トヨタは、「いいクルマづくり」の構造改革「Toyota New Global Architecture(TNGA)」により、優れた走行性能と高い環境性能の両立を追求した、新しい無段変速機(CVT)・6速マニュアルトランスミッション・2.0Lエンジン・2.0Lハイブリッドシステム・4WDシステムを開発しました。
中でも、新型の無段変速機(CVT)は、新たに発進用ギヤを採用することで従来のCVTに対して低速域の伝達効率を大幅に改善。アクセル操作に応じたダイレクトでスムースな走りと、優れた燃費性能を実現しています。
新型「無段変速機(CVT)」
-Direct Shift-CVT-
発進用ギヤを採用した新構造により、走行全域でトランスミッション効率を飛躍的に向上させ、+15%のワイドレンジ化も実現。
ベルト狭角化・プーリー小型化により、変速速度+20%向上変速制御改良により、加速のダイレクト感を演出。
新型「6速マニュアルトランスミッション(6MT)」
新型「直列4気筒2.0L直噴エンジン」
-Dynamic Force Engine(2.0L)-
2.5L Dynamic Force Engineの熟成を進め、Direct Shift-CVTとの組合せで、競合過給エンジンと互角以上の動力性能と、これらを凌駕する燃費を実現。
2.0L Dynamic Force Engineは、トヨタ自動車の中核エンジンとして展開。
2.0Lトヨタハイブリッドシステム(THSⅡ)
新型パワートレーンラインナップ
トヨタはTNGAによって開発したパワートレーンについて、2021年までに、エンジンは9機種・17バリエーション、トランスミッションは4機種・10バリエーション、ハイブリッドシステムは6機種・10バリエーションの投入を予定していることをすでに発表していますが、今回の無段変速機(CVT)・6速マニュアルトランスミッション・2.0Lエンジン・2.0Lハイブリッドシステムはその中の4機種となります。
新型「4WDシステム」
-Dynamic Torque Vectoring AWD/新型E-Four-
さらなる燃費向上と、4WDでの高い操縦安定性、走破性を目指し、エンジン車とハイブリッド車に採用する2種類の4WDシステムを開発しました。
新型4WDシステムのラインナップ
TNGAによって開発したパワートレーンの今後の展開
今回発表した新しいパワートレーンは、今春以降、搭載車種をグローバルで拡大していきます。従来型のエンジン車の環境性能、走行性能の向上に寄与するのはもちろんのこと、その基礎となる技術の一部は、今後トヨタが普及に向けたチャレンジを続けていくハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)といった電動車においても、確実に性能向上に反映されていくものです。
5年後の2023年には…
TNGAパワートレーン搭載車を約80%以上に拡大
(日本・米国・欧州・中国が対象)
CO2排出量は18%以上*削減
これらTNGAによって開発したパワートレーンの搭載車は、当面、5年後の2023年には、トヨタ単独の年間販売台数(日本・米国・欧州・中国)の約80%を目指していきます。これによるCO2排出量の削減効果は、TNGAによるパワートレーンの燃費向上寄与分だけでも、18%以上*を見込んでいます。
* | 2015年にトヨタが販売した新車1台あたり平均の走行時のCO2排出量に対する2023年の削減率。日本・米国・欧州・中国が対象。 CO2排出量は、各国・地域の認証データを使用した新型パワートレーンの寄与分のみの試算。 |
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