トヨタ自動車(株)は、社外取締役および社外監査役(以下、社外役員)の役割・期待の明確化、「独立性判断に関する基準」(以下、独立性判断基準)の見直しと、第120回定時株主総会後の取締役・監査役体制について公表いたしました。

  1. 社外役員の役割・期待の明確化と独立性判断に関する基準の見直しについて

当社は「トヨタフィロソフィー」をベースとした持続的成長や中長期的な企業価値向上、社会課題の解決に向け、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでいます。社外役員が独立した立場から意思決定に参画していることを明確にし、より一層多様なステークホルダーの意見を経営に反映するため、当社独自の社外役員の役割・期待を明確にし、独立性判断基準を再定義いたしました。

本公表内容は、社外取締役が過半数を占める「役員人事案策定会議」にて取締役会に上程する案を検討し、監査役全員の同意のもと、取締役会の承認を受けています。なお、見直した独立性判断基準は、第120回定時株主総会(以下、本総会)後の取締役会・監査役体制から適用します。

  1. 社外役員の役割・期待

  • 「トヨタフィロソフィー」に共感し、当社の事業、人材に高い関心を持ち、経営陣との緊密な対話を通じて、当社および当社を取り巻く環境を理解する
  • 当社の持続的成長と中長期的な企業価値向上に向けた意思決定への貢献や、社会課題の解決に貢献する
  • 社外取締役は、多様なステークホルダーの意見を認識した上で、各々の豊富な経験や高度な専門知識を活かし、取締役会の意思決定の付加価値向上に資すると同時に、業務執行の監督を行う
  • 社外取締役は、取締役会に上程される事項に限らず、重要課題や事業戦略等への助言、支援を行う
  • 社外監査役は、各々の豊富な経験や高度な専門知識を活かし、公正・中立的な立場から経営に対する監査を行う

  1. 独立性判断基準

当社は、会社法で定められた社外役員の要件を満たし、かつ、以下の事項のいずれにも該当しない場合、当該社外役員に独立性があると判断します。

  1. 「関係会社所属歴」
    現在、当社及び連結子会社の業務執行取締役、監査役、執行役員、従業員である者。又は、過去10年間において、当社及び連結子会社の業務執行取締役、監査役、執行役員、従業員であった者
  2. 「主要取引先」
    過去3年間の事業年度のいずれかの事業年度において、当社及び連結子会社との間の取引金額が取引先又は当社及び連結子会社の連結売上高の2%を超える企業等の業務執行者(業務執行取締役、執行役、執行役員、従業員又はこれらに相当する者をいう。以下同じ)
  3. 「主要借入先」
    過去3年間の事業年度のいずれかの事業年度において、当社及び連結子会社の借入金額が当社及び連結子会社の連結総資産の2%を超える借入先の業務執行者
  4. 「多額報酬専門家」
    過去3年間の事業年度のいずれかの事業年度において、当社及び連結子会社から直接的に年間120,000米ドルを超える報酬(社外役員としての報酬を除く)を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家
  5. 「多額寄付」
    過去3年間の事業年度のいずれかの事業年度において、当社及び連結子会社から年間120,000米ドルを超える寄付を受けている者(団体の場合は所属する者)
  6. 「主要株主」
    当社が持株比率上位10社以内又は当社の持株比率上位10社である企業等の業務執行者
  7. 「関係監査法人」
    現在又は過去10年間において、当社及び連結子会社の会計監査人である監査法人に所属する者又は所属していた者
  8. 「近親者」
    当社及び連結子会社の取締役、監査役、執行役員、重要な従業員又は上記1から6に該当する者(重要でない者を除く)の配偶者又は二親等以内の親族
  9. 「役員相互派遣」
    当社及び連結子会社から取締役又は監査役を受け入れている企業の業務執行者
  10. 「在任期間」
    社外役員としての在任期間が12年を超える者

なお、以上の事項に形式的に該当する場合であっても、会社法上の社外役員の要件を充足しており、かつ、実質的に独立性を有し一般株主と利益相反が生じるおそれがないと考える場合は、その理由を開示することを条件に独立性があると判断することがあります。

  1. 第120回定時株主総会後の取締役・監査役体制について

取締役体制は現任の10名が継続し、モビリティカンパニーへの変革と社会課題の解決に引き続き取り組んでまいります。

また、監査役体制につきましては、現在独立役員として届出を行っている当社監査役 酒井 竜児氏は、見直した独立性判断基準の下では「主要取引先」に所属することとなるため、本総会終結のときをもって監査役を辞任することとなりました。新任の監査役候補者は、上記の社外役員の役割・期待と独立性判断基準に加え、取締役・監査役各人が有する知識・経験・能力等のバランスを考慮し、検討いたしました。

なお、取締役および監査役は、本総会の承認を経て正式決定します。代表取締役および役付取締役の選定は、本総会後の取締役会にて正式決定します。退任予定の取締役および監査役は、本総会終結のときをもって退任します。

退任予定監査役(1名)
氏名 現役職
  酒井 竜児 監査役
新任監査役候補(1名)
氏名 現役職
  長田 弘己 元(株)中日新聞社 編集委員兼国際総合面デスク(2024年3月1日付退職)
退任予定補欠監査役(1名)
氏名 現役職
  菊地 麻緒子 補欠監査役
新任補欠監査役候補(1名)
氏名 現役職
  藤沢 久美 (株)国際社会経済研究所 理事長

ご参考第120回定時株主総会後の取締役、監査役の体制(候補者)

取締役(10名)

氏名 新役職 属性
  豊田 章男 代表取締役会長  
  早川 茂 代表取締役副会長  
  佐藤 恒治 代表取締役社長*1  
  中嶋 裕樹 取締役*1  
  宮崎 洋一 取締役*1  
  Simon Humphries 取締役*1  
  菅原 郁郎 取締役 社外
独立
  Sir Philip Craven 取締役 社外
独立
  大島 眞彦 取締役 社外
独立
  大薗 恵美 取締役 社外
独立
*1 執行役員を兼務

監査役(6名)

○印は新任
氏名 新役職 属性
  安田 政秀 常勤監査役  
  小倉 克幸 常勤監査役  
  白根 武史 常勤監査役  
  George Olcott 監査役 社外
独立
  Catherine O'Connell 監査役 社外
独立
長田 弘己 監査役 社外
独立

以上

Sustainable Development Goals

トヨタは、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ「幸せを量産する」ことに取り組んでいます。1937年の創業以来80年あまり、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートすることが、企業の成長にも繋がると考え、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在トヨタは、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも一層力を入れ、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。この変革の中において、引き続き創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。

SDGsへの取り組み
https://global.toyota/jp/sustainability/sdgs/

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