2014年06月13日

中嶋一貴が“ル・マン”史上初の日本人ポールポジションを獲得!!
TS040 HYBRID #7が予選1番手、#8が予選3番手から決勝へ

 

2014 Le Mans Thursday Qualifying

6月12日(木)、FIA世界耐久選手権第3戦ル・マン24時間レースの予選第2回目と第3回目が行われ、トヨタ・レーシングのTS040 HYBRIDは中嶋一貴がタイムアタックした#7がトップタイムをマーク。日本人ドライバーとして初めてル・マン24時間レースでのポールポジションを獲得した。#8は3番手に付け、TS040 HYBRIDは1番手、3番手から決勝レースをスタートする。

2014 Le Mans Thursday Qualifying

トヨタ・レーシングが第82回ル・マン24時間レースのポールポジションを獲得した。アレックス・ブルツ、ステファン・サラザンと共にTS040 HYBRID #7をドライブした中嶋一貴が、3分21秒789をマーク。トヨタにポールポジションをもたらした。

アンソニー・デビッドソンとニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミのTS040 HYBRID #8は、3番手グリッドから決勝レースをスタートする。

25%の燃費削減を実現しながらも、トヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)により1000馬力を発揮するTS040 HYBRIDは、昨年のポールポジションタイムである3分22秒346から0.557秒もタイムを縮めた。

WEC開幕2戦で連勝を飾ったTS040 HYBRIDのハイパフォーマンスは、新世代耐久レースにおいて既にスタンダードになりつつあり、その高い能力を再び示した。

ル・マン24時間レース決勝のスターティンググリッドは、3回の予選セッションを通した、最も速い1周のラップタイムで決定される。

2014 Le Mans Thursday Qualifying

夏のヨーロッパらしく、まだ明るい午後7時に2時間の予選第2回目が開始された。このセッションも前日に続き、2回に渡って赤旗中断となり、走行の機会が失われたが、予選2回目の残り15分でセッションが再開されると、各車タイムアタックを開始。#7は中嶋がステアリングを握ると、周回のたびにタイムを更新し、トップに浮上。暫定ポールポジションにつけた。

2回の予選セッションで赤旗が多発したため、30分繰り上げられて開始された最後の予選第3回目、最初のタイムアタッカーとして中嶋とブエミがコースイン。まだ明るさの残るセッション序盤から果敢にアタックし、中嶋は4周目に3分21秒789という、ただ一人21秒台に入れる驚異の走りで更にタイムを縮めた。

最終予選セッションの中盤には、全てのドライバーがステアリングを握り、タイヤの評価及びセットアップを継続。最後にポールポジションを獲得するために、中嶋とブエミが再びコクピットに収まった。しかし、セッション終盤はイエローフラッグによりコースの一部でスロー走行が強いられ、タイムアップはならず予選は終了。

序盤にマークした中嶋のタイムは破られることなく、#7がポールポジション、#8が3番手となった。トヨタのル・マン24時間レースでのポールポジションは1999年のTS020以来2度目。日本人ドライバーとしては82回のル・マンの歴史で初めて、そしてもちろん日本メーカーの車両と日本人ドライバーという組み合わせでも初めてとなるポールポジション獲得となった。

ポールポジションの喜びに酔いしれることなく、トヨタにとって16回目の挑戦で初勝利を飾るべく、チームは土曜日の決勝レースへ準備へ意識を切り替えている。

決勝レースは14日(土)午後3時(日本時間午後10時)に24時間に向けたスタートが切られる。

2014 Le Mans Thursday Qualifying
TS040 HYBRID #7:
(アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
公式予選第1回目(水曜日): 3番手(3分25秒313) 12周
公式予選第2回目(木曜日): 1番手(3分22秒589) 20周
公式予選第3回目(木曜日): 1番手(3分21秒789) 37周
スターティンググリッド:1番手
アレックス・ブルツ:
最高の結果となり、とても嬉しい。一貴は凄いアタックを見せてくれた。ポールポジションを獲得出来たというだけでなく、我々の今日の取り組みが上手くいったという点でもハッピーだ。決勝レースに向け、我々全員を勇気づけてくれる結果だ。素晴らしいチームワークで、セットアップや様々な作業をこなすことが出来た。チームを本当に誇りに思う。
ステファン・サラザン:
WEC第1戦に続き、再びポールポジションが獲得出来て夢のようだ。チームと一貴の素晴らしい働きのお蔭だ。昨日のTS040 HYBRIDも好調だったが、今日は更に良かった。最高のセットアップが出来たのはチームの努力の結果だ。決勝レースに、我々のTS040 HYBRIDが最高のレーシングカーだという自信と共に臨めるのは心強い。全てのコーナー、全てのラップでプッシュ出来るほど、全て順調だ。ただ、決勝レースは非常に長い。スプリントレースのようにアタックせずに落ち着いて戦わなくてはならないということは分かっている。
中嶋一貴:
24時間の長丁場のレースではあっても、やはりポールポジション獲得はとても嬉しい。TS040 HYBRIDの状態も良かったし、チームの皆には本当に感謝している。このレースに勝つために、全員で準備して来た。トラフィックの処理には苦労しつつもクリアラップを取れたことが、ポールポジション獲得に繋がったと思う。レースはタフなものになるだろうが、今夜は素直に喜びたい。我々はなすべきことに妥協はしなかったし、良いタイミングでラップタイムを刻めるようにも努めた。さあ、レースに向けて準備は万端整った。いよいよ挑戦が始まる。
TS040 HYBRID #8:
(アンソニー・デビッドソン/ニコラス・ラピエール/セバスチャン・ブエミ)
公式予選第1回目(水曜日): 4番手(3分25秒410) 12周
公式予選第2回目(木曜日): 5番手(3分23秒661) 19周
公式予選第3回目(木曜日): 3番手(3分22秒523) 36周
スターティンググリッド:3番手
アンソニー・デビッドソン:
一貴が記録した最高のラップタイムのお蔭でチーム全体が最高のムードだ。#7とチームを祝福したい。予選第3回目には私はあまり運転をしなかった。セバスチャンがタイムアタックして、新品タイヤをまさにベストなタイミングで使って良いタイムが記録出来た。彼は混雑したコースで走行を強いられたが、最後には3番手のタイムを記録することが出来た。2列目から決勝レースをスタート出来るというのはなかなか良いものだ。
ニコラス・ラピエール:
ライバルもポールポジションを狙っている中で、1番手と3番手からスタート出来るのは素晴らしい結果だ。ポールポジションだけが我々の目標ではなく、 ロングランでのパフォーマンス向上も大事だった。TS040 HYBRIDのバランスは昼も夜も良く、決勝レースが待ち遠しい。準備は万端だ。一貴のラップタイムはファンタスティックで、彼にはおめでとうと言いたい。
セバスチャン・ブエミ:
まずは#7の皆におめでとうと言いたい。彼らのパフォーマンスは素晴らしかった、特に一貴は、素晴らしいラップタイムでチーム全体にとっても非常に良い結果となった。もちろん、ドライバーとしては彼らの後に付くのは少々残念だが、それよりもチームが優先だ。レースは長丁場なので、まだまだこれからだ。
ル・マン24時間レースでのトヨタ・レーシングの戦績
2012年 TS030 HYBRID #7 予選5番手、決勝リタイア/#8 予選3番手、決勝リタイア
2013年 TS030 HYBRID #7 予選5番手、決勝4位/#8 予選4番手、決勝2位
予選1日目

トヨタ・レーシング 練習走行の後、予選初日を3、4番手。
TS040 HYBRID #7は、オイル系統不調から予選を終了。
明日の予選2日目に期待

2014 Le Mans Wednesday Qualifying

6月11日(水)、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦ル・マン24時間レースの公式練習走行に続き、予選第1回目が行われた。両セッション共に赤旗が多発し、午後10時から2時間の予選セッションは1時間を過ぎたところで赤旗中断、そのまま短縮終了という波乱の初日となった。トヨタ・レーシングの2台のTS040 HYBRIDは、予選初日を3,4番手に付けている。

2014 Le Mans Wednesday Qualifying

今年、第82回目を迎えるル・マン24時間レースのスターティンググリッドは、3回の予選セッションを総合して、各車で最も速い1周のタイムによって決定される。これは、恐らく明日12日(木)の深夜に行われる予選第3回目で最速タイムが決まるということを意味している。

予選に先立ち、午後4時から4時間にわたって行われた練習走行では、2台のTS040 HYBRIDはセットアップとタイヤ評価に関する広範なプログラムを用意していたが、コース上のアクシデントによる3度の赤旗で中断せざるを得なかった。

にもかかわらず、この練習走行セッションでは2台のTS040 HYBRIDは1番手と3番手タイムをマーク。6人のドライバーが全員走行し、計85周、約1160kmを走破した。

予選セッションは夕闇が空を覆う中、セットアップ最適化のためのプログラムをこなすと共に、レースでの最大パフォーマンスを引き出すべくブルツとデビッドソンがそれぞれ走行を開始したが、充分な走行時間を取ることが出来ず、チームは完全なパフォーマンスを示すまでには至らなかった。セッション序盤20分で赤旗が出され、この間にドライバーはサラザンとラピエールに交代した。

2014 Le Mans Wednesday Qualifying

セッションが1時間を過ぎてすぐ、13周目に入ったばかりのサラザンがドライブする#7は、エンジン油圧の低下に見舞われ、コース上にストップ。その後、#7の停止とほぼ同じタイミングで、他車のアクシデントによる赤旗が出され、セッションは再開されることなく短縮終了。このため、中嶋とブエミは予選初日のセッションを走ることが出来なかった。

結果、2台のTS040 HYBRIDは、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザンと中嶋一貴の#7が3番手、アンソニー・デビッドソンとニコラス・ラピエール、セバスチャン・ブエミの#8は4番手となった。

予選2日目のセッションは12日(木)の午後7時(日本時間翌13日午前2時)と午後10時(同午前5時)に行われ、決勝レースは14日(土)の午後3時(同午後10時)にスタートが切られる。

2014 Le Mans Wednesday Qualifying
TS040 HYBRID #7:
(アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/中嶋一貴)
公式練習:3番手(3分24秒291)42周
公式予選第1回目:3番手(3分25秒313)12周
アレックス・ブルツ (TS040 HYBRID #7):
色々あった初日だった。アクシデントに見舞われたロイック・デュバルが無事だったのは本当に良かった。彼の早い復帰を願っている。我々のTS040 HYBRIDについてはプログラムを進めていたが赤旗により時間が限られたものになったことは否めない。いくつものテストと興味深い結果を得たが、今はデータ分析と、明日の対応への選択を検討しているところだ。
ステファン・サラザン (TS040 HYBRID #7):
TS040 HYBRIDはとても調子が良いが、不幸にも予選で課題を抱えた。しかし、他車よりも走行時間を失ったわけではないので、決勝レースでなく今日で良かったと思う。3人のドライバーは皆本当に満足しているし、バランスも良い。明日はいくつかテストも必要だがさらに良くなると思う。
中嶋一貴 (TS040 HYBRID #7):
予選の終わりの出来事はあったものの、ポジティブな1日だったと考えている。最初のセッションでは良いペースだったし、練習走行でのロングランでもタイヤテストでも良い感触を得ている。夜のセッションでは残念ながら運転しなかったが、まだ明日がある。戦闘力は間違いないので、万事うまくまとめさえすれば良い結果が得られるはずだ。
TS040 HYBRID #8:
(アンソニー・デビッドソン/ニコラス・ラピエール/セバスチャン・ブエミ)
公式練習:1番手(3分23秒652)43周
公式予選第1回目:4番手(3分25秒410)12周
アンソニー・デビッドソン (TS040 HYBRID #8):
セッションを全て終了出来なかったことは残念だ。しかし、TS040 HYBRIDの幾つか重要なアイテムのセットアップを試すと共に、貴重なデータが取れた。また一つこれでクリアしたので、明日は残りのチェックを継続する。明日の予選2日目を楽しみにしている。調子はかなり良いし、残る2回の予選はもっと面白くなる。まだ道のりは長いし、競争は厳しさを増すだろう。
ニコラス・ラピエール (TS040 HYBRID #8):
難しいセッションだった。ラップを重ねることが出来なかったが、これは皆同じことだ。TS040 HYBRIDの感触は良好で、残りの予選に向けての準備は出来ている。ロングランでも非常に戦闘力があると思う、しかし、まだ判断するのは難しい。まだ予選で少しの周回しかしていないから、明日に期待したい。
セバスチャン・ブエミ (TS040 HYBRID #8):
テストからずいぶん待ったが、ついにサーキットに戻って来た。確かに我々の予想通りには行かなかったが、特に、ロイック・デュバルのアクシデントについては、彼の一刻も早い復帰を我々全員が望んでいる。赤旗のため、充分な周回が出来ず、私も夜間走行の機会を失い、少々がっかりしている。まだこの先週末は長いし、我々のパッケージには自信がある。

以上

ダウンロード(2日目)

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