Jan. 12, 2005

「トヨタ・子どもとアーティストの出会い in 愛知」シンポジウムを開催

 

 トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、メセナ(芸術文化支援)活動の一環として、音楽やダンスなどアーティストの活動を学校の授業に生かす活動を、本年、愛知県内で実施。この実践を踏まえてシンポジウム「トヨタ・子どもとアーティストの出会い in 愛知」を1月30日(日)に愛知芸術文化センターにて開催する。

 
「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」は、子どもがアーティストとの出会いを通じて豊かな感性や価値観を育むことを目的に、NPO法人「芸術家と子どもたち」(※1)とトヨタが連携して2004年1月に創設したプログラム。ダンサーや現代アートのアーティストたちが学校や児童館を訪れ、先生と協力しながら、音楽や体育・総合的な学習の時間等を活用して、子ども対象のワークショップ(※2)を展開する。
 
実施にあたり、開催地の市民と共に実行委員会を組織し、当活動に対する幅広い理解を促進するとともに、学校等とアーティストを繋ぐコーディネーター育成も目指している。

 愛知県では、今年度、豊田市で美術家による小学生対象のワークショップを、一宮市では演出家や振付家などによる小学校の授業でのワークショップを実施。今回の公開シンポジウムでは、学校の先生とアーティストがどのように連携すれば、アートの力を活かして子どもの創造性を引き出す授業をつくれるのか、また、このような活動を愛知県内で継続させるにはどうすればいいのか、などについて話し合う。
【実施概要】
日程 2005年1月30日(日) 13:00~16:00
会場 愛知芸術文化センター 12階 アートスペース
   〒461-8525 名古屋市東区東桜一丁目13番2号
内容
タイトル 「トヨタ・子どもとアーティストの出会い in 愛知」シンポジウム
サブタイトル 先生とアーティストが連携する新しい授業の可能性
基調講演 椿昇(現代美術アーティスト)
ワークショップの実践報告(※3)
パネルディスカッション
  「愛知における、学校教育現場でのアーティストの果たす役割と、その可能性」
  パネラー 馬場駿吉(名古屋市立大学名誉教授)/六浦政明(一宮市立神山小学校校長)
椿昇(アーティスト)
  コーディネーター : 相羽規充(名古屋芸術大学教授)
定員 先着120名(事前申込み制・先着順・ただし当日受付も可能)
対象 学校教育に携わる方、アート関係者、学生 など
主催 トヨタ自動車株式会社/特定非営利活動法人 芸術家と子どもたち
愛知芸術文化センター企画事業実行委員会/中日新聞社
後援 愛知県教育委員会(申請中)/豊田市教育委員会/アートNPOリンク
協力 有限会社オフィス・マッチング・モウル/特定非営利活動法人パフォーミング・アーツ・フェスティバルあいち/カルシウム・カンパニー/愛知県トヨタ販売会社グループ
申込み
方法
参加費無料。EメールまたはFAXにて、下記までお申込み下さい。
  NPO法人 芸術家と子どもたち
  Eメール asias_aichi@yahoo.co.jp/FAX 03-5961-5738/TEL 03-5961-5737
トヨタのメセナの紹介ホームページ  
※1) NPO法人 芸術家と子どもたち
1999年秋からAPA(芸術振興協会)内でエイジアス活動(ASIAS=Artist's Studio In A School:小学校の授業の中で、プロのコンテンポラリーアーティストと学校の先生が協力しながら実施するワークショップ型授業)の企画準備を始め、2000年7月に最初のエイジアス授業が実現。首都圏を中心に事業が拡大し、2001年7月、NPO法人の認証を受け、「芸術家と子どもたち」を設立。エイジアスの活動のほか、地域の子どもや親子を対象にした事業も展開。
代表:堤 康彦
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-9-1 旧朝日中学校
TEL:03-5961-5737  FAX:03-5961-5738
ホームページ http://members.at.infoseek.co.jp/ASIAS/
※2) ワークショップとは:参加者が自ら参加・体験して行う創作活動
※3) 2004年度に愛知県内で実施したワークショップ
実施日 2004年10月23・24日
場所 とよた子ども造形フェスティバル
アーティスト 木村祟人(現代美術アーティスト)
コーディネート 有限会社 オフィス・マッチング・モウル
内容 小学生を対象とした、「アイチェンジャー 離れ目体験!」と題して、目でものをみることについて考えるワークショップ。美術と科学の境界線を軽やかに越えるアーティストの表現を子どもたちが体感。
実施日 2004年10・11月
場所 一宮市立神山小学校
アーティスト 天野天街(劇作家・演出家)、山田珠実(振付家)ほか
コーディネート NPO法人 パフォーミング・アーツ・フェスティバルあいち
内容 校内文化祭(学芸会)での演目「どろぼう学校」を、演劇、ダンス、衣装、舞台美術の各ジャンルのアーティストとともに、小学3年生が授業内で2バージョン(演劇バージョン・ダンスバージョン)創作・公演。
以上
【主な出演者のプロフィール】(50音順・敬称略)

 相羽規充(あいばのりみち:名古屋芸術大学教授)
  名古屋芸術大学美術文化学科教授・中日新聞社事業局顧問。1938年愛知県生。中日新聞社で国際美術展や音楽事業の企画・運営に多数携わり、中日新聞社事業局長を経て、現職。2001年より名古屋芸術大学美術文化学科教授となり、アート・マネージメントや芸術社会学、美術文化政策論などを専門に研究・指導。
 椿昇(つばき・のぼる:アーティスト)
  アーティスト・帝塚山学院大学人間文化学部助教授。1953年京都市生。05年パレスチナ・アルカサバシアターの舞台美術を担当予定。01年横浜トリエンナーレで室井尚とのコラボレーションで巨大バッタを展示し話題をさらうも、担任業務に支障をきたすとの判断で24年間勤務した神戸市の女子中高美術教師を辞し現職。
 馬場駿吉(ばば・しゅんきち:名古屋市立大学名誉教授)
  俳人、美術・舞台美術評論家。医学博士。1932年名古屋市生。医学研究のかたわら句作。1960年代から、美術・舞踊・演劇・映像・音楽・文学などの現代芸術の最前線に立ち会い、評論やエッセイを幅広く執筆。主な芸術関係の著書は、「薔薇色地獄」などの句集や、「時の晶相-1960~70年代の芸術家たちとの私的交友」などの批評論集やエッセイ集。