2002年07月02日
トヨタ、新型コマーシャルバン「プロボックス」ならびに「サクシード」を発売
トヨタ自動車(株)は、新型コマーシャルバンとして、コンパクトクラスの「プロボックス*1」ならびにミディアムクラスの「サクシード*2」を開発し、プロボックスは全国のトヨタカローラ店ならびにネッツトヨタ店を通じ、サクシードは全国のトヨタ店(大阪地区は大阪トヨペット)ならびにトヨペット店 (大阪地区は大阪トヨタ)を通じ、本日より発売した。
新型車は、「ビジネスカーの革新」を開発のキーワードに、商用車に求められる機能を徹底的に追求するとともに、先進の環境・安全性能を備えた、21世紀のビジネスシーンを一新する画期的なコマーシャルバンである。
特に、プロボックスはコンパクトクラスのコマーシャルバンとして、より経済性を重視。サクシードは ミディアムクラスのコマーシャルバンとして、荷室容量や最大積載量を大きくするとともに、快適性を重視した装備内容としている。
特に、プロボックスはコンパクトクラスのコマーシャルバンとして、より経済性を重視。サクシードは ミディアムクラスのコマーシャルバンとして、荷室容量や最大積載量を大きくするとともに、快適性を重視した装備内容としている。
1.「積載性」の革新
- 取り回しの良いコンパクトな車両サイズで、コマーシャルバントップの荷室容量を確保した新パッケージを実現。
2.「走行性能」の革新
- 新開発のラテラルコントロールアーム付4リンクリヤサスペンションや高剛性ボディの採用により、乗車人数や積載量にかかわらず優れた操縦性・走行安定性を確保するとともに乗用車 ライクな乗り心地、高い静粛性を実現。
3.「運転席利便性」の革新
- 市場実態調査に基づき、運転席廻りに、ビジネスをサポートする多彩で便利な装備・ 収納スペースを設置し、ドライバーの利便性に配慮。
4.「環境性能」の革新
- ガソリン車全車で、国土交通省の低排出ガス車認定制度における「平成12年基準排出ガス75%低減レベル(超-低排出ガス)」を達成するとともに、「平成22年燃費基準」を達成 (一部の車両を除く*3)。
5.「安全性能」の革新
- 全方位コンパティビリティの概念を追求し、衝突安全ボディGOA*4をさらに進化させると ともに、EBD*5付ABS、ブレーキアシスト、運転席・助手席エアバッグを全車に標準装備するなど、コマーシャルバントップの安全性を追求。
| *1 | プロボックス(PROBOX) :英語の「professional(プロの)」と「box(箱)」を合わせた造語 | |
| *2 | サクシード(SUCCEED) :英語で「成功する」の意 | |
| *3 | 一部の車両:ワゴン4WD オートマチック車 | |
| *4 | GOA : | Global Outstanding Assessment (世界クラストップレベルを追求している安全性評価) |
| *5 | EBD : | Electronic Brake force Distribution(電子制動力配分制御) |
プロボックス 1.3DX
[UB-NCP50V-EXMDK]
サクシード1.5UL
[UB-NCP51V-FXMGK]<オプション装着車>
【車両概要】
1.コマーシャルバントップの積載容量
- 取り回しの良いコンパクトな車両サイズで、コマーシャルバントップの荷室容量を実現し、プロボックスが2.40m3、サクシードが2.43m3を確保。A4コピー箱(220×310×245mm)ではそれぞれ、89個、90個の積載が可能(2名乗車時)。また、プロボックスでは最長1,810mm、サクシードでは最長1,830mmの長尺物の積載が可能(2名乗車時)
- 低くてフラットなフロアや、広いバックドア開口部により優れた荷室作業性を実現
- リヤシートは、シートバックを前倒しするだけで荷室スペースを拡大できるワンモーションタイプ*1とシートクッションを引き起こし、シートバックを前へ倒すツーモーションタイプ*2の2種類を設定
| *1 | プロボックス(バン)に標準設定 |
| *2 | サクシード全車、プロボックス(ワゴン)に標準設定。プロボックス(バン)の一部グレードにオプション設定 |
| [車両諸元:プロボックス(バン) 2WD] | (単位:mm) |
| 全 長 | 4,195 | ホイールベース | 2,550 |
| 全 幅 | 1,690 | 前席ヒップポイント地上高 | 585 |
| 全 高 | 1,525 | 最小回転半径(m) | 4.8 |
| 荷室長 |
2名乗車時 1,810 5名乗車時 1,040 |
最大積載量(kg) | 400 |
| 荷室幅 | 1,420 | ― | |
| 荷室高 | 935 | ||
| [車両寸法:サクシード(バン U) 2WD] | (単位:mm) |
| 全 長 | 4,300 | ホイールベース | 2,550 |
| 全 幅 | 1,690 | 前席ヒップポイント地上高 | 585 |
| 全 高 | 1,525 | 最小回転半径(m) | 4.8 |
| 荷室長 | 2名乗車時 1,830 5名乗車時 1,055 |
最大積載量(kg) | 450 |
| 荷室幅 | 1,420 | ― | |
| 荷室高 | 935 | ||
2.革新的なスタイル
トヨタデザインのキーワード「VIBRANT CLARITY」、すなわち「わくわく、爽やか」を追求したバン専用の斬新なスタイルを創出
(1) 外形デザイン
<キーワード:「INNOVATION+FUNCTION」 >
機能美にまで昇華されたプロの道具をイメージし、コンパクトなボディに機能を凝縮
機能美にまで昇華されたプロの道具をイメージし、コンパクトなボディに機能を凝縮
コーナー部や各種断面を面取りさせた多面体形状とすることで、立体としての剛性感やタフさを強調。サイドビューは水平基調とし、広告塔として対応しやすい広い面構成で、硬質感のあるボディ断面を採用。また、リペアビリティを考慮した脱着式のコーナープロテクションモールなどの機能部品を力強く、且つグラフィカルに配置させ、機能性と美しさを融合させた革新的なスタイルを創出
プロボックスは、実用性・軽快感を重視した高機能でシンプルなデザインを追求。サクシードは、 スラントさせたノーズ、深みのあるクリスタルなリヤコンビネーションランプなどで、より上質で 洗練されたデザインを追求し、プロボックスと明快にセグメント
(2) 室内デザイン
<キーワード:「FUN+ACTION=FUNCTION」> プロの仕事場として、合理的で使い勝手の良い便利・収納機能を備え、くつろぎと楽しさを感じさせる室内空間
インストルメントパネルおよびドアトリムアッパー部では、豊かな断面や触れたくなる質感・造形を追求し、ハードなビジネスの合間にも一息つける、ゆとりと安心感を提供。また、ロア部では小型パソコンの操作を可能としたほか、食卓としても利用できるインパネテーブルなどの便利・収納機能の充実により、ビジネスに楽しさと活力を生み出す室内空間を創造
3.快適で安心感のある走り
(1) エンジン
| a. | 1.5リットルBEAMS*1 1NZ-FEエンジン および 1.3リットルBEAMS 2NZ-FE エンジン*2 |
- VVT-i*3やオフセットクランクシャフト、ロングポートインテークマニホールドの採用により実用域を中心にトルクフルな走りと低燃費を両立。さらに、アルミブロックの採用や吸排気系に樹脂やステンレスを採用することで、両エンジンとも低燃費に寄与する軽量化を実現
| b. | 新開発1.4リットル 1ND-TVエンジン |
- 高圧燃料噴射を精密に制御するコモンレール式燃料噴射装置、高効率のインタークーラー付ターボ チャージャーの採用などにより、高トルクと同時に低燃費を達成し、ディーゼル特有の振動・ 騒音の大幅な抑制も実現
| *1 | BEAMS: | Breakthrough Engine with Advanced Mechanism System (先進機構を備えた画期的エンジン) |
| *2 | 1.3リットルエンジンはプロボックスのみに設定 | |
| *3 | VVT-i: | Variable Valve Timing-intelligent(連続可変バルブタイミング機構) |
| [エンジン主要諸元] |
|
| * 国土交通省審査値 |
| (2) | 4速オートマチックトランスミッション<Super ECT> |
- 1.5リットルおよび1.3リットルエンジン専用に設計した小型軽量なSuper ECTは、高効率トルクコンバーターや低フリクション機構の採用によって高い伝達効率にするとともに、フレックスロックアップシステムを採用し低燃費に寄与
(3) サスペンション
- フロントには、ステアリングギヤをサブフレーム付としたマクファーソンストラット式を、リヤには、非線形たる型スプリングを用いたラテラルコントロールアーム付4リンクサスペンションを採用。乗車人数や積載量にかかわらず、優れた操縦性・走行安定性を確保するとともに、乗用車ライクな乗り心地を実現。また、非線形たる型スプリングは、フロアのフラット化にも寄与
(4) 4WDシステム
- 4WDシステム通常の直進走行ではFFに近いトルク配分を行い、滑りやすい路面やコーナーリング時などでは後輪にも最適なトルク配分を行うV*フレックスフルタイム方式を採用
| *V : | Viscous Coupling(ビスカスカップリング)の意 |
(5) ボディ
- ボディ骨格間の結合やパネル構成、溶接位置などはスーパーコンピューターによる構造解析を活用し、軽量で高剛性のボディを実現。
また、フロントフロアへの曲面化パネルの採用や吸・遮音材の効果的な配置により乗用車並みの優れた静粛性も確保
4.快適で使い勝手のよいキャビン
(1) 装備、収納スペースの充実
- 市場実態調査に基づき、運転席廻りに多彩で便利な装備・収納スペースを設置し、ドライバーの利便性に配慮
- カードホルダー、コインポケット、ペンホルダーをインストルメントパネルの使い勝手のよい位置に設置
- ペットボトル、ティッシュペーパーボックス、セカンドバックなどを足元に収納できる ワイドフリーラックをインストルメントパネル下部に設置
- 小物入れとしても使用可能な大容量(400cc)の灰皿、伝票記入や小型パソコン操作用デスク、食卓など幅広く活用できるインパネテーブル、車検証などを収納できる キー付センターボックスをセンタークラスターに設置
- A4サイズのバインダー立て、買い物袋などを掛けるのに便利なフック、折りたたみ式カップホルダー などの機能を備えたフロアコンソールを設置
- A4サイズの地図やB5サイズの書類を収納できる大型ドアポケットをフロントドアトリムに設置
- 運転席サンバイザーの裏側に、高速チケット、カード類の収容が可能なホルダーを設置
(2) 快適性の追求
- 視認性に優れた大型アナログメーターを採用。夜間点灯時には、6段階の照度調整が可能
- 運転席・助手席には、長時間の走行にも疲れの少ない新開発のシートを採用。 肌触りの良いファブリック素材を用いることにより快適性を追求。また、運転席には12段階の高さの調整が可能なシート上下アジャスター機構を採用し、体格に応じた最適な ドライビングポジションの確保が可能
- 高いヒップポイントにより優れた乗降性とともに良好な視界を確保
- 全車にエアコンを標準装備(プロボックスの1.3リットルDX-Jを除く)
- サクシードにフロントドアUVカットグリーンガラス、時間調整式フロントワイパー、間欠リヤ ワイパー、一体可倒クッション引き起こしリヤシート、フロントシート分離型ヘッドレストなどを標準装備し快適性を追求
5.先進の環境性能
(1) CO2削減と排出ガスのクリーン化
- ガソリン車全車で、低排出ガス車認定制度における最高水準の「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」を達成するとともに、「平成22年燃費基準」を達成し(ワゴン 4WD オートマチック車を除く)低公害車*に該当
ディーゼル車についても、「平成14年排出ガス規制」に対応するとともに、「平成17年燃費基準」を達成
| *低公害車: | 天然ガス車、ハイブリット自動車、電気自動車、メタノール車および 「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」+「平成22年燃費基準の達成車」 |
(2) リサイクルへの配慮
- リサイクル性に優れたトヨタスーパーオレフィンポリマー(TSOP)などの熱可塑性樹脂を内外装部品に積極的に採用
- 塩化ビニール樹脂に比べてリサイクルしやすい材料をルーフモールなどで積極的に採用
(3) 環境負荷物質の低減
- 燃料タンク、ラジエーター、ヒーターコアなどを鉛フリーとし、鉛使用量を2005年末までに1/3以下 (1996年比)に低減するという業界目標を早期に達成
6.高い安全性
(1) アクティブセーフティ
- 積載状況の変化や制動による荷重変化に応じて、適切に前後輪の制動力配分を行うことにより、 優れたブレーキ性能を確保するEBD付ABSを全車に標準装備
- ブレーキペタルを踏み込む速度と踏み込む量から、ドライバーの緊急制動の意思をくみ取り、制動力を高めるブレーキアシストを全車に標準装備
- プリテンショナー&フォースリミッター付シートベルトを全車に標準装備
(2) パッシブセーフティ
- 重量の異なる車両同士の衝突時の共存を追求するコンパティビリティの概念を取り入れて、GOAを進化。2トンクラスまでの相手車両との衝突における、自車および相手車相互の衝突安全性を追求。 具体的には、プロボックス、サクシードに比べて重量車との衝突を念頭に、セルシオとの50%ラップオフセット前面衝突試験(50km/h)、側面衝突試験(50km/h)、50%ラップオフセット後面衝突試験(50km/h)という、全方位のカーツーカー衝突試験を実施し、生存空間やダミーの傷害値において、トヨタ独自の目標を設定し、クリア。また、軽量車との衝突においては加害性を低減するため、フロントに大型のバンパーリインホースメントを採用 (サクシード)
- 運転席・助手席SRSエアバッグを全車に標準装備
- ピラーやルーフサイドレールの内装材に、衝撃を吸収するリブなどを内蔵することにより、米国の頭部衝撃緩和基準レベルの性能を追求した構造のインテリアを採用
- 追突された時に乗員の首への衝撃を緩和するWIL*コンセプトを取り入れたシート構造を前席に採用
| *WIL: | Whiplash Injury Lessening(頸部傷害低減) |
7.5ナンバーワゴンの設定
ビジネスユースはもちろんのこと、パーソナルユースとしても幅広く使える5ナンバーワゴンを設定
専用ボディカラーのブラックを設定するとともに、165/80 R13タイヤ(サクシードの上級グレードは175/65 R14タイヤ)、サイドプロテクションモールを採用したほか、リヤシートを座り心地を重視した厚めのタイプとするなどワゴン独自の魅力を付与
【生産工場】
ダイハツ工業(株) 京都工場
【販売概要】
| 1. |
販 売 店
プロボックスは全国のトヨタカローラ店ならびにネッツトヨタ店
サクシードは全国のトヨタ店、トヨペット店 |
| 2. |
月販目標台数
プロボックス 5,000台
サクシード 2,000台 |
| 【メーカー希望小売価格】 | |||
| <プロボックス> | (消費税は含まず、単位:千円) | ||
![]() |
| * | 北海道 | : | 1.3リットル車、1.5リットル車は24千円高(DX-Jのみ30千円高)。 1.4リットルディーゼル車は28千円高(DX-Jのみ34千円高) |
| 沖 縄 | : | 全車30千円高 |
| ・ | Super ECT:スーパーインテリジェント4速オートマチック |
| <サクシード> | (消費税は含まず、単位:千円) | ||
![]() |
| * | 北海道 | : | 1.5リットル車は9千円高。 1.4リットルディーゼル車は13千円高 |
| 沖 縄 | : | 全車24千円高 |
| ・ | Super ECT:スーパーインテリジェント4速オートマチック |
以上





