2017年10月13日

プリウス誕生20年を振り返り

 

プリウス誕生20年を振り返り プリウス誕生20年を振り返り
2017年10月13日

プリウス誕生20年を振り返り

初代プリウスの開発におけるミッションは、「21世紀のクルマをつくる」「トヨタのクルマづくりを変える」の2点でした。

そして、当時のクルマ社会が抱える多くの課題の中から、「環境」と「資源」の2つをテーマに据えました。なぜなら、このテーマはスケールが大きすぎて取り組むメーカーが少なかったこと、そして、いずれは誰かがやらねばならない問題であったこと、だからです。

これまでにはない新しいクルマをつくるということで苦労の連続でしたが、仲間と「トヨタを変えてやろう」という気概で取り組み、1997年10月、「21世紀に間に合いました」というキャッチフレーズで発表させていただきました。

発売当時は「ハイブリッド」という言葉は世間に全く馴染みもなく、乗っている人は「オタク」だとも言われましたが、そのような未知のクルマに期待を寄せ、お乗りいただいた多くのお客様に支えられて、“プリウス誕生20年”という節目を迎えることができました。プリウスとハイブリッド車をここまで育てていただいた全てのお客様に心から感謝申し上げます。

ファミリーカーを開発したいと夢見てトヨタ自動車に入社しましたが、豊田佐吉翁の「上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし」、「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」、豊田喜一郎の「日本人の頭と腕で自動車をつくる」との先人の想いを、初代プリウスの開発で少しは体現できたことが、私の何よりもの誇りであり、幸せでもあります。

今後もお客様と一緒に地球環境問題の解決に貢献できるよう挑戦を続けていきたいと思いますので、これからのトヨタにもご期待ください。

トヨタ自動車株式会社
取締役会長 内山田竹志
(初代プリウスチーフエンジニア)