トヨタ自動車、リハビリテーション用パートナーロボットの医療機関への導入を開始

　トヨタ自動車(株)（以下、トヨタ）は、病気やケガなどで歩行やバランス確保が不自由な方のリハビリテーション支援をおこなうパートナーロボットである「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」について、臨床での研究を目的に医療機関への導入を開始した。

　12月18日の鵜飼リハビリテーション病院（愛知県名古屋市）への導入を始めとして、34の医療機関に、「歩行練習アシスト」23セット、「バランス練習アシスト」21セットを順次導入する。

　トヨタは、2007年末から藤田保健衛生大学（愛知県豊明市）と共同で「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」の開発を進め、2011年より医療現場での実証実験も実施してきた。
　今回、実証実験によりリハビリテーション現場での使い勝手を大幅に向上させたロボットを、多くの医療機関に導入し、様々な臨床でロボット導入前後のリハビリテーションの効果差などを検証いただく。
　トヨタは、検証結果も踏まえて、早期実用化に向けて開発を加速していく。

名称	歩行練習アシスト	バランス練習アシスト
特長	下肢麻痺で歩行が不自由な方が自然な歩行を習得できるよう、リハビリテーション初期段階から支援。麻痺した脚に装着することにより、脚を前方に振り出す動作や、膝を伸ばして体重を支える動作をアシスト。	バランス確保が不自由な方が、ゲーム感覚で飽きずに楽しくリハビリテーションを継続できるよう支援。立ち乗り型パーソナル移動支援ロボット「Winglet」の倒立二輪技術を活用しており、練習者の前後・左右の体重移動がゲームの中のキャラクターと連動。
主な改良点	脚部装着部分を吊り上げる機構を備え、練習者にかかるロボットの重量負荷を低減。練習者の回復の度合いに合わせて、ロボットからのアシスト量の変更が可能。関節の角度などの歩行データをモニタリングし、歩行の状態を音や画像で練習者にリアルタイムで知らせることが可能。短時間で装着可能な構造に変更。	重心移動練習（前後、左右）と重心保持練習ができる３種類のゲーム（テニス、スキー、ロデオ）を設定し、練習者とゲームキャラクターの動作の連動性を向上。練習者のバランス機能の回復の度合いに合わせて練習難易度を自動的に設定。
大きさ	幅1200、長さ2560、高さ2350 mm	幅1870、長さ3040、高さ2350 mm
写真

主な導入機関

○ ：導入予定　　－：導入予定なし

都道府県	病院名	導入ロボット
都道府県	病院名	歩行練習アシスト	バランス練習アシスト
秋田	秋田大学医学部附属病院	○	－
埼玉	霞ヶ関南病院	－	○
千葉	東京湾岸リハビリテーション病院	－	○
千葉	船橋市立リハビリテーション病院	○	○
東京	初台リハビリテーション病院	○	○
東京	牧田総合病院	○	－
神奈川	麻生リハビリ総合病院	－	○
神奈川	新横浜リハビリテーション病院	○	－
富山	アルペンリハビリテーション病院	－	○
富山	富山県高志リハビリテーション病院	○	－
石川	芦城クリニック	－	○
長野	輝山会記念病院	－	○
愛知	鵜飼リハビリテーション病院	○	○
愛知	宇野病院	－	○
愛知	偕行会城西病院	－	○
愛知	刈谷豊田総合病院	○	○
愛知	国立長寿医療研究センター	○	○
愛知	三九朗病院	○	－
愛知	総合大雄会病院	○	－
愛知	トヨタ記念病院	○	○
京都	京都府立医科大学附属病院	○	○
大阪	千里リハビリテーション病院	○	－
兵庫	兵庫医科大学病院	－	○
兵庫	兵庫医科大学ささやま医療センター	○	－
岡山	岡山リハビリテーション病院	○	－
高知	近森リハビリテーション病院	○	－
福岡	小倉リハビリテーション病院	○	○
福岡	新吉塚病院	○	○
福岡	長尾病院	○	－
佐賀	佐賀大学医学部附属病院	○	○
大分	湯布院病院	○	－

歩行練習アシスト

バランス練習アシスト

以上

ダウンロード（動画）

歩行練習アシスト
バランス練習アシスト

ダウンロード（画像）

歩行練習アシスト
歩行練習アシスト（脚部装着部分）
バランス練習アシスト
バランス練習アシスト（搭乗部分）