トヨタの最新技術を掲載した「トヨタテクニカルレビュー(TTR)Vol.67」の発行についてご案内いたします。

トヨタテクニカルレビュー(TTR)Vol.67

発行日

  • (日本語版)2022年2月8日
  • (英語版)2022年3月8日

テーマ

SUSTAINABILITY

特集記事

  • 東京2020オリンピックパラリンピック大会モビリティソリューション
  • 賞受賞記事
  • 自由記事

価格

電子版販売サイトによる

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目次

巻頭言

  • ホームプラネットモデルチェンジ

特集

  • 燃料電池バスSORAによる自動運転実証
  • APM(Accessible People Mover)の開発
  • 歩行領域EVの開発
  • TOYOTA LQ
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック生活支援ロボットによる車いす観戦サポート
  • テレプレゼンスロボットT-TR2の開発
  • フィールド競技サポートロボットFSRの開発
  • 東京2020マスコットロボットの開発
  • AIバスケットボールロボットCUE5の開発

論文/解説

  • PHEV参加型の個人間(P2P)電力取引システムの開発
  • 複雑な都市環境における高度自動運転に対するTRIの取り組み

受賞技術概要

  • 超高塗着エアレス塗装技術
  • ショックアブソーバ極微低速減衰力コントロール技術
  • キャンバ角に起因する旋回抵抗とそれを考慮した車両運動の考察
  • FFベースの新4WDシステムの制御開発
  • 低燃費エンジンオイル0W-8の開発
  • 慣性諸元と振動特性を考慮した軽量高剛性なBIW設計手法

巻頭言

ホームプラネットモデルチェンジ

先進技術開発カンパニーFellow 奥地 弘章
先進技術開発カンパニーFellow
奥地 弘章

コロナ禍による大会史上初の1年延期そして無観客での開催となった東京2020オリンピック・パラリンピックですが、2015年にワールドワイドパートナー就任を決めた当社社長の想いをご存知でしょうか。

それはオリンピック・パラリンピックが目指す「限界への挑戦」や「共生社会の実現」という理念と価値観に共感し、「スポーツを通じた平和で差別のない社会づくり」そして「モビリティを通じた持続可能な社会づくり」への貢献を目指す、というところにあります。

特に「移動」がチャレンジするための障がいではなく、夢を叶えるための可能性になって欲しい、移動が自由にできればどんなことにもチャレンジできる。

このような想いから従来大会におけるような単なる車両供給スポンサーとしてではなく、初のモビリティワールドワイドパートナーとして、モビリティソリューション全体を大会へ提供していくことに積極的にチャレンジしています。

モビリティソリューションは、「サステイナビリティ」「Mobility for All」そして「TPS」というSDGsそのものともいえる三本の柱から成り立っており、これに基づいた先進技術が東京2020大会に実装されています。

サステイナビリティの柱では、乗用車のみならず、バス、フォークリフトまで含めた大会運営モビリティに大量の水素モビリティを投入、大会史上最高レベルの環境性能を実現し、水素の聖火とともに東京2020大会をカーボンニュートラルに向けた水素社会の扉を開く大会とし、この美しきホームプラネットを次世代へ繋いでいきます。

そして初の同一都市二度目の夏季パラリンピック開催都市として、究極のMobility for Allソリューションといえる技術を大会運営に実装するとともに、全ての人に寄り添った聖火リレーを目指し、T-TR1/2による遠隔地からの仮想移動も実現、これは新しい時代のMobility for Allともいえます。

また、TPS、IoTを駆使した大会車両運行管理により、輸送が最大の課題の一つとされている超過密都市東京においても、安心安全快適な移動を実現し、大会成功に向けた運営そのものにもトヨタの強みを生かしています。

加えて、FSRによる投てき競技の省人化、マスコットロボットのおもてなし、バスケットロボットCUEの超人的パフォーマンスにより大会を盛り上げ、アスリート、国民をはじめ多くのステークホルダーの笑顔をも量産、その裏には大会延期で大進化を遂げた熱い開発物語があります。

一方、ウィズコロナにより空間や移動の価値が見直されている時代、究極のPOVといえるLQやHSRをはじめとする非接触型ロボット技術は時代特有の注目をも集めるモビリティ技術といえます。

このようなオリンピック・パラリンピックにおけるトヨタ開発陣による数々の新しい領域へのチャレンジは、トヨタのモビリティカンパニーへの変革に向けた、そしてSDGsに真剣に取り組む先進技術開発を加速させる絶好の機会でもあります。

なぜならば大会という場は、世界中からアスリートや大会関係者、そしてボランティア等の大会をサポートする多様性に富む人々が行き交う現実のコミュニティであり、そこに実装していくことはトヨタが目指す将来のモビリティ社会を広く見て知ってもらえる機会となるからです。

そして我々開発陣は、東京・北京・パリと各々の都市にあった、かつ大会ごとに進化したソリューションを提示して、絶えざる改善を続けていくことが大事だと思っています。

2年ごとのオリンピック・パラリンピックが、トヨタのモビリティカンパニーへの変革の起爆剤となり、そしてこのホームプラネットのモデルチェンジのトリガとなることを目指したいと考えています。