Feb. 26, 1999
トヨタ、福祉機器事業会社「(株)レッツコーポレーション」を4月に設立
-当面は様々な用途に対応した無臭ポータブルトイレを販売-
トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、1995年より同社従業員を対象に実施している「起業家募集」での新規事業会社として、事業提案者と共同し、無臭ポータブルトイレをはじめとした福祉機器を開発・販売する新会社「株式会社 レッツコーポレーション」(愛知県名古屋市名東区 以下、レッツコーポレーション)を今年4月1日に設立することを決定した。
今回設立する新会社は資本金3億9千万円とし、このうちトヨタが97.4%、提案者であるトヨタ事業開発部の中野 久(なかの ひさし)及び岸 友三(きし ともみ)がそれぞれ1.3%づつを出資する。
代表取締役には中野 久が、また専務取締役には岸 友三が就任、本年夏頃に販売を開始する無臭ポータブルトイレ「ミラクレット」を当面の主力製品とし、順次その他の製品を開発・販売していく。
「ミラクレット」は今回の事業のため新たに開発したもので、一般的な温水シャワー洗浄だけでなく、ポータブルトイレのこれまでの懸案であった臭いを遮断し、約10回の連続使用も可能にした点が大きな特長である。
具体的には、世界初の機能として、臭気を分解する作用を持つオゾンガスを包み込んだ「消臭泡」を発生させ、臭気をほぼ完全に遮断する。また、使用後は渦流水で便器を洗浄、汚物はカセット式の完全密封タンクに蓄え、約10回の使用の後に取り出して手軽に廃棄できる。
こうした機能により、従来頻繁に行っていた処理作業を新製品では1日1回程度で済ませることが可能となった。さらに100ボルトの他、12ボルトの電源に対応することで車両への設置や屋外使用も容易にしている。
ポータブルトイレ市場は今後も拡大が見込まれているが、レッツコーポレーションでは、新製品の特長を活かし、介護負荷軽減を望む家庭や病院だけでなく、車両や船舶などへの搭載や高層ビル工事現場の仮設トイレへの利用など新規市場を積極的に開拓し、初年度1000台の販売、3年目黒字転換、5年目売上18億円・累損解消を目指していく。
なお、同社の製品である「ミラクレット」の試作品は、3月11日(木)から3月13日(土)に池袋サンシャインシティで行われる「シルバーサービス展」にて展示される予定である。
新会社の概要は別紙のとおり。
以上
別紙
「株式会社 レッツコーポレーション」の概要
- 社名
- 株式会社 レッツコーポレーション
- 設立
- 平成11年4月1日
- 事業内容
- 福祉機器の開発・販売
- 資本金
- 3.9億円(トヨタ97.4%、中野 久1.3%、岸 友三1.3%)
- 場所
- 名古屋市名東区陸前町
- 役員
-
代表取締役社長(常勤)中野 久(事業開発部 基幹職1級)専務取締役(常勤)岸 友三(事業開発部 基幹職3級)取締役(非常勤)浦西 徳一(取締役)監査役(非常勤)真鍋 伸二(関連事業部 基幹職2級)
- 従業員
- 設立時役員を除いて4名(うち出向者1名)



