2013年08月28日

トヨタ博物館 小林彰太郎フォトアーカイヴ展
「昭和の日本 自動車見聞録」を開催

 

 トヨタ自動車(株)の文化施設であるトヨタ博物館(愛知県長久手市)では、10月5日(土)から12月26日(木)まで、小林彰太郎フォトアーカイヴ展「昭和の日本 自動車見聞録」を開催する。

 本企画展では、自動車雑誌「CAR GRAPHIC(以下CG)」の生みの親で、世界的に著名な自動車ジャーナリストの小林彰太郎氏が、過去60数年にわたって収集・撮影した、戦前の東京を中心とする路上で撮影された写真約500点を展示する。車そのものだけでなく、その背景に写る風景や建造物など、昭和初期の日本の生活環境や風俗も知ることができる。
 また、本展示の内容を写真集として販売する。
 なお、関連イベントとして、「小林彰太郎フォトアーカイヴ展 CG Meeting 2013 @ Toyota Automobile Museum」を10月27日(日)に開催し、トークショーやサイン会などを行う。

 小林彰太郎フォトアーカイヴ展、イベントの概要は以下のとおり。
1.小林彰太郎フォトアーカイヴ展「昭和の日本 自動車見聞録」
  (1)期 間 10月5日(土) ~12月26日(木)
(2)場 所 トヨタ博物館 本館2階 特別展示室
(3)内 容 下記写真約500点を4つのゾーンに分け、車両5台とともに展示
展示ゾーン 写真点数 展示車両
御料車と上流階級の車 74 イスパノスイザK6(仏・1935)
戦前、街角で観たアメリカ車 103 コード810(米・1936)
戦前、街角で観たヨーロッパ車 190 モーリスエイト(英・1937)
シトロエン11B(仏・1937)
戦前の日本:国産車、自動車レース、車のある風景 112 ダットサンセダン(日・1937)
2.【小林彰太郎フォトアーカイヴ展 CG Meeting 2013 @ Toyota Automobile Museum】
  小林彰太郎氏、ならびにCG誌創刊の盟友である歴史研究家の高島鎮雄氏が来館し、トークショーやサイン会、バックヤードツアー等を実施。
  (1)開催日 10月27日(日)
(2)時 間 10:00~15:00
(3)場 所 新館1階 大ホール <定員120人> (無料ゾーン)
3.写真集「昭和の日本・自動車見聞録」発売
  (1)発売予定日 10月5日(土)
(2)定   価 2,940円(税込)
(3)発行部数 2,500部
(4)販   売 トヨタ博物館ミュージアムショップおよびCG販売ルート
4.秋の走行披露
  約100年前、50年前のスポーツカー、スポーティーカーが走行する。
開催日 時間 走行車両 場所
10月26日(土)
11月 2日(土)
11月 9日(土)
①11:00~
②14:00~
モーガンエアロ(英・1922)
スチュードベーカー アバンティ(米・1963)
ジャガーEタイプ(英・1965)
P1駐車場
(無料ゾーン)
*会場が屋外のため、雨天の場合、中止になることがあります。
  (トヨタ博物館のご案内)
(1)所 在 地 愛知県長久手市横道41-100
(名古屋瀬戸道路・長久手ICより西へ400m グリーンロード沿い)
TEL:0561-63-5151  FAX:0561-63-5159
ホームページ http://www.toyota.co.jp/Museum/
(2)開館時間 9:30~17:00 (入館受付は16:30まで)
〔休館日〕 月曜日<祝日の場合は翌日・・・10/15(火)・11/5(火)>
年末年始12/27(金)~2014/1/3(水)
*10/14(祝・月)、11/4(振替・月)、12/23(祝・月)、12/24(火)は開館
(3)入 場 料 大人 1,000円 シルバー〈65歳以上〉500円 中高生 600円
小学生 400円 団体割引あり
*本館1階の一部(レストラン・情報コーナー等)と
 新館1階(ショップ・カフェ等)と3階(ライブラリー・ギャラリー)は無料ゾーン

以上

<別紙>

<小林彰太郎フォトアーカイブ展 「昭和の日本 自動車見聞録」>

【展示概要】

1.小林彰太郎プロフィール
自動車ジャーナリスト/自動車社会史研究者
1929年東京生まれ(84歳)。1954年東京大学経済学部卒。「暮らしの手帳」の編集方針に強い共感を覚え、ユーザーの立場に立った自動車評価を志す。1954年以降、独自の基準で厳正なロードテストを敢行し専門誌に発表。1962年同志3人とともに理想的な自動車専門誌を目指したCAR GRAPHICを二玄社より出版。1966~1989年CAR GRAPHIC編集長。1963~1989年日本自動車ジャーナリスト協会副会長、1980~1989年日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会副会長、1996~1999年CAR OF THE CENTURY名誉専門委員会副会長等を歴任。現CAR GRAPHIC名誉編集長。現在も現役のライターとして執筆活動中。
主な著書:「小林彰太郎の世界」、「On the Road すばらしき車の世界」、「小林彰太郎の日本自動車社会史」(講談社)ほか
2.展示構成概要
(1)御料車と上流階級の車
  ◆写真 74点
    太平洋戦争が始まる以前の日本で、自動車を所有していたのは皇族や華族、財閥などの上流階級に限られていた。外交官の車や東大にあった車も合わせて紹介する。
  ◆車両
    イスパノスイザK6(仏・1935)
鍋島家13代の直泰氏が、自らデザインしたボディを製作させ、1935年に完成した車両。
(2)戦前、街角で観たアメリカ車
  ◆写真 103点
    1930年代の東京の路上を走っていたのは大半がアメリカ車。タクシーの8割は日本で組み立てられたフォードとシボレーで、大会社の社用車はビュイック、ハドソン、ナッシュといった状況。
  ◆車両
    コード810(米・1936)
アメリカでも特異な存在だったFF車のコードが、戦前の日本にも数台存在。
(3)戦前、街角で観たヨーロッパ車
  ◆写真 190点
    190点中約6割はイギリス車。小型車で多かったオースチン・セブンはおもに医師に愛用され、全長3mに満たないセダン型セブンが運転手つきで使われていた。
  ◆車両
    モーリスエイト(英・1937)
オーソドックスながらヒット作となり、モーリス社を当時の英国内トップカーメーカーにした。
シトロエン11B(仏・1937)
前輪駆動、モノコックボディなどの画期的技術で、シトロエンのイメージを180度変えた車。
(4)戦前の日本:国産車、自動車レース、車のある風景
  ◆写真 112点
    戦前、国産車は微々たるもので、わずかに小型車のダットサンとオオタが健闘していた。両社は、多摩川河川敷に開設されたサーキットで始まった自動車レースでも活躍した。
  ◆車両
    ダットサンセダン(日・1937)
後席を備えるための箱型のボディ形状が特徴。おもな顧客は医師だった。