2023年08月25日
トヨタ・モビリティ基金、アイデアコンテスト「Mobility for ALL」部門で活動する20チームによる実証実験をモビリティリゾートもてぎにて実施(9/2-3)
一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation 以下「TMF」)は、アイデアやソリューションの社会実装を目指すコンテスト「Make a Move PROJECT」の「Mobility for ALL ~移動の可能性を全ての人に」部門において、9月2日~3日に行われる「ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE 第5戦 もてぎスーパー耐久 5Hours Race(5h×1レース)」の会場で実証実験を行います。
- コンテストWebサイト https://mobility-contest.jp/department1-2023/
2022年より開始した本コンテスト「Mobility for ALL ~移動の可能性を全ての人に」部門では、サーキット場内、及び、サーキット場までの移動課題を解決するアイデアや、障がいの有無などにかかわらず誰もがモータースポーツを楽しむことができるアイデアの公募を行っています。本年度は国内外70件を超える応募の中から、当事者の視点や、提案の革新性等の観点、外部有識者などの意見も踏まえて12チームを採択。5月に実証実験に向けた活動支援金(一件あたり最大2,000万円)を授与しています。2022年度のファイナリスト8チームと合わせて計20チームが9月2日~3日にモビリティリゾートもてぎにおいて実証実験を行います。
2023年採択チーム | 実証内容 |
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株式会社QDレーザ | レーザー網膜投影により弱視の方がカメラ撮影を通してカーレースを楽しむ体験の創出 |
株式会社JDSC | 視覚障がいのある方がSNS上の関連コンテンツのフィードバックから大きな没入感を得る観戦体験の創出 |
株式会社袖縁 | 困っている人とサポーターをスマートにつなぐアプリを通じて安心して楽しめる環境づくりの実証 |
DOT INC.(韓国) | 情報を触覚グラフィックに変換するディスプレイDot Padを用いた、視覚障がいのある方向けに新しい観戦体験の創出 |
トヨタ自動車株式会社 | 遠隔操縦により実際の車を走行させる技術で、障がいのある方にもリアルに運転する体験の提供 |
NuEyes Technologies(米国) | 弱視の方向けのスマートグラスに情報やAR、ナビ機能を追加し、誰もが一緒に楽しめる観戦体験の創出 |
パナソニック株式会社 事業開発センター |
サーキットという非日常空間において、弱視の方向けのスマートグラスによる自律移動の支援 |
Humonii | 下肢障がいのある方へ身体として車両を乗りこなす新しい感覚の半自動車いす運転の実証 |
株式会社ヘラルボニー | 自閉症スペクトラム症や感覚過敏の子供が休憩できる空間により、イベント参加機会の創出 |
株式会社mairu tech | 福祉タクシーの予定見える化により、利用者との新たなマッチングシステムの実証 |
モーションリブ株式会社 | 感覚伝送技術「リアルハプティクス®」により遠隔の人との握手などリアルな「感触」による新たな体験の創出 |
Lighthouse Tech LLC(スイス) | ファッション性と障害物検知の機能性を兼ね備えた視覚障がいのある方向けのアイウェアフレームによる移動支援 |
2022年ファイナリスト | 実証内容 |
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株式会社Ashirase | 視覚障がいのある方の靴に装着し、振動で誘導するナビゲーションシステム「あしらせ」を用いた施設内ナビゲーションの実証 |
株式会社アーキネット | 車いす利用者を含むユーザーが利用し、外出を支援するmobilecubeの普及に向け、競争優位性のあるシステムデザイン |
株式会社ePARA | モビリティ×ゲームのバリアフリーな文化祭「クロスラインフェス」(バーチャルレース、「クロスラインツアー」など)の開催 |
岡山放送株式会社 | 情報のバリアフリー化に向けた手話実況者の育成と普及 |
株式会社Cone・Xi | 在宅療養者と潜在看護師をマッチングする仕組みで、「いきたい」を実現する地域と連携した外出支援の実証 |
テクノツール株式会社 | 操作デバイスの多様化によって、重度肢体不自由のある方たちへ本格的なeモータースポーツ体験の提供 |
株式会社電通 | 走行データと中継映像からレースの実況音声をリアルタイム生成し、特定チームの実況をユーザーにパーソナライズする「推し実況」の創出 |
Music: Not Impossible(米国) | モータースポーツの走行音を振動にし、全身で感じられるスーツの機能・ユーザー体験向上 |
- ご参考
- 2022年コンテスト概要(https://mobility-contest.jp/department1/)
当日は、障がいのある方や一般の方にもご参加いただき、嬉しさや効果について検証を行います。また各チームの実証内容へ応援メッセージを募集するなど、より多くの方に参加いただく企画を実施いたします。
今回の実証実験後、10月に最終選考会の実施を予定しており、社会的インパクト、持続可能性の観点などから選考を行い、採択された案件には社会実装に向けて取り組むための更なる支援金(総額 約1.5億円)を授与します。
トヨタ自動車は創業以来、お客様、ビジネスパートナー、従業員、そして地域社会等、全てのステークホルダーを尊重しながら、自動車を通じた豊かな社会づくりを目指して事業活動を行っています。そして、より公益的な活動を行うことを目的に、2014年8月、TMFを設立しました。
TMFは、誰もが自由に移動できるモビリティ社会の実現に向け、幅広いプロジェクトを通じて世界中の移動課題の解決に取り組んでいます。今後も、トヨタグループが事業活動を通じて培った技術やノウハウを活用し、多様なパートナーとの協働を通して、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも沿った活動を進めながら、人々が心豊かに暮らせる社会の実現に向けて貢献していきたいと考えています。
以上
トヨタは、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ「幸せを量産する」ことに取り組んでいます。1937年の創業以来80年あまり、「豊田綱領」のもと、お客様、パートナー、従業員、そして地域社会の皆さまの幸せをサポートすることが、企業の成長にも繋がると考え、安全で、環境に優しく、誰もが参画できる住みやすい社会の実現を目指してきました。現在トヨタは、コネクティッド・自動化・電動化などの新しい技術分野にも一層力を入れ、モビリティカンパニーへと生まれ変わろうとしています。この変革の中において、引き続き創業の精神および国連が定めたSDGsを尊重し、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力してまいります。