2016年12月06日

パワートレーンカンパニーの取り組み

-2.トヨタの取り組み-

 

2016年12月6日

パワートレーンカンパニーの取り組み

-2. トヨタの取り組み-

トヨタ自動車株式会社 専務役員
パワートレーンカンパニー プレジデント
水島 寿之

2. トヨタの取り組み

これらの環境の変化を踏まえてトヨタの取り組みをご説明いたします。
トヨタは昨年秋(2015/10/14)、持続可能な社会の実現に貢献するため、新たに「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表し、2050年に向けて、

  • 新車CO2ゼロ
  • ライフサイクルCO2ゼロ

など、6つのチャレンジを掲げました。
これらを、実行する事で2050年にはCO2排出量90%削減と、グローバル工場CO2排出量ゼロにチャレンジしてまいります。

クルマの楽しさの追求

一方、お客様が思いどおりの走りを、安心して楽しんで頂ける様に、車の楽しさや走りを追求し、あらゆる面で「もっといいクルマ」を提供し続ける事もトヨタの大事な使命だと考えています。

トヨタの基本スタンス

トヨタ自動車は従来より、

  • 省エネルギー
  • 燃料多様化への対応
  • エコカーは、普及してこそ環境への貢献

そして、それらと同時に、クルマの楽しさを追求する事を高い次元で両立することが重要と考えてきました。

燃費向上とハイブリッドシステムのコスト低減

ハイブリッドを例にとりますと、普及促進のため、私たちは、燃費向上と同時にコスト削減も継続的に実施してきました。
昨年発表いたしました4代目プリウスの燃費は、初代プリウスと比較して、約70%のモード燃費向上を達成しました。同時に、HVのシステムコストも初代に比べて大幅に改善しました。
今後も更なる進化に向けて開発を推進していきます。

HVの普及

そして、コストパフォーマンスの向上と合わせて、ラインナップの拡充も行ってきました。
幅広いお客様のご要望にお応えすべく、HV車をほぼ全カテゴリーにラインナップして、どなたでもHV車を身近に感じて、選んでいただけるように進めてまいりました。

HVの普及による環境への貢献

1997年に初代プリウスの販売を開始して以来、20年近くかけてHVシステムの進化とラインナップの拡充により、累計900万台のHV車を、お使いいただいた結果、CO2削減累積6,700万トンという環境への貢献も、果たしてまいりました。

「省エネルギー」による環境への貢献

このスライドは、トヨタ環境チャレンジ2050で発表しました、2050年で新車CO2を90%削減するビジョンです。
EV、FCVなどの次世代車の開発、普及を進めていくことは当然ですが、従来型エンジン車、今後増加が見込まれるHV、PHVなど大多数の車にはまだまだエンジンが搭載されます。
エンジン及びトランスミッションを進化させる事も、CO2排出量を減らし、環境に大きく貢献できる事だと考えています。

クルマの楽しさの追求

一方、プリウスから始めた、TNGAによって、クルマを骨格から変え、運動性能の向上を図り、クルマの基本性能である「走る」「曲がる」「止まる」をレベルアップしてきました。
そのプラットフォームの新設と展開に加え、今回、エンジン、トランスミッション、HVシステムのパワートレーンも全面的に刷新して、展開していく事で、幅広いお客様に「いつまでも走っていたい」と感じられる「もっといいクルマ」をお届けしたいと思っています。