Aug. 04, 2017

プリウスコンセプト 1995

 

プリウスコンセプト 1995 プリウスコンセプト 1995
2017年8月4日

プリウスコンセプト 1995

 1993(平成5)年には「21世紀のクルマ」に関する議論が社内で高まったのを契機に、プリウスにつながる開発が動き始めた。同年、技術開発の推進体として「G21プロジェクト」が発足し、内山田竹志主査を中心に、21世紀をリードする画期的な燃費向上への取り組みがスタートした。

 当初、G21プロジェクトでは、エンジンの効率向上を軸に、燃費性能を既存エンジンの1.5倍に引き上げる目標を掲げたが、技術担当の和田明広副社長からは、2倍という高い目標値がトップダウンによって示された。1994年夏、G21のコンセプトが承認されたものの、この時点ではハイブリッドは考慮されていなかった。1995年秋のモーターショーにコンセプトカーを出すことになり、このモデルには燃費2倍達成の見通しが立つハイブリッドの採用を決定した。

 しかし、モーターショー用の車両を開発し始めた1994年の秋からから冬にかけて社内の雰囲気が大きく変わった。そして、市販車もハイブリッドでいくという方針が決定され、同プロジェクトはエンジン改良主体ではなく、ハイブリッドシステムの採用へと転換していった。その成果として、1995年秋には蓄電装置にキャパシタを採用した試作モデルが完成し、東京モーターショーに出品された。

プリウスコンセプト 1995
プリウスコンセプト 1995
プリウスコンセプト 1995

TOYOTA EMS(Energy Management System)

 高効率D-4エンジンと電気モーターにキャパシターを組み合わせたハイブリッドシステム。エネルギー回生、停車時のエンジン停止などの機能を採用し、同クラス車の約2倍(1995年当時)の低燃費30km/L(10・15モード走行)の実現を目指した。

1.5L TOYOTA D-4 エンジン&CVT(ベルト式無断変速機)

 1993年に発表した新世代直噴ガソリンエンジン「TOYOTA D-4」をさらに改良した新設計エンジンを採用。トランスミッションには高効率なCVTを採用した。

1.5L TOYOTA D-4 エンジン&CVT(ベルト式無断変速機)