トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は7月31日の国土交通省による是正命令を踏まえ、本日、国土交通省へ、再発防止の進捗状況を報告しました。今回は四半期報告の第一回目として、現在までの取り組みをまとめたものになります。
是正命令を受けて
すべての従業員一人ひとりが法令遵守の意識を高め、正しく仕事ができる仕組み・体制の見直しを進めております。
今回の事案をきっかけとして、経営が現場に足を運ぶ中で、設備の老朽化など必要な手立てを必要な時にとれていなかったことが分かりました。中長期的に必要なことを経営で即断即決し、すべての従業員に実施事項を共有していきます。
こうしたひとつずつの取り組みを通じ、お客様にお選びいただける企業を目指してまいります。
再発防止の具体的な進捗
経営層が現場に入り、開発・認証を進める「現場経営」と、その中で見えてきた課題に対する対策を実施しております。
- 異常に気付き、すぐに適切なアクションをとれる基盤を強化するため、経営層が自ら現場から学び、「人づくり」「モノづくり」「基盤の強化」の観点で環境整備、リソーセスを充当
- 開発と認証の各工程において、経営が必要な節目ごとに適切な判断ができるよう、責任者とプロセスを見直し
- 経営層による認証ルールの理解、遵法意識の向上のため、教育プログラムを導入
- 法規主監による社内認証試験の立会い、監査結果の経営層への共有
- 認証に関わるデータ類の保管、運用整備
- 試験結果を自動作成するデジタル技術の活用(人的ミスや作業負荷等の低減)
- 教育現場(品質学習館など)を活用した開発/認証部署の遵法意識の向上、全従業員を対象としたe-learningの実施
また、法規認証TPS自主研では、開発における根本的な課題をテーマに、トヨタグループ全体での風土づくりに取り組んでおります。開発・認証業務にとどまらず、企画から販売までのプロセス全体の仕事のやり方を見直す機会と位置づけ、前工程・後工程の影響を理解した上での改善活動を実施中です。
ステークホルダーの皆様にあらためて信頼いただけるよう、全社一丸となり再発防止を進めてまいります。
以上
トヨタは、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ「幸せを量産する」ことに取り組んでいます。1937年の創業以来80年あまり、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートすることが、企業の成長にも繋がると考え、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在トヨタは、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも一層力を入れ、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。この変革の中において、引き続き創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。