CEIPAとTOYOTA GROUPは、MUSIC WAY PROJECTに関する記者発表を2025年2月25日(火)13時30分より実施しました。その模様を動画でご覧いただけます。
CEIPA×TOYOTA GROUP MUSIC WAY PROJECT 共同記者会見
日時
2025年2月25日(火)13:30~
出席者
- CEIPA理事長 村松 俊亮
- TOYOTA GROUP代表 豊田 章男
- 作曲家・文化庁長官 都倉 俊一
内容
プレゼンテーション、質疑応答
TOYOTA GROUP代表 豊田 章男 プレゼンテーション
皆さま、こんにちは。豊田でございます。
私は2009年から2023年までの14年間、トヨタ自動車で社長をやらせていただいておりました。
当時の私の原動力がなんだったかを振り返ると日本が大好きという想いに尽きると思います。
色々と思うところはありますがとにかく私は日本が大好きなんです。
だからこそ世界から必要とされる日本であり続けて欲しいと願っています。
円高の時もものづくりのチカラを失っちゃいけないと信じて、反対の声はありましたが日本に工場を置き続けることにこだわりました。
そんな私は、日本を飛び出して世界に挑戦する日本人を見ると応援したくなります。
イチローさんのようにそこを極め世界から認められる人のことを心から尊敬します。
先日の殿堂入りでは嬉しさのあまりメッセージ広告を出させていただきました。
イチローさん!この会見を見ていたら出社予定の連絡をお願いします!
野球に限らずバスケの八村選手など多くの若い選手たちが…
そしてエンタテイメントの世界でもアンナ・サワイさんなど沢山の方が活躍されています。
アンナ・サワイさんは今朝、全米映画俳優組合賞女優賞受賞のニュースも届いていました。おめでとうございます。
そんな若者達の活躍に私はいつも胸を躍らせています。
WBCやワールドカップでは熱狂的に応援する多くのサポーターの姿も目にします。
50年前、私自身もフィールドホッケーの日本代表でした。
日の丸を背負う誇りや応援で得られるパワーは本当にすごかったと今でも記憶しています。
オリンピックやパラリンピックで選手達が応援されている姿を見ていると、自分まで勇気づけられる気がしてきます。
ただ…悔しく感じることもありました。
例えばモータースポーツ…
世界に挑戦する若者はいますが残念ながら、その応援は野球やバスケほどではありません。
さらに言えば…我々、自動車産業も日本代表として戦っているつもりですが、なぜか日本では、そのことを理解してもらえていないと感じます。
そんな悔しさを感じている時にCEIPAの皆さんや都倉さんにお会いいたしました。
そこで日本のエンタテイメントも、やはり日本のために世界で戦おうとしていることを知りました。
私は、純粋にそれを応援したいと思いました。
クルマには数値で表すスペックというものがあります。
以前のトヨタはクルマの良さをこうしたスペックで語っていました。
クルマは量産品です。
均一に作らなくてはいけません。
こうした数値が大切だということはわかっています。
しかし私が考えるクルマの良さは数値だけで示せるものではありません。
クルマはもっとエモーショナルなものだと思っています。
私自身ドライバーとしてクルマの開発に関わりますが大切にしているのは体に伝わってくる乗り味です。
数値ではありません…
そうして作られた車にはストーリーが宿ります。
数値も大事ですが私は一台一台に込められたストーリーをもっと大切にしていきたいと考えています。
音楽にはストーリーがあります。
いつの時代から音楽はあるのでしょう?
一体、何曲の音楽が存在しているのか分かりませんが同じ曲は一曲もありません…
それぞれに作者の込めたストーリーが宿っています。
さらに面白いのは聞く人によってもそれぞれの思い出…それぞれのストーリーが存在することです。
私は、クルマをもっともっとエモーショナルな存在にしていきたいと願っています。
私たちトヨタは音楽から学ぶべきことがまだまだあるはず…と感じました。
私自身、音楽の世界とは遠いところにいたと思いますが、トヨタグループとして色々なことを学ばせていただきながら、日本のエンタテイメントがもっと世界に認められるものになるためのお手伝いもさせていただければと考えております。
CEIPAの皆さま、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
以上
トヨタは、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ「幸せを量産する」ことに取り組んでいます。1937年の創業以来80年あまり、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートすることが、企業の成長にも繋がると考え、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在トヨタは、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも一層力を入れ、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。この変革の中において、引き続き創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。