一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation、以下「TMF」)は、「もっといいモビリティ社会」の実現に向け、本年6月より、様々な想いやノウハウを持った人々とともに、アイデアやソリューションの社会実装を目指すコンテスト「Make a Move PROJECT」(https://mobility-contest.jp/)を実施しています。「Mobility for ALL ~移動の可能性を全ての人に」部門では、モータースポーツに焦点を当て、障がいの有無などにかかわらず、誰もがモータースポーツ観戦を楽しむことができるアイデアを公募し、一次選考を通過した17チームが、10月の岡山でのスーパー耐久レース会場などでアイデアの社会実装に向けた実証実験を行いました。

この度、本17チームが、岡山での実証の成果と2023年の新たな取り組み計画について報告を行い、当事者の視点、持続可能性の観点から、下記8チームを採択しました。本8チームにはアイデアの社会実装に向け更なる活動支援金(総額約1億円、1チームあたり最大2,000万円)を授与し、2023年のモータースポーツの現場において、実証実験を行う予定です。

また2023年は新たな公募を通じて新しいアイデアを創発し、競い合い、助け合うコミュニティの拡大を目指します。

採択チーム 取り組み内容
株式会社Ashirase 視覚障がいのある方の靴に装着し、振動で誘導するナビゲーションシステム「あしらせ」の機能・ユーザー体験向上
株式会社アーキネット 車いす利用の方も使用でき、燃焼式で衛生面でも優れた移動式トイレの顧客ニーズ検証、事業化検討
株式会社ePARA 障がいのある方がコミュニティを形成し、実開催する大会と連動したeスポーツ大会に挑戦する体験創出
岡山放送株式会社 情報のバリアフリー化に向けたモータースポーツの手話実況者の育成
株式会社CONE・Xi 訪問看護師と介護車両とのマッチングの仕組みを活用し、障がいのある方のニーズにも合った移動支援サービスの改善、医療介護事業者と連携した実証
テクノツール株式会社 肢体障がいのある方がレーシングシミュレーターを操作するためのデバイス改善、およびeスポーツでの活用による体験創出
株式会社電通 走行データと中継映像からAIで実況音声をリアルタイム生成し、視覚障がいのある方が応援したいチームの実況を耳で楽しむ音声観戦体験の創出
Music: Not Impossible(米国) モータースポーツの走行音を振動にし、全身で感じられるスーツの機能・ユーザー体験向上

本コンテストの「Mobility for ALL ~移動の可能性を全ての人に」部門では、本年6月の公募開始に際し、サーキット場内、及び、サーキット場までの移動課題を解決するアイデアや、障がいの有無などにかかわらず誰もがモータースポーツを楽しむことができるアイデアの創出のきっかけとなるよう、視覚、聴覚、身体に障がいのある方のサーキット会場での感想などをまとめた動画(https://youtu.be/BnZfkrw5DWY)を公開しました。

国内外からの100件を超える応募より、当事者視点や、提案革新性等の観点から、外部有識者などの意見も踏まえて17チームを採択し、10月の岡山国際サーキットなどにおける実証実験に向けた活動支援金(1チームあたり最大1,500万円)を授与しました。実験では、100人を超える実験参加者よりフィードバックをいただくことができました。

トヨタ自動車は創業以来、お客様、ビジネスパートナー、従業員、そして地域社会等、全てのステークホルダーを尊重しながら、自動車を通じた豊かな社会づくりを目指して事業活動を行っています。そして、より公益的な活動を行うことを目的に、2014年8月、TMFを設立しました。

TMFは、誰もが自由に移動できるモビリティ社会の実現に向け、幅広いプロジェクトを通じて世界中の移動課題の解決に取り組んでいます。今後も、トヨタグループが事業活動を通じて培った技術やノウハウを活用し、多様なパートナーとの協働を通して、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも沿った活動を進めながら、人々が心豊かに暮らせる社会の実現に向けて貢献していきたいと考えています。

以上

Sustainable Development Goals

トヨタは、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ「幸せを量産する」ことに取り組んでいます。1937年の創業以来80年あまり、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートすることが、企業の成長にも繋がると考え、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在トヨタは、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも一層力を入れ、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。この変革の中において、引き続き創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。

SDGsへの取り組み
https://global.toyota/jp/sustainability/sdgs/

今回の取り組みを通じて特に貢献可能なSDGsの目標

  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • パートナーシップで目標を達成しよう

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