熱気球世界一周をサポートするハイラックス

トヨタのハイラックスSRエクストラキャブが、恐れを知らぬロシアの冒険家、フェドル・コニュホフさんの公式チェイスカーとなりました。コニュホフさんは、熱気球による単独無着陸世界一周の世界記録達成を目指す旅の手始めに、オーストラリア大陸を横断します。

コニュホフさんの冒険旅行のスタート地点として選ばれたノーザムは、パースの北東50kmに位置し、熱気球の世界では有名な場所です。

この驚くべき冒険旅行のチェイスカーを務めることになったハイラックスですが、すでに準備段階から、出発前試験のためにガスバーナーを搭載したゴンドラや燃料タンクを運び、各国から届いた機材を配送するなどの役割を果たしてきました。

コニュホフさんは7月12日に飛び立ちました。風はそれほど強くありませんでしたが、ハイラックスは、気球が十分に膨らむまで地上を離れないよう、ロープでつなぎとめて支えました。

ハイラックスは、準備に貢献する一方で、記録達成のための世界最大の気球に搭載する機材をテストするベースキャンプにもなりました。

余裕のある積載能力を生かし、バーナーを屋根に搭載したゴンドラをトレーラーに載せ、燃料タンクと共に飛行場に運搬しました。

熱気球世界一周をサポートするハイラックス

そしてテスト終了後も、世界中の物資パートナーからベースキャンプに次々と届く機材を運び続けました。

熱気球はまず、48時間から72時間をかけてオーストラリア大陸を縦断します。大陸上空は航空機が頻繁に行き交うため、飛行には大きな困難が伴います。

風向きや風速が突然変化した場合は、航空機の飛行ルートを回避できるよう、速やかに気球の方向や高度を調整しなければなりません。

ハイラックスの圧倒的なオフロード性能は、熱気球の飛行ルート変更に対応したり、気球を追って起伏のある土地を走ったりしなければならない地上のサポートチームにとって不可欠なものになるでしょう。

ナビゲーションシステムと自動操縦システムを組み込んだ熱気球「モートン号」は、ニュージーランド上空を通過し、太平洋を渡り、南アメリカ大陸、大西洋、アフリカ大陸の最南端、インド洋の上空を飛んで、オーストラリア大陸西岸に帰還する予定です。

コニュホフさんを乗せたゴンドラは33,000km以上にわたって高度5~10kmを飛び続けます。

熱気球世界一周をサポートするハイラックス

気球が飛ぶ速度と高度を考えると、ハイラックスがミッション遂行のためにオフロードをどのくらい走行することになるのか、誰にも予測できません。

熱気球での世界一周は、コニュホフさんだけでなく、この冒険旅行に使用されるすべての機材に大きな負担を強いることになります。

コニュホフさんは、閉鎖されたゴンドラで2週間を過ごします。気温は-60℃まで下がり、ゴンドラ内の温度も4℃を超えることはありません。

その間、コニュホフさんは酸素マスクを着用し、フリーズドライ食品を食べて過ごします。ゴンドラに載せる荷物には厳しい重量制限があるため、水も50Lまでしか積めません。

安全確保のため、ゴンドラの中で火をたくこともできません。唯一の熱源は、電気調理器で沸かしたお湯だけです。

トヨタモーター マニュファクチャリング ロシアのマーケティングマネージャーであるタチアナ・カリャフスカヤは次のように述べています。「コニュホフさんは離陸後、自力で世界記録を打ち立てるというミッションに取り組まなくてはなりません。そこで最も大切になるのは、支えてくれる仲間がいつもそこにいてくれるという安心感ではないでしょうか。地上には、友人や仲間たち、そしてハイラックスが待機しています。ハイラックスはすでに1年前からコニュホフさんの忠実なパートナーとして、どんな状況でも切り抜けられるよう支えてきました。私たちはコニュホフさんが幸運に恵まれ、無事に帰還できることを祈っています。」