Sep. 27, 2017

10. トヨタの安全・自動運転関連技術

 

下記の技術の一部には、特定の市場においてのみ提供されているもの、あるいは市場によって機能に制約を設けているものもあります。

「Toyota Safety Sense」および「Lexus Safety System +」の機能
  • Toyota Safety Sense C
    “Toyota Safety Sense C”は、これまで進化させてきたトヨタの予防安全技術のうち、衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」、車線逸脱による事故の予防に貢献する「レーンディパーチャーアラート」、夜間の前方視界確保を支援する「オートマチックハイビーム」などの機能をパッケージ化したもので、レーザーレーダーと単眼カメラを併用した検知センサーと、それに基づく統合的な制御により、事故の回避や衝突被害の軽減を支援します。レーザーレーダーは近距離を高精度で検知できる上、昼夜の影響を受けにくいのが特徴です。一方、単眼カメラはより遠くまで検知でき、クルマだけでなく白線や対向車のランプなども認識できます。この特性の異なる2種類のセンサーが、卓越した認識能力と信頼性の高いシステムの作動を可能にしています。
    プリクラッシュセーフティに関しては、進路上の先行車などと衝突する可能性が高いと判断した場合、ブザーとディスプレイ表示でドライバーに警報。ブレーキ操作があった場合、プリクラッシュブレーキアシストを作動させ制動力を高めます。衝突不可避の場合、プリクラッシュブレーキを作動させ衝突速度を低減。衝突の回避を支援あるいは衝突被害を軽減します。
  • Toyota Safety Sense P、Lexus Safety System +
    “Toyota Safety Sense P”/“Lexus Safaty System +”は、これまで進化させてきたトヨタの予防安全技術のうち、衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」、車線逸脱による事故の予防に貢献する「レーンディパーチャーアラート」、夜間の前方視界確保を支援する「オートマチックハイビーム」などの機能をパッケージ化したもので、ミリ波レーダーと単眼カメラを併用した検知センサーと、それに基づく統合的な制御により、クルマだけではなく、歩行者の認識も可能になり、事故の回避や衝突被害の軽減を支援します。「ミリ波レーダー」は検知できる距離が長いのが特徴で、速度域の高い状況にも対応します。一方、「単眼カメラ」は物体の形や大きさが識別でき、クルマや白線、対向車のランプだけでなく歩行者も認識できます。この特性の異なる2種類のセンサーが、卓越した認識能力と信頼性の高いシステムを可能にしています。プリクラッシュセーフティに関しては、進路上の車両や歩行者をミリ波レーダーと単眼カメラで検出し、衝突する可能性が高いと判断した場合に警報やブレーキの制御により衝突回避、あるいは衝突被害の軽減を支援します。万が一、車両や歩行者と衝突しそうな場面に遭遇した場合には、警報の後、ドライバーがブレーキを踏むと、プリクラッシュブレーキアシストがブレーキ力を強力にアシストし、ドライバーの回避行動をサポートします。また、仮にドライバーがブレーキを踏めなかった場合でも、プリクラッシュブレーキが作動します。
  • レーンディパーチャーアラート
    ドライバーの意図しない車線逸脱が起こりそうなとき、クルマが注意を促すシステムです。カメラで白線もしくは黄線と自車の位置を認識し、ウィンカー操作を行わずに走行車線を外れようとする場合には、警報とディスプレイ表示でドライバーに知らせます。
  • ステアリング制御機能付レーンディパーチャーアラート
    道路上の白線(黄線)を単眼カメラで認識し、ドライバーがウィンカー操作を行わずに車線を逸脱する可能性がある場合、ブザーとディスプレイ表示による警報で知らせます。さらに電動パワーステアリングを制御することで、車線逸脱を回避しやすいようにドライバーのステアリング操作をサポートします。また、車両のふらつきを検知してブザーおよびディスプレイの表示により休憩を促します。
  • オートマチックハイビーム
    対向車のヘッドランプや先行車のテールランプなどの周囲の明るさをカメラで検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替えることによって、最適な夜間視界の確保を支援。夜間歩行者の早期発見にも寄与します。
  • レーダークルーズコントロール(DRCC)
    あらかじめ設定した速度内で、適切な車間距離を保ちながら追従走行するシステムです。高速道路などでの長時間運転時の負荷の軽減に寄与します。全車速追従機能付きのタイプでは低速追従も可能で渋滞時の運転負荷の軽減にも寄与します。
「Toyota Safety Sense」および「Lexus Safety System +」の機能
トヨタ・レクサス車の追加機能
  • リアビューモニター
    リアビューモニターは、クルマが後退する際に、車両後方地点の視界を映し出します。型式によってはハンドルの位置に基づいて、補助線が表示されるモデルもあります。どこに進んでいるのかを運転者に確認させることで、スムーズな駐車を支援します。
  • パノラミックビューモニター
    4つのカメラの映像を高速処理し、上空から車両を見下ろしたようなつなぎ目のない映像を表示。駐車時や発進時などにおいて運転席からは確認しづらい周囲の状況をリアルタイムに見張らせ、低速時の運転をアシストするシステムです。
  • パーキングアシストソナー
    パーキングアシストソナーは、周辺の障害物を検知するために、バンパーに設置された超音波センサーを利用します。音およびマルチメディアディスプレイ上に表示された指示によって、検知された障害物の場所と距離を通知し、縦列駐車などのルーティーン操作を支援します。
  • インテリジェントクリアランスソナー(ICS)
    駐車場など、発進時において、クリアランスソナーが自車の進行方向に壁などの障害物を認識した場合、クリアランスソナーの警報機能に加え、状況に応じてエンジンやモーターの出力を制御、さらには自動的にブレーキをかけます。万一のアクセル踏み間違い・踏み過ぎなどによる障害物との衝突を緩和し、被害の軽減に寄与します。
  • インテリジェントパーキングアシスト(IPA)
    縦列駐車や車庫入れの際に、ステアリング操作をアシストするシステムです。ドライバーがモニター上で目標駐車位置を設定。設定した位置に駐車するのに必要なステアリング操作をサポートします。車庫入れが苦手なドライバーでもスムーズな車庫入れをアシストします。
  • レーンキーピングアシスト(LKA)
    レーンキーピングアシストは、車線逸脱による事故を未然に防ぐために、走行中の車線からはみ出しそうなときは、警報ブザーなどによってドライバーに注意を与え、さらにレーダークルーズコントロール作動時には、ドライバーのステアリング操作をサポートすることで、車線に沿った走行を支援します。
  • ブラインドスポットモニター(BSM)
    ブラインドスポットモニターは、後方側面のレーダーを使用し、車線変更時に、運転席から対角線上後方にある死角にある車両の存在をサイドミラーに内蔵されたインジケーターを表示することで、事故の可能性を低下させます。
  • リヤクロストラフィックアラート(RCTA)
    リヤクロストラフィックアラートは、駐車場や道路から後ろ向きに出ていく時に、左右から近づいてくる車があった場合、警告音とインジケーターで、運転者の注意を喚起します。
  • リヤクロストラフィックオートブレーキ(RCTAB)
    後方カメラを使用し、車両を検知し、仮に衝突の恐れがあった場合、警告とブレーキを制御することによって、ダメージの最小化を図ります。
  • インテリジェントアダプティブフロントライティングシステム(AFS)
    夜間のコーナリング時に、ステアリングの舵角・車速に応じてヘッドランプ照射軸を左右に動かし、進行方向を照射します。交差点やカーブの先にある情報や、歩行者をいち早く知ることができます。
  • アダプティブハイビームシステム(AHS)
    夜間の優れた視認性確保に貢献するハイビームで走行しながら、前方車両や対向車両に光が当たる部分だけを自動的に遮光することを可能にしたシステムです。インナーミラーに搭載した前方カメラで、先行車のテールランプや対向車のヘッドライトを判別。ハイビームの照射範囲内に車両を検知すると、光軸の方向を最適に変えながら遮光シェードを制御し、先行車や対向車に直接ハイビームを当てないように部分的に遮光します。遮光範囲は検知した車両の走行に合わせて自動調整されるため、検知車両のドライバーへの眩惑を軽減します。
  • 車両接近通報装置
    発進から車速約25km/hまでのEVモード走行中、または後退時に自動で発音。歩行者に音で接近を伝えます。一時停止スイッチ操作でON/OFFが可能。なお、ハイブリッドシステム再起動時には、自動的に発音状態に戻ります。
  • ITS Connect
    ITS Connectは、車載センサーでは捕らえきれない情報をITS専用周波数による路車間通信や車車間通信を利用して取得します。例えば、交差点での右折時に路側センサーで検知された対向車や歩行者の存在を路車間通信によって取得、また見通しの悪い交差点で接近してくる車両の存在を車車間通信によって取得し、必要に応じてブザー音と画面表示でドライバーに注意喚起します。更に、車車間通信を使って先行車の加減速情報を取得、よりスムースな追従を実現する通信利用型レーダークルーズコントロール機能も含まれています。
  • オートマチック クラッシュ ノーティフィケーション(ACN)
    ACNは緊急時に、ドライバーが緊急チームによる救助連絡を受け取る支援を行うシステムです。システムがカバーしている範囲で、エアバッグが作動したり、後部衝突が発生した場合、搭載されている通信技術とGPSによって、緊急対応センターに自動的に連絡が届きます。緊急対応センターのスタッフが車両IDと場所を特定した後、緊急事態を評価するため運転者と通話することができます。ドライバーがコミュニケーションできない場合、スタッフは自動的に緊急事態と判断します。緊急対応センターのスタッフは、GPSの位置を利用し、緊急支援を提供できる最寄りの公共緊急応答機関(PSAP)を見つけ出し、緊急支援隊が到着するまで回線で待機する体制を取ります。