May. 25, 2000
トヨタ、プリウスをマイナーチェンジ
-トヨタ ハイブリッドシステム(THS)を一段と進化-
トヨタ自動車(株)は、ハイブリッド乗用車プリウスをマイナーチェンジし、全国のトヨタ店(大阪地区は大阪トヨペット)を通じて、本日より発売した。
平成9年に世界初の量産ハイブリッド乗用車として発売したプリウスは、画期的なトヨタハイブリッドシステム(THS)、先進的な内外デザインとパッケージにより、21世紀を先取りしたセダンとして高く評価され、累計登録台数は37,000台*に達している。
今回、THSをさらに進化させ、加速性能など走行性能を大きく向上させるとともに、排出ガスのクリーン化、燃費のさらなる向上を実現している。
具体的には、エンジン、モーターの出力向上により、加速性能を一段と高めたほか、回生協調ブレーキシステムや電動パワーステアリングシステムの改良などにより、さらに自然なドライブフィーリングを実現している。
また、排出ガスについては、低排出ガス車認定制度における「平成12年基準排出ガス75%低減レベル(超-低排出ガス)」を達成し、燃費についても、エンジン、モーターのさらなる高効率化などにより10・15モード走行で29.0km/リットル(従来型28.0km/リットル)を実現するとともに、特にエアコン使用時、暖機運転時の燃費の大幅な改善を行ない、エコロジーを追求している。
あわせて、小型高性能駆動用バッテリーの新採用によるトランクルームの容量拡大、6 : 4分割可倒式リヤシートやタッチパネル式のエレクトロマルチビジョンの採用など、優れた使用性も新たに実現している。
平成12年4月末現在、自販連調べ
車両概要
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基本走行性能
- BEAMS*1 1NZ-FXEエンジン(直列4気筒1.5リットル VVT-i*2付)とモーターの出力を大幅に向上させるとともにバランスよく使い分けることにより、80-100km/hの追越加速性能を20%以上向上(社内測定値)するなど、スムーズで格段に力強い加速性能を実現。
- モーターのみでの走行可能範囲を最高65km/hまで拡大(従来型45km/h)したことで、さらに静粛性を向上。
- 回生協調ブレーキシステムを改良することに加え、Bレンジでのエンジンブレーキの利きを高め、より自然なブレーキフィーリングを実現。
- ステアリングのラック&ピニオンにバリアブルギヤ比を採用し、電動パワーステアリングシステムを最適制御することなどで、より自然なステアリングフィーリングを実現。
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トヨタ ハイブリッドシステム(THS)主要諸元
< >従来型
エンジン | 型式 | BEAMS 1NZ-FXE |
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形式 | 直列4気筒 高膨張比サイクル | |
排気量(cc) | 1,496 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 53[72]/4,500 43[58]/4,000 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 115[11.7]/4,200 102[10.4]/4,000 | |
モーター | 型式 | 2CM |
種類 | 交流同期電動機 | |
最高出力(kW/rpm) | 33/1,040~5,600 30/940~2,000 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 350[35.7]/0~400 305[31.1]/0~940 |
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エコロジー
- 排出ガスのクリーン化
- 高微粒化インジェクターの採用やエンジン制御の最適化に加え、三元触媒のセラミック担体に従来型より格段に薄い厚さ0.05mmの超薄壁高セル密度タイプを新採用することなどにより、NOx、HCを平成12年規制値からさらに75%以上低減し、低排出ガス車認定制度における「平成12年基準排出ガス75%低減レベル(超-低排出ガス)」を達成。
- ステンレス製エキゾーストマニホールドを採用したうえ、三元触媒の搭載位置をエンジン直下に変更するなど、エンジン始動直後の触媒暖機性を向上。
- 低燃費
- エンジンやトランスミッションの低フリクション化、モーターの高効率化、モーターのみでの走行可能範囲の拡大に加え、駆動用バッテリーの小型化をはじめとするインバーターなど各種部品の軽量化(従来型比約20kg減)により、10・15モード走行で29.0km/リットルと極めて優れた燃費を実現。
- 上記に加え、エアコンコンプレッサーの効率向上や車両の断熱構造の強化による室内温度上昇の抑制により、エアコン使用時の燃費を市街地走行域において従来型に比べ20~30%向上(社内測定値)。
- エンジンストップになるエンジン冷却水温度を低く設定することで、アイドル時や走行時におけるエンジンストップを早め、エンジン暖機時の燃費を向上。
- 排出ガスのクリーン化
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デザイン
- 外観
- 前後バンパーのフルカラー化ならびに大型化、新意匠のヘッドランプ、リヤコンビネーションランプ、アルミホイール用ハーフキャップに加え、引き締まったシャープな印象のクローム調ドアベルトモールを採用し、より上質なイメージに一新。
- 外板色には、ブルーマイカメタリック、ホワイトパールマイカ(オプション設定)、シルバーメタリックグラファイトなどの新色5色を含む全7色を設定。
- 室内
- 中央にアルミ調のオーナメントを配した新意匠の3本スポークステアリングホイール、木目調スイッチベース(ダークグレー)やクローム調のエアコンレジスターノブを採用し、より高級感のあるインテリアに変更。
- 外観
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安全装備
- 予防安全
- 雨天時の視認性を高める撥水機能付フロントドアガラスやレインクリアリングミラーを新採用。
- 高い走行安定性と優れた緊急回避運動性能を確保したうえ、様々な車両走行状態(積載状態や減速による荷重変化)に応じて適切な前後制動力配分を行なうことで優れたブレーキ性能を確保し、さらにはコーナリング中のブレーキ時などでも車両の安定性確保に貢献する機能をあわせ持つEBD*1付ABSを新設定。
- チャイルドシートとベビーシートがワンタッチで確実に固定できる、ISOFIX*2対応のチャイルドシート固定専用バーをリヤシートバックと座面との間に設定することで、利便性・安全性を向上(ISOFIX対応以外のチャイルドシートとベビーシートは従来の方法で固定)。
- 衝突安全
- 40%ラップオフセット前面衝突試験を64km/h、フルラップ前面衝突試験および側面衝突試験を55km/hで実施し、進化させた衝突安全ボディGOA*3を採用。
- 予防安全
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*2 |
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*3 |
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ラインアップ・各種装備
- インダッシュ式CDチェンジャー、クルーズコントロール、本革巻きステアリングホイール&シフトレバーノブ、専用シート表皮&ドアトリムを採用した新グレード「G」を設定。
- トランクルームは、新開発の小型・軽量で高性能な駆動用ニッケル水素バッテリーの搭載によりトランクルームの容量を拡大したほか、リヤシートを6 : 4分割可倒式とすることでトランクスルーを実現。センターアームレストの追加とあいまって、使用性を格段に向上。
- エレクトロマルチビジョンは、5.8インチワイドディスプレイをタッチパネル式とすることで、操作性を向上。
さらにDVDボイスナビゲーションを新採用し(オプション設定)、経路探索処理速度の大幅な短縮、目的地の住所戸番レベルでのピンポイント検索の実現とともにFM多重放送への接続、販売店装着オプションのVICS受信機器ならびに自動車向け情報サービスのトヨタ情報通信システム・モネ(MONET)にも対応。 - 時計の独立表示などセンタークラスター部のレイアウトを一新したうえ、MDをオプションにて選択できるオーディオを新設定。
- 熱負荷を低減してエアコン使用時の低燃費に寄与するUVカット機能付ソフトプライバシーガラス(リヤドア、リヤウインドウ)、Cd値を低減して高速走行時の燃費を向上させるリヤスポイラー、質感の高いスーパークロームメタリック塗装ホイールキャップをセットにしたオプション“スタイリッシュパッケージ”を新設定。
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ウェルキャブ
- TECS(メーカー完成特装車)ウェルキャブについてもベース車と同様の改良を行ない、トランクルームの容量が拡大したことで、従来の「ウェルキャブ助手席回転シート仕様“Aタイプ”」に加え、手動車いす用収納装置(電動吊り下げ式昇降クレーン、車いす固定ベルト)を装備した「ウェルキャブ助手席回転シート仕様“Bタイプ”」を新設定。
販売概要
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- 販売店
- 全国のトヨタ店(大阪地区は大阪トヨペット)
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- 月販目標台数
- 1,500台
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- 店頭発表会
- 6月3日(土)、4日(日)
メーカー希望小売価格
(北海道、沖縄のみ価格が異なる。消費税は含まず、単位 : 千円)
グレード | 駆動システム | 駆動 | 価格 |
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S | トヨタ ハイブリッドシステム (THS) |
FF | 2,180 |
G | 2,280 |
ウェルキャブ 助手席回転シート仕様 メーカー希望小売価格
(北海道、沖縄のみ価格が異なる。消費税は含まず、単位 : 千円)
グレード | タイプ | 駆動システム | 駆動 | 価格 |
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S | Aタイプ | トヨタハイブリッドシステム (THS) |
FF | 2,260 |
Bタイプ* | 2,396 | |||
G | Aタイプ | 2,360 | ||
Bタイプ* | 2,496 |
* | 消費税は非課税。 |
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以上