1985
ランドクルーザー(70ライト/ワゴン)
当時、レジャーユースの増加を背景に、機動性に加え居住性、スタイル等が重視されるようになった。こうしたニーズに対応するため、1985年10月、ワゴンタイプの「ランドクルーザー・ワゴン」を追加した。
70系ショートボデーのバンタイプ車をベースに、2.4リッター・ターボディーゼルエンジン(2L-T)の搭載により優れた動力性能を実現した。また後席居住性の大幅な向上を図るとともに新設計のコイルスプリング式サスペンションを採用し、快適な乗り心地と悪路走破性の両立を図った。内装は乗用車感覚あふれるものとするとともに、外観を一部変更して、力強くかつ軽快感のあるスタイルとした。
1990
ランドクルーザー プラド(70系)
1990年4月、ショートホイールベースの3ドアのみの設定だった「ランドクルーザー70」系のワゴンとバンに、ロングホイールベースの5ドア車を追加。これを機に、ワゴンモデルには「プラド」のサブネームを付けて「ランドクルーザー70」系から分離。当時、好調な販売を見せていた「三菱 パジェロ」が席巻する市場に投入した。
3ドア車は2列シートの5名乗り、5ドア車は3列シートの8名乗り。エンジンは97PSを発揮する直列4気筒SOHCの2.4リッター・ターボディーゼル(2L-TE)だが、1993年5月には、新開発の4気筒3リッター・ディーゼルターボの130PSユニットに代えた。トランスミッションは5速MTないしは電子制御4速AT。駆動方式は2速トランスファーを介するパートタイム4輪駆動とした。
1996
ランドクルーザー プラド(90系)
1996年5月に発売した2代目。このモデルチェンジで乗用車的な性格を備えた4WDへと舵を切った。3ドアのショート(5名乗り)、5ドアのロング(8名乗り)との2種のボデーは、ともに先代より大型化し3ナンバーサイズとなった。ヘッドライトなどフロント回りのデザインを、ショートはスポーティに、ロングは力強い印象にすることで両車の個性を分けた。
エンジンは新たにV型6気筒DOHCの3.4リッター185PS(5VZ-FE)ガソリンを加え、先代から引き継いだ4気筒SOHCの3リッター・ディーゼルターボ(1KZ-TE)は、インタークーラーの追加などにより、140PSに出力を向上させた。駆動方式はこれまでのパートタイム4WDからフルタイム4WDへ変更し、サスペンションは「ハイラックス サーフ」との共用化により、前がダブルウィッシュボーン/コイルの独立、後ろはラテラルロッド付4リンク/コイルとした。1997年4月には4気筒DOHCの2.7リッター150PSのガソリン・エンジンを追加(3RZ-FE)、2000年7月にはディーゼルターボユニットをコモンレール式3リッター 170PS(1KD-FTV)に換装した。
2002
ランドクルーザー プラド(120系)
2002年10月に発売された3代目。新設計の高剛性フレームを採用し、操縦性・走行安定性・静粛性を向上。センターデフに新開発のトルセンLSDを採用して、オフロード走破性・オンロード性能を大幅に高めた。さらに高度な登降坂制御を行うアクティブTRCを設定して走破性を高める一方、オンロードの操縦性・走行安定性と乗り心地を向上させたH∞-TEMSとリヤ電子制御エアサスペンションを設定。
エンジンは環境性能にも配慮した、V6・3.4リットルと2.7リットルのガソリン、3.0リットルインタークーラー付ディーゼルターボの3種類を設定している。
2009
ランドクルーザー プラド(150系)
2009年9月に発売した4代目。これを機に1996年5月以来そのシャシーを使っていた「ハイラックス サーフ」を統合した。また国内向けはロングホイールベース(2,790mm)モデルのみとし、ショートホイールベース仕様は海外向けに継続。4気筒2.7リッターと4リッターV6エンジンを含めサスペンションなどの機構面は先代を踏襲した。新たに、極低速でのオフロード走行を容易にするクロールコントロールや、オフロード走破性を高める運転支援システムのマルチテレインセレクトなどを設定。
内装ではセカンドシートに足元スペースを広げるスライド機構と、3列目への乗降性を高めるウォークイン機構を助手席側に備えた。さらに、サードシートはスイッチ一つで格納・復帰できる電動フロア格納機構を採用するとともに足元を50mm低床化し、居住性と利便性を向上させている。