラーム・コンサート・ホール
Auditorium Majlis Perbandaran Shah Alam
11月14日(水) シンガポール ヴィクトリア・コンサート・ホール
Victoria Concert Hall
11月16日(金) タイ
(バンコク)
タイランド・カルチュラル・センター
Thailand Cultural Centre
11月19日(月) フィリピン
(マニラ)
メラルコ・シアター
Meralco Theatre
11月22日(木) 台湾
(台北)
国家音楽庁
National Concert Hall
11月24日(土) 韓国
(ソウル)
芸術の殿堂
SeoulArts Center, Concert Hall
11月26日(月) 香港 ホンコン・カルチュラル・センター
Hong Kong Cultural Centre
11月28日(水) ベトナム
(ホーチミン)
ホーチミンシティー・シアター
Ho Chi Minh City Theatre
出 演 団 体  London Festival Orchestra (ロンドン・フェスティバル・オーケストラ)
主な演奏曲目
(予 定)
 ブルネイ
 
 
 ウォルトン : 「スピットファイア」 前奏曲とフーガ
 ロッシーニ : 「セミラーミデ」 より 「うるわしい光が誘惑する」
 グルック : 精霊の踊り  他
 韓国、台湾、
 ベトナム、
 香港、タイ、
 フィリピン、
 マレーシア
 ウォルトン : 「スピットファイア」 前奏曲とフーガ
 シューマン : 交響曲第3番
 ガーシュイン : 「ポギーとベス」 より 「サマー・タイム」
 ヘンデル : 「サムソン」 より 「輝けるセラフたちを」
 グノー : 「ファウスト」 より 宝石の歌  他
 シンガポール
 インドネシア
 ウォルトン : 「スピットファイア」 前奏曲とフーガ
 ブラームス : 交響曲第4番
 ブリテン : 音楽の夜会  他
 現地アーティストとの共演曲
<フィリピン> レオディガリオ・デル・ロザリオ(テノール)/プッチーニ:「冷たい手を」
<台  湾>
 
キャサリン・ミシェル(ハープ)&劉兆哲(フルート)/ 
 モーツァルト :フルートとハープのための協奏曲ハ長調
<韓  国> チーユン(ヴァイオリン)/チャイコフスキー :ヴァイオリン協奏曲ニ長調
<ベトナム>
 
ブイ・コン・デユイ(ヴァイオリン)
 チャイコフスキー :ヴァイオリン協奏曲ニ長調
 現地ローカル
 ソング
<ブルネイ> Yadan Lancang Kuning、Dindang Di Dindang
<タ   イ> Alexandra(タイ国王作曲の歌)、Floor Feung Fa

ロンドン・フェスティバル・オーケストラ
1980年の設立以来、さまざまな音楽様式において完璧な演奏能力を評価されている英国の人気オーケストラ。創設者兼音楽監督のロス・ポープルの元、レパートリーを着実に広げ、ヨーロッパ各地の主要コンサートホールで公演。英国全土に知られるようになった「カテドラル・クラシックス」や「バースデー・オナーズ」「フォー・シーズンズ」、そして毎年一回ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われる「リメンバランス・サンデー・コンサート」などで注目を集めている。また、南アメリカ、韓国、香港、台湾にも招かれ、公演活動を行っている。さらに、1000万人のBBC視聴者、600万人のFMリスナー、コンサートに訪れた人々など、何千万にも及ぶ人々がロンドン・フェスティバルは今世紀を代表する楽団であると賛同している。イギリスを代表する日刊紙、ザ・タイムズは「ロス・ポープルの指揮の元、ロンドン・フェスティバル・オーケストラは見事なバランス、規律、結束を示している」と絶賛した。

ロス・ポープル(指揮)
ロス・ポープルとロンドン・フェスティバル・オーケストラによるCDは70枚以上あり、その曲目はバッハやヘンデルからシェーンベルクやロックスブルクまでの広範囲に及ぶ。最新のリリースは、ハイドンの「ロンドン交響曲全集」である。ブーレーズ、ペンデレツキ、ルトウスラフスキ、ベリオ、ヘンツェ、バーンスタインといった現代を代表する作曲家との交流は、NYのカーネギーホールではベンジャミンの作品の初演、ロイヤル・アルバート・ホールではマルコム・アーノルドの交響曲第9番の初演といった記念すべき公演を生み出した。今日までポープルは、13曲もの委嘱作品を手がけ、最近では2000年9月にロックスブルクの叙事詩的作品「ガリレオ」を初演した。1980年に、ポープルはその無限の創造力を発揮するものとして、ロンドン・フェスティバル・オーケストラを設立。バービカン・ホールでのベートーベン・チクルスやクイーン・エリザベス・ホールでのバースデー・シリーズでの交響曲と室内楽との融合という異例の試みは、批評家や聴衆に絶賛された。

トーマス・ウッズ(指揮)
現在シドニー在住のトーマス・ウッズはタンザニア生まれ。1971年、家族と共にパースに帰国した後、ウエスタン・オーストラリア音楽院在学中から、数多くのオペラや合唱曲を指揮してきた。1989年には奨学生としてモスクワに留学。ウェスタン・オーストラリア音楽院卒業後は、オーストラリア・オペラで主要なオペラを指揮し、シドニー、メルボルン、パース、ブリスベンなどで公演している。他には、クイーンズランド・バレエ、クイーンズランド・オペラ、シドニー交響楽団などとオーストラリア内外で活躍している。

ジュディス・ハワース(ソプラノ)
ロイヤル・スコティッシュ・アカデミーで音楽と演劇を学び、卒業後ロイヤル・オペラ・ハウスなどで主要なオペラ公演に出演。ウォルトン作曲の「トロイラスとクレシダ」のクレシダ役ではグラモフォン・オペラ賞を受賞し、その公演はレコード化された。ザルツブルク音楽祭をはじめとするヨーロッパの音楽祭に招かれ、絶賛される。フロリダ・グランド・オペラでアメリカデビューを果たした後、サンタフェ・オペラなどに出演し、ワシントン・オペラではプラシド・ドミンゴと共演した。イギリスの主な交響楽団はもちろん、ボストン交響楽団、ウィーン交響楽団とも出演し、アバド、アーノンクール、ラトルなどといった著名な指揮者との公演も多い。昨年のイングリシュ・ナショナル・オペラでのデビューを経て、ますますの活躍が期待されている。

以上