Sep. 20, 2011

トヨタ博物館企画展「大正100年記念 大正 自動車(くるま)ものがたり」を開催

―走行披露や工作イベントも実施―

 

 トヨタ自動車(株)の文化施設であるトヨタ博物館(愛知県長久手町)では、2011年10月8日(土)から2012年1月9日(月・祝)まで、企画展「大正100年記念 大正 自動車(くるま)ものがたり」を開催する。

 大正時代は自動車が日本人の生活の中で使われはじめた時期であり、同時に国産自動車工業がスタートした時代でもある。大正元年(1912年)から100年目に開催する今回の企画展では、大正時代のわが国における自動車の発達史について、3つのコーナーに分け、車両7台のほか当時の生活資料や写真などによって紹介する。
 また、9月23日(金・祝)から9月25日(日)、10月8日(土)から10月10日(月・祝)には、「オータムイベント2011」として工作教室を開催する。

 さらに、当館所蔵車両の特徴である動態保存を広く紹介し、より来館者に楽しんでいただけるよう、人気の高い走行披露も行う。

 企画展、イベントの概要は以下のとおり。
1.企画展「大正100年記念 大正 自動車(くるま)ものがたり」
(1)期 間 :  2011年10月8日(土)~2012年1月9日(月・祝)
(2)場 所 :  トヨタ博物館 本館2階 特別展示室
(3)内 容 :  下記車両7台を展示 雑誌、カタログ、写真の他、人力車も展示
〔展示車両〕 (詳細別紙)
ゾーン 年 式 車 名
第1コーナー
<明治末期~大正5年>
我が大衆、未だ自動車を知らず
大正2年/1913年 ルノー タイプDJ
大正3年/1914年 フォード モデルT
第2コーナー
<大正6年~大正12年>
次第に高まる自動車への関心
大正7年/1918年 三菱 A型
大正11年/1922年 ベルリエ VE型
第3コーナー
<大正13年~昭和初期>
街に自動車、目立ちたる頃
大正13年/1924年 円太郎バス
大正14年/1925年 オートモ号
昭和4年/1929年 フォード A型
(4) 企画展連動イベント
①オートモ号走行披露
・開催日時:
10月10日(月・祝) 
11:00~
・場 所 :本館前 ロータリー
あいちサイエンスフェスティバル2011参加企画
②大正琴コンサート&ミニ教室(全2回)
・開催日:
10月9日(日)、
11月23日(水・祝)
・時 間:
①10:30~12:00 
②13:30~15:00
・場 所: 新館1階 大ホール(無料ゾーン)
・出 演: 大正琴サークル「幸(ゆき)の会」
③学芸員トーク(全6回)
・開催日:
10月15日(土)、
16日(日)、
11月12日(土)、
13日(日)、
12月10日(土)、
11日(日)
・時 間:
①11:00~11:30 
②13:30~14:00
・場 所: 本館2階 特別展示室
(5)後援・協力
・後 援: 愛知県教育委員会、長久手町教育委員会、岐阜県恵那市
・協 力: 江戸東京博物館、恵那市役所、株式会社乃村工藝社、
株式会社三越伊勢丹ホールディングス、木村治夫、九州自動車歴史館、栗本純江、
公益財団法人 徳川黎明会 徳川美術館、財団法人 日本大正村、財団法人 根津美術館、
敷島製パン株式会社、鈴木一義、高矢秋子、鉄道博物館、東京都交通局、
豊島区立郷土資料館、豊田市近代の産業とくらし発見館、
独立行政法人 国立科学博物館、名古屋鉄道株式会社 資料館、日本自動車博物館、
浜 素紀、三菱自動車工業株式会社 三菱オートギャラリー (50音順、敬称略)
2.イベント「オータムイベント2011」
(1)期 間 : 9月23日(金・祝)~25日(日)、10月8日(土) ~10日(月・祝)
(2)時 間 :  9:30~16:00
(3)場 所 :  トヨタ博物館 新館1階 大ホール(無料ゾーン)
(4)内 容 :
項  目 内  容 参加費 参加数
ダンボールクラフト F1カー(タイヤが回らない) 600円/個 各先着
30個/日
F1カー(タイヤが回る) 800円/個
レザークラフト アニマル 400円/個
クルマ or ミニアニマル 300円/個
3.走行披露
開 催 日 時 間 走 行 車 両 場 所
10月1日(土)、8日(土) ①11:00~

②14:00~
・デロリアン(1982)
・トヨタセラ(1995)
P1駐車場
(無料ゾーン)
10月15日(土)、22日(土) ・ベンツ 300SL(1955)
・トヨタセラ(1995)
10月29日(土)、
11月3日(木・祝)、6日(日)
・SS ジャガー(1937)
・MG-TA(1937)
※10月29日、11月3日、6日の3日間は「リニモ沿線ミュージアムウィーク」連携企画として開催
  (トヨタ博物館のご案内)
 
(1)所 在 地: 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41-100
(名古屋瀬戸道路・長久手ICより西へ400m グリーンロード沿い)
TEL:0561-63-5151  FAX:0561-63-5159
ホームページ http://www.toyota.co.jp/Museum/index-j.html
(2)開館時間: 9:30~17:00 (入館受付は16:30まで)
〔休館日〕 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/26-1/3)
  *10/10は開館、9/20(火)・10/11(火)は休館
(3)入 場 料: 大人 1,000円 シルバー〈65歳以上〉500円 中高生 600円
小学生 400円 団体割引あり
*新館の1階、3階図書閲覧室、3階ギャラリーは無料ゾーン

以上


<別紙>

<企画展「大正100年記念 大正 自動車(くるま)ものがたり」展示構成と車両概要>
(1)明治末期~大正5年 我が大衆、未だ自動車を知らず
◆ルノー タイプDJ(大正2年/1913年・フランス) ※当館蔵
馬車時代のなごりから運転席と客席を完全に分離したリムジンボディを持つ高級車。現代の自動車のように
前方から開閉するボンネットとエンジンの後方に置かれたラジエーターが特徴。展示車は大正時代に一部の
名士が所有していたに過ぎなかった高級車の代表例。
◆フォード モデルT(大正3年/1914年・アメリカ) ※当館蔵
自動車の大衆化を実現した車。高い信頼性、簡単な運転、常識を超える低価格が特徴。初めて
流れ作業を採用したことでも有名。基本設計を変えずに1908年から19年間で1500万台以上が
生産された。展示車は大正時代の日本でタクシーとして活躍した同年代の車。
(2)大正6年~大正12年 次第に高まる自動車への関心
◆三菱 A型(大正7年/1918年・日本) ※三菱オートギャラリーから借用
イタリア製フィアットを参考にして、大正7年11月に完成した三菱初の乗用車。試作車5台を
製作した後、17台を生産、販売し、三菱社史によれば「国産初の量産自動車」と言われている。
展示車は個人レベルから脱して、企業によって製造されるようになった当時の国産車の代表例。
◆ベルリエ VE型(大正11年/1922年・フランス) ※日本自動車博物館から借用
展示車は大正時代の中頃に東京銀座の自動車販売店主、山口勝蔵氏によって輸入され、長い間
保存されていた現存する貴重な車。大正時代にフランス車の存在は大変珍しく、皇族や名士に
貸し出されていたという。
(3)大正13年~昭和初期 街に自動車、目立ちたる頃
◆円太郎バス(大正13年/1924年・日本) ※鉄道博物館/東京都交通局から借用
フォードTT型のシャシーに屋根と対向ベンチシートを付け、11人乗りとした乗合自動車。
関東大震災後の東京で、市電や鉄道に代わって自動車が人々に意識され、普及されるきっかけ
となった。“円太郎”とは下町に住む人がつけたニックネームで、落語家に由来している。
展示車は現存する唯一の車。
◆オートモ号(大正14年/1925年・日本) ※国立科学博物館から借用
国産自動車のパイオニア。白楊社の豊川順弥氏によって大正13年11月に完成し、昭和3年まで
に約300台が生産された。オートモ号は上海に輸出され、国産車輸出第1号となった。
展示車は1999年に当館が国立科学博物館と共同で復元した車。
◆フォード A型(昭和4年/1929年・アメリカ<日本製>) ※当館蔵
フォード社は関東大震災直後の大量注文をきっかけに、大正14年(1925年)、横浜に組立工場を
建設し、フォードT型を生産。その後、本国のモデルチェンジにあわせ、A型に変更。展示車は
当時組み立てられた1台で、“円タク”と呼ばれ、タクシーなどに活用された。