2017年08月04日
トヨタスポーツ800 ガスタービンハイブリッドカー
ガスタービン・プロジェクトのスタート
1960年代初頭、省エネルギー、軽量、コンパクトかつ、低エミッションという優れ特性を持つガスタービン・エンジンに注目、開発プロジェクトが1965年にスタートしました。
比較的、高負荷時にエンジン燃費率が最大となり、低負荷時には急速に悪化するというガスタービン・エンジンの特性を、負荷変動の激しいクルマへ適合させるための手段として注目したのが、ハイブリッドシステムでした。
ハイブリッドシステムはメインエンジンのほかに、エネルギーを蓄えるコンポーネントを必要とするが、ガスタービン・エンジンは軽量かつコンパクトであり、クルマへの搭載性に優れていました。
開発の流れ
トヨタハイブリッドカー開発の原点
数年のシステム開発に続き、1969年には実車での開発がスタートしました。1975年第21回東京モーターショーに「センチュリー・ガスタービン・ハイブリッド実験車」とし出展。また、並行し同時に開発が進められていた「トヨタスポーツ800・ガスタービンハイブリッドカー」については、そのコンポーネントを1977年の第22回東京モーターショーに出展しています。
バッテリーを使用したガスタービン・ハイブリッドカーの開発はその後、1983年まで続きましたが、ハイブリッドシステムを使用した1軸式ガスタービン車は、開発が必要なコンポーネントが多く、これらを必要としない2軸式の開発に集中することを決めたことで、ハイブリッドシステムの開発はここでガスタービン・エンジンとは別の道を歩むことになりました。
システムの流れ
全体構成図
主要諸元
ハイブリッドカー | ベース車 | |
全長(mm) | 3,580 | ← |
全幅(mm) | 1,465 | ← |
全高(mm) | 1,175 | ← |
重量(kg) | 1,000 | ← |
エンジン出力(kW[PS]) | 22[30] | 52[71] |
駆動システム | RWD(後輪駆動) | ← |
トランスミッション | 2速 | 4速 |